2022.08.09
AIがそれぞれの難易度の問題を作ってくれる
ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と来週のゲストは、モノグサ株式会社代表取締役CEOの竹内 孝太朗さんです。
よろしくお願いします。
竹内 孝太朗さんは大学卒業後、リクルートに入社、中古車の分野で活躍した後、学習分野の開発に携わります。
そして2016年に高校のときの同級生とをモノグサ共同創業されています。
今週は、主な事業内容について伺いたいんですが、記憶のためのプラットフォームモノグサの開発と提供されているということなんですが、
これはどういったプラットフォームなんですか。
「記憶のプラットフォームなので、何かを覚えるというためのプラットフォームになってるんですね。
覚える方法ってたくさんありまして、皆さんも多分、音読するとか、繰り返し書いて覚えるとか、いろんなことされると思うんですが、
実は2011年に記憶の研究が行われていて、解いて覚える、つまり思い出す作業を繰り返した方が覚えやすい、長期記憶しやすいという話がありまして、
モノグサはそれに則ってですねとき続けて覚えていくと、
解いて覚えていくんですが、あれっと思っていただきたいのは、覚えてないこと解けないよねっていうことなんですね。
まだ覚えてないんだから問題で出されても正解できない、
なのでモノグサでは、覚えたい情報登録をすると機械が、その人が今解けるヒントの量に調節をし続けてくれるという機能があります。」
自分が覚えたいと思うことを言うと問題を作ってくれるってことですか?
「そうですね、かつヒントの量を調節してくれるので、例えば英単語だと、
皆さん知らない英単語って、さすがにいきなり自由に書いてくれって言われたら書けないと思いますけど、択一で出してくれたらこれかなとかですね。」
「すぐ答えが書いてあったらなぞるだけだからできるとか、
次第にそれがノーヒントに近づいていくような形になっていて、最終的にはノーヒントで解けて覚えたというところまでAIがサポートしてくれます。」
問題集とかよく解いてましたが、問題集の答えを覚えちゃって勉強ならなかった経験があったんですけど、
毎回問題を変えてくれるっていろんな角度から覚えられるからすごいですね。
「意外にやっぱり皆さんって覚えたと思ってからテストするんですよね。
なので覚えた自信がないと解かないんですよね。ただ実は解いた方が長期記憶化しやすいので、ずっとテストしてる感覚です。」
これ自分の学生時代欲しかったです。
問題の自動作成以外に何か機能はありますか。
「いろいろとありまして、実は今我々学校や塾、企業にサービスを提供してるんですが、
そういったところは管理者、覚えさせたい側の人がいらっしゃるんですね。
これまで先生たちって、これ覚えてこいよって言って宿題を出すと、
覚えてないだろうなと思いながらテストすると、やっぱり覚えてないという状況なんですが、
モノグサでは解きながら覚えていきますので、先生は途中経過で本当に覚えたかどうか可視化できるんですね。
なので今まで記憶って見えないもので、見たければテストをわざわざするしかなかったんですが、モノグサを使うと記憶が可視化できます。」
覚え方とか生徒の勉強過程っていうのモノグサを通じて先生は見ることができるから、それすごくいいですね。
これ対応してる学年はどのあたりですか?
「実は今お客様でいくと3歳半から使っていただけますし、最近ボケ防止でっていうお客様もいらっしゃったりします。」
教科として対応してるのは何教科ぐらいあるのですか。
「実は我々解いて覚えるサービスなので、機械が自動で丸付けする必要があるんですね英単語であれば先ほど言ったように丸付けをする、
それ以外に漢字の手書き文字認識、つまり漢字で書いたものも機械が丸付けできる仕組みになってますし、
音声認識ですね、英語で話して発音がいいかどうかとか、そういった丸付けもできます。」
「やっぱり一番の価値は先生方は生徒の成績を上げたい、もっと知的に成長してほしいととです思ってますので、
特にモノグサ中で、機能で学習計画という機能があって、この日に忘れていて欲しくないという日付を先生が決めるだけで、
その日までの毎日の計画を反復のタイミングも含めて、それぞれの生徒に対して決めてくれる機能があります。」
実際何か結果とかも出てるんですか。
「何パターンか出ていて、毎回我々学校ごと塾ごとにトライアルをしていただいて、
本当に成績が上がると思ってから使っていただくんですが、例えば、近くでいくと安田学園様というですね中高一貫校があるんですが、
英検対策で使っていただきまして、半年で英検準2級を例えば中学校2年生全員取らせたいとそれまでは1年間かけてですね、
受かった子が3割ぐらいだったんですが、それが9割ぐらい合格するようになったりしました。」
「これはすごく感覚的な話なんですが、学校のテストって多分皆さん平均点が70点で当たり前だって思うと思うんですよね、
ただ先生からすると自分が教えたこと7割しか吸収されてないっていう状況なので、
記憶しさえすれば点が取れるテストは全100点取って当たり前だという考え方が我々の考え方ではあるので、
答えを知ってるだけのものはぜひみんな100点をモノグサを使って取ってほしいなというふうに思っていまし。」
本当に学校の先生が最近忙しすぎるってのもちょっと社会問題になったりしてるじゃないですか、
抱える生徒の数と対応しなきゃいけない授業の数とって考えていくと、そういう意味では先生の負担軽減にも繋がりますね。
この問題を作ってくれるっていうのは、AIになるんですか?
「問題の難易度調整、つまりこの人は今どんなヒントの量で出せばギリギリ手が出るかを予測してるのも機械になりますし、
その時この答えと一緒に解かせてみよう、この間違えた答えを入れてみようとか、そういったところも機械がやってくれるようになってます。」
これだから結局そのモノグサというこのシステムはすごくいいなと思ったんですけど、
これを作った人がさらに大変だったんじゃないかなと思って、今作った方と僕話してるんですよね。
「私はですね、売ってる側の人間で、CEOやってますが共同創業者が高校の友人で、
Googleでエンジニアをしていた者と共同創業してまして、彼じゃないと作れなかったと思います。」
このAIが作る問題のレベルってのはどのぐらいまで来てるんですか。
「最終的に我々がお伝えをしているのは、答えが一つに決まるものであれば、機械がうまく、難易度調整をしたりであったりとかそういったことができると、一方で、いろんな答えがないことってたくさんあるじゃないですか。
朝ご飯はパン派かご飯派とかですね、やっぱりそういったものってまだまだ機械がいい問題を作るのか、
お手伝いは難しいので学校の先生方にお伝えをしているのは、答えが決まるものはぜひモノグサで、覚えてくださいと。
ただ答えがない、ディスカッションしたりとかは先生方がぜひ問題を作ったりとか、評価をしたりとか、そういったことをしてくださいと言っています。」
ということで今週はそろそろお時間になりました最後に、これまで乗り越えてきたハードルを教えてください。
「おそらく一番大きかったのは、記憶ってですね才能みたいに思われてるんですね。
本当に身長みたいに思われていて、生まれつき能力が決まっていて、大体親からの遺伝、18歳ぐらいで答え合わせが終わってそれ以降は全く伸びないというふうに思われていたものかなと。
我々はそれを誰だって覚えられるようになるよっていうことを今、
偉そうに言うと啓蒙してる感覚がありまして、記憶って本当に誰だってできるようになるよということをご理解いただく、
体感いただくのがこれまで一番大きなハードルだったかなと思っております。」
モノグサ株式会社の竹内 孝太朗さんでした。来週もよろしくお願いします。