2016年2月28日

ケストナー
『点子ちゃんとアントン』
 (岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「ひな祭り」を前に選んだのは、魅力的な女の子が登場する童話「点子ちゃんとアントン」。ドイツの作家エーリヒ・ケストナーが1931年に発表した童話です。日本ではその5年後に出版されているので、今年は80周年にあたります。主人公の点子ちゃんはベルリンに住む女の子。名前はルイーゼと言いますが、赤ちゃんの時になかなか大きくならなかったため点子ちゃんというあだ名が付き、学校に行くようになってからもそう呼ばれています。お父さんはステッキ工場の社長さんで忙しく、お母さんはお出かけしてばかりで家にあまりいません。でも点子ちゃんは空想という大きな力を持っていて、どんな時にも元気に様々な出来事を乗り越えていきます。

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