2021/4/18
4月も中旬を過ぎ、新生活を始められた方も少しずつ慣れてきた頃でしょうか。
「人には多かれ少なかれ心配事はあるものです。でもむやみに心配してばかりしていては前には進めません。“どうして心配事があるのだろうか”ということを根本的に考えなければいけない。冒頭の『怖れを手放せば心配は無くなります』という言葉。実は心配というのは“あることを無かったことにしよう”などという駄々っ子のようなもの。たとえば病気であれば“病気嫌だ!”と悩むよりも治療をするしかない。常に感情はいらない。理性的に考えればいいということなのです。怖れを手放すことが大事。心配事はしても仕方がない。すべてには理由があるのです。
寄り添うことは大事。自分を愛するか、相手を愛するか。今日はそんなテーマだったような気がします」という江原さん。
今日は『心配事のご相談』をご紹介しました。

今夜お届けしたナンバー
◇美しき人生 / ジョージ・ハリスン
◇風 / 江原啓之


Q★ご紹介したお便り


「ホスピスに入りたい、という父の件についてお伺いさせてください。私の父は、現在76歳で癌の治療をうけております。5年前に胃がんを患って以来、肺がん、前立腺がん、リンパ腫とあちこちに転移し、抗がん剤治療を続けておりますが、昨日の夜、ふと気になり電話をしたところ「抗がん剤を受けた後がしんどすぎて、リンパの癌には全然効かないからもうやめようと思う。このままホスピスに入りたいと思っている」と言われました。ホスピスに入りたい、というのは生きることを諦めてしまったような気がして、悲しい気持ちになってしまいました。2度の脳梗塞でも後遺症が出ず、胃を切除した直後なのに、病院から早く出て王将の餃子が食べたい!などと言っていた父とは思えない弱々しい言い方に、心がぎゅっとなってしまいました。親が治療をやめて終末期医療施設に入りたいと言ったとき、家族は「もう少し頑張ってみよう」というべきか、本人の意思を尊重してあげるべきなのか、どちらがよいのか悩んでおります。私は26歳の時に母を大腸がんで看取った経験もあり、その時の辛かった経験や、もっとこうしてあげればよかったという後悔があります。励まして頑張ろうと言ってあげればよいのか、よく頑張ったね、と言ってあげるべきなのか、江原さんのご意見をお伺いしたくよろしくお願いいたします」というメールをいただきました。

A江原さん
「こういったことでは悩むでしょうね。第一に考えなければいけないこと。それは“誰のために苦しいのか”ということ。あなたのこの相談事は、あなたが苦しいから悩んでいる。お母さんも見送っているし、お父さんにも「もっと頑張る」と言って欲しいという気持ちもわかるのですが、お父さんの側に立っているかなぁ…というのがあるんですよね。人は必ずいつかは旅立つもの。今までカウンセリングなどを受けてきた中で思うことがあるんです。それは、最期にガンで亡くなる方は、家族のために治療を受けている人がすごく多いということ。自分のためではないんです。自分はもう苦しい思いをしたくないから“もういいや”と思うんだけれど、家族が「そんなこと言わないで頑張って」と言う。だから家族のため、家族へのサービスなんです。でも、亡くなる最期のときまでそんなに家族に合わせる必要があるのだろうかと私は思ってしまうんです。私のひとつの測りは「もう終末期ですよ」とお医者様に言われているかどうかだと思います。まだ助かるという見込みがあるということであれば治療を頑張る必要があるけれど“もう転移がここまで進んでいて…”“ただ寿命をどれだけ延ばせるか…”というところだと、こういう考えが出てくる。“ただ生きながらえることがいいのか”“質を大切にするか”。そのことでちょっと時間が短くなったとしても、みんなと語らったり、最後にちょっと食事をしたり旅行をしたりということで終えられるのがいいのか。最後までずっと寝たきりでしゃべることもままならず、長く延びても本当に本人は幸せかどうかですよね。あと、もうひとつ誤解をしないで欲しいのは、緩和ケアというのがありますが、緩和ケアというのは、もう死ぬと決めた人が行くところではないということ。治療を普通にして乗り越えようとしている人も緩和ケアに行くべきなんです。要するに痛みや治療や病気とどう向き合うか…というところが緩和ケア。最期の最期になって行くところではないんです。そういうことも誤解をなくさないと、みんなどこかで“あの人、緩和ケアに行くんだわ…”というようになってしまう。そういうものではないんです。また、時間の問題ではなく、いかに込めて生きるか。あとは話し合いだと思うんです。私ならお父さんと同じ道を選びます。ホスピスもリクエストしてからすぐに入れるとは限らない。だから早くリクエストを出しておかなければならない。私も母を癌で亡くしていますが、最期まで治療をした方なんです。今だったら、最期まで抗がん剤治療をして具合の悪い思いをするよりも、ホスピスでにっこり笑って語らって逝かせてあげたかったなと思うんです。あなたが、お父さんの意思をどれだけ尊重してあげて、どれだけお父さんのことを考えてあげられるかという最後の愛情を試されている部分でもあると思うんです。完全にあちこちに転移をして難しいということであれば「お父さん、好きにしていいよ」と言ってあげる気持ちも大事かなと思います」

