三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2017.07.25

左官という職業をもっと身近なものに!

原田宗亮
原田左官工業所
代表
原田宗亮
女性が起こしたイノベーション

今回も先週の引き続き、原田左官工業所 代表 原田宗亮さんにお越しいただきました。
原田さんは、東京千駄木にある 左官職人の会社の三代目です。
原田左官は店舗、お店の内装外装の壁塗りを主軸とした業界でも異色の会社で、
さらに若い世代、特に女性の左官職人さんを積極的に育成・採用することでも
注目を集めています。

離職率も非常に少ないという原田左官工業所、その秘密を伺いました。

「今までと違うのは、入社してすぐにコテを持たせて、塗り方を教えるということです。
 近い将来、自分がこれを身に着けて覚えて、
 現場で活躍していくんだというゴールが最初に分かると、
 モチベーションが上がるし、やめる率は低くなります。
 以前は、入社して4年ぐらいの間でやめる人が50%くらいでしたが、
 今は5〜6%くらいに下がりました。仕事の面白さが分かるのは大きいと思います。」

さらに、会社を支える女性の職人さんがについても伺いました。
 
「女性の左官職人が今9名います。女性の職人を積極的に採用することで、
 男性だけだと持てなかった発想を入れることができました。
 30年くらい前だと漆喰の壁は、お寺やお城の真っ白くで真っ平ら壁でしたが、
 そこに口紅を砕いて色をつけたり、
 アイシャドウを混ぜて色をグラデーションにしたり、
 模様をつけようという発想を女性が持ち込んでくれました。
 そのおかげで左官の壁っていろいろなことが出来ると幅が広がったんです。
 今まで女性の職人さんはほとんどいませんでした。
 男性社会だと当たり前なことが、違う目線も入ることで新たな発見もありました。
 例えば当たり前ですが、女性更衣室をつくったことで、
 男性の更衣室も必要性に気づき、男性の更衣室をつくりました。
 その御蔭で、若い男の子も働きやすくなったんです。
 ちゃんと環境を整えたら、若い男性も働きやすいということに改めて気づきました。」

女性を採用することで、広がった左官の世界。
最近では、こんなデザインの壁も手掛けたそうです。

「最近ですと、コーヒー豆や、コーヒー挽いたものを壁の中に入れて
 模様をつけています。例えばコーヒー屋さんで、コーヒーの壁を入れて
 世界地図の模様にしたような壁で、コーヒーの穫れる地帯だけ
 コーヒー豆をいれたり、そんなデザインの壁も手がけました。」

左官業界に革命を起こし続ける原田さん。
最後に、これからの目標を伺いました。

「一つは、左官の面白さを知ってもらい、左官の仕事を増やして、
 働く人も増やしたいという気持ちがあります。
 今でも人の手で塗って仕上げる非常なアナログな仕事です。
 でも、そこには自分の表現が出しやすくて、
 自分がやったものが直接形になります。やりがいはものすごくあります。
 ぜひ、興味を持ってチャレンジしてもらいたいと思います!」

原田左官工業所 代表 原田宗亮さんに伺いました。
原田さん、ありがとうございました。

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