2015年10月25日
江戸川乱歩
『怪人二十面相』
 (ポプラ社)

江戸川乱歩というと1924年に発表された「D坂の殺人事件」など名探偵・明智小五郎が登場するミステリーが人気でした。しかしその後、江戸川乱歩はスランプに陥ります。当時、軍国主義の世の中で思うようなものが書けなくなっていたからです。その頃、頼まれたのが子供向けのミステリー。江戸川乱歩は「怪人二十面相」を雑誌「少年倶楽部」に1年間連載し大成功を収めます。その後足掛け27年にわたり26巻続いた少年探偵シリーズ。最後の作品は1962年の「超人ニコラ」です。この時期の江戸川乱歩は病気のため執筆が困難になり、息子のお嫁さんに口述筆記を頼み無事完成。その3年後、江戸川乱歩は70歳で亡くなっています。

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