Q★ご紹介したお便り


「江原さんの声とお話に励まされ、助けられてきました。父も母も他界し、兄弟とは疎遠のため、心の拠り所でした。何とか頑張ってきたのですが、高1の娘の不登校に悩んでおります。本当に悩んでいるのは私ではなく当の本人で、困っているのだと思います。何故なら不安だからだと思います。大多数の人と同じ道を行くのは漠然とですが、安心なのだと思います。本人が選んだ私立高校に通っていますが、勉強への意欲が湧かなくなり、休んでいる間に更に分からなくなり、意欲を失くし、着いていけなくなり、2学期から不登校です。子は親の背を見て育つといいますが、仕事をセーブして寄り添う時間を持つべきか、働けるだけ働くべきかどうすべきでしょうか?些細なことでもすれ違うようなときに忙しいと、子どもの様子も行動も気持ちも、今以上に分からなくなりそうで迷っています。明日は登校すると言って準備をしても、翌朝になると何か夜中に嫌なことがあったのか、布団をかぶり「行かない!」と、言うことが度々でした。主人は昨年秋、闘病の末他界し、母子家庭です。主人のこともあるのかと思いましたが、本人は関係ないと答えます。勉強が嫌だと。価値観が180度変わる時代と言いますが、高校は卒業してもよいと思います。嫌なら卒業しなくて良いと簡単には言えません。御助言いただければ幸いです」というメールをいただきました。

A江原さん
「あなたはすごく真面目な方だと思うけれど、物事が短絡的。“高校を卒業してもよいと思います”と言うけれど、今の高校を卒業するかしないかのふたつにひとつではない。今は大検もあるし、通信もあるし、様々な道がある。ちょっとばかり寄り道したっていいじゃないと思うんです。もちろん親としては養わなければいけないので、一年でも多くなればそれだけ大変だというのもわかるけれど、一年や二年、あっという間ですよ。ましてご主人を見送って、なんでもトントンと急ぎ足がいいわけでもないと私は思うんです。何かお子さんの中でも色々あるんですよ。高校一年生という多感なお嬢さん。お父さんのことも「関係ない」と言っているけれど、あったとしても言わないと思う。そんなところにちょっと寄り添ってあげるべきではないかな。仕事をセーブするかどうかというよりも、仕事をしていても寄り添うことはできると思うんです。「あなたの好きなようにしていいよ。お母さんは応援するよ。ただ将来のことを考えるとどんな形でもいいから学業は修めた方がいいと思うよ」「高校は卒業しておいた方がいいよ。もし欲が出たら大学に行ってもいいよ。通信とか色々とあるんだから」と言ったらいかがでしょうか。たまたま何かで見ましたが、施設で育ったお子さんが、早く社会に出たいからと高校に行くことをあきらめることも多いそうです。でも、ほぼすべての子が後になって「学校出ておけばよかった。せめて高校を出ておけばよかった」と言うらしい。急がば回れ。世の中には病気で留年をする子もいる。そう思ったらいいじゃない。理屈よりも寄り添ってもらいたいということもありますからね。ご主人も亡くし、大変だと思うけれど、この時間というのはとっても大切な時間だと思うから、そんなに焦らないで。未来に向かって鈴を鳴らしておきましょう(鈴)!!」


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奥迫協子さんに聞きたい事など、みなさんからのお便りをお待ちしております。

●江原啓之 今夜の格言
「怖れを手放せば心配は無くなります」
「気づきと努力は大きなお守りです」

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