三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2024.01.02

“設計開発会社"の認知を広げる

Nature Architects株式会社
代表取締役 CEO
大嶋泰介さん
あらゆる製造業における根幹となる部材/製品の高付加価値な設計を行う



ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週のゲストは先週に引き続き、
Nature Architects株式会社 代表取締役 CEOの大嶋泰介さんです。

大嶋泰介さんは、
東京大学 総合文化研究科から筑波大学の非常勤研究員などを経て、2017年5月に「Nature Architects」を創業されています。

大島さんメタマテリアルを大学で研究されていたと伺いました。その研究をされてて、そこからなぜ企業に至るんでしょうか?

「元々は研究者としてやっていこうと思ってたんですけど、やっぱり大学でやると花開いていくような研究と、逆にその会社を作った方が面白いことができる研究分野って、いろいろあるのかなというふうに思っていて、例えばAIとかの分野だともちろん大学でやることも大事なんですけど、Googleとか最近のChatGPTとかを作ってるオープンAIとかそういうその企業でやるからこそできる研究もたくさんあって、ちょっとそっち側に興味があったっていうのが一番の理由ですね。」

実際に企業をされるわけじゃないですか。してよかったことって何かありますか?

「ものがどうやって作られてるかを本当の意味で理解できるようになりつつあるってのが良かったですね。例えばペットボトルがどうやって作られてるかって多分わかってる人あんまりいないと思うんですよね。これをわかるためには何を知らないといけないのかすら多分わからないと思うんですけど、なのでそういうふうな目線で世界を見ることができるようになりました。」

製造業との関わりは深いんですか?

「製造業との関わりは非常に深いですね。本当に皆さんの、もう日常的にとんでもない量を使っているようなものとか、そういうものの背景にある、すごい根幹のこと考えてる人たちといつも仕事してますね。例えば、車どうしたらもっと軽くなるんだろうとか、今電気自動車っていっかい充電しても全然長く走れないんで、それを長く走らせるためにすごい頑張ってる人たちとか、例えばそういうようなことを真剣に考えてる人と、何か話して一緒に仕事をしたりとか。」

日本の製造業が技術はあるのに、世界の安くて早くできる会社にいろいろポジションを奪われてしまっている日本の製造業ってピンチだって言われたりもするじゃないですか。課題って何だと思いますか?

「日本の製造業はアセットはすごくあるんですよ。工場とか実はその売り上げ規模も世界でかなりトップレベルのものを持っているので、問題は実力とか設備とかはあるけど、悲観的なことばっかり言われてるという世の中の風潮がまず問題なのと、それに伴って、新しい技術開発をする若手がそこに集まっていかないっていうのが一番の問題だと思います。例えば、車の部品メーカーとかってすごい売り上げてる会社って日本がおそらく一番多いんですよね。売り上げ規模を全部集積して、国同士で戦ったら日本が一番すごいですし、実は車の販売台数って言っても日本が最もたくさんの台数の車を売ってるんですよね。新しいことをやり続けてるところにあまりにもスポットライトが当たり続けるんで、なんか地に足がついたどっしりしたことをやってるところって取材してもあんま面白くないんで、そこにスポットライトは当たらないんですよね。自信を持った方がいいし、逆に地味なことで堅実なことやってる人たちというか企業は何かもうちょっと目立つ発信をするという両方も大事かなとは思います。」

ではメタマテリアルが製造業に与えるインパクトというのはどうでしょうか?

「インパクトはすごいあると思います。普通メタマテリアルっていうと、特殊なですね製造装置が必要で、すごい複雑なものでってなるんですけど、我々の話になってしまうんですけど既存の製造装置を使いながら従来の素材とか部品を超えていくような物理的な機能を持つものを作れるので、例えば年間数億個出る部品をこう変えてしまうとかそういうその本当に社会が変わっていくような設計ができるのかなとは思っています。我々例のやってる会社というのは、大企業が直面している難しい課題だけを引き受ける必殺仕事人みたいな会社なんですけど、あらゆる製造業において、頭脳となるような組織になりたいなというふうに思ってまして、そういうことを特に車の業界に我々注力してるんですけど、しっかり認知されるような会社になりたいなというのが目標かなと思います。」

車でいうとメタマテリアルが関わってる部分ってわかりやすいところだとどういうところがありますか?

「例えば熱のマネジメントといってバッテリーをどう冷やすかとか、あとは車ってとにかく軽くしなきゃいけないんですが、ドライカーボンなんかはレース業界ではもう当たり前の素材になってるけども、材料としてはすごく高価なんです。そこでコメダマテリアルが出てきて普通のアルミでもいいですし鉄でもいいんですけど、この凹凸をつけると軽くなって、しかも軽くなるだけじゃなくて振動も減らせるよとか、そういうことができる領域が結構あるんですよね。なんで、本当にその軽くしたい振動の対策をしたい音の対策をしたり熱の対策をしたり、多分車の部品全部に関わっています。」

最後にこれからの夢を教えてください。

「我々のような設計開発会社って皆さんあまり耳にしないと思うんですよね。設計っていうとデザインとか見かけの設計って思われるかもしれないんですけど、我々がやってるのは皆さんのですね、例えば自動車の本当に根幹の機能の部分、サスペンションとかタイヤとかいろんな部分の本当にあらゆる設計をしています。でですね、こういった分野に最先端の例えば広い意味でのAIとか最先端の技術をつぎ込んで本当の意味で新しいものを作っていくというのが我々の会社なんですけど、こういう我々のような分野とか会社とかそういうものの認知が本当に広がって、本当の意味で、不思議な人間が見たことのないようなものをたくさん生み出してそれが量産されるっていうのが夢ですかね。」

Nature Architects株式会社 代表取締役 CEOの大嶋泰介さんでした。ありがとうございました!


  • Facebook
  • X
  • LINE

TOP