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2017.05.26 Fri

お茶の味を日常で楽しんでもらう。幻幻庵

今回は、日本茶に注目! 日本茶を専門に取り扱う『お茶葉屋』さんを取材してきました。

小宮山雄飛さんのリポートです!




■日本の文化をどうやって伝えるか。



4月にオープンしたばかりの、お茶葉屋さん『幻幻庵』。コーヒーショップがたくさんある東京・渋谷で、あえて日本茶の専門店です。

丸若裕俊さん
「お茶の味を日常で楽しんでもらうことがテーマです。幻幻庵の店舗で飲めるお茶もいろいろ工夫していますが、お茶の葉を持ち帰って、家などで飲んでもらうことに重きを置いてます」



お茶に取り組んだ理由は?

丸若裕俊さん
「渋谷という東京の中心で、日本の人たちを含めて、世界中の人たちに日本の文化を伝えたい。お茶の葉や、お茶の道具を多くの人たちに知ってもらうために始めました」

お茶の専門店なのに店内は和の雰囲気がなく、実にモダン。渋谷の街だからこそ、あえて洋風です。


■『釜炒り茶』を、この渋谷でお伝えしていく。



お茶の淹れ方で特徴はありますか?

丸若裕俊さん
「お茶の美味しさを、できるだけクイックに出すようにしています」

店内には、理科室で見たビーカーやフラスコが!

丸若裕俊さん
「お茶が変化することを視覚的にも感じてほしいので、ビーカーやフラスコも実際に使うようにしています」




幻幻庵おすすめのお茶はありますか?

丸若裕俊さん
「日本の、土地の力があるお茶を集めていこうというコンセプトがあり、日本に初めてお茶が伝わった佐賀県・嬉野の『嬉野茶』をメインで扱っています。しかも、『嬉野茶』を生産地の釜で炒る製法『釜炒り茶』。緑茶が伝来した当初は日本全国どこでも『釜炒り茶』だったのですが、今では2%以下にまで減少してしまいました」

嬉野茶、釜炒り茶……。日本人なのに知りませんでした!

丸若裕俊さん
「日本の文化は多様化し、いろんなことが楽しめる反面、元がどうだったかを感じることがないと思います。日本のお茶のオリジンとして『釜炒り茶』をこの渋谷でお伝えしていくことは、大切だと思っています」

全国のお茶の生産量のうち、静岡産は約4割。以下、鹿児島、三重、宮崎、京都。嬉野茶の佐賀県は第8位ですが、実は古い歴史があるんですね。


■品質をできるだけ上げ切る。



幻幻庵では、夜になるとお酒も飲めるそうですね。

丸若裕俊さん
「幻幻庵の、もうひとつのテーマが『緑茶の魅力を、いろんな角度で楽しもう!』。夕方以降はお酒も出しています。カジュアルに、できるだけみなさんに入ってもらいたいんです。そのためには品質をできるだけ上げ切る。品質が高いものであれば、カジュアルに落としてもみなさんに楽しんでもらえるかなと。土から耕すところからやっています。これからもお茶の品質を追求したいですね」

緑茶とジンを合わせたお酒がとてもおいしい! さらに、おつまみの『茶葉と塩』は健康にも良さそうでした。おすすめです。

5月は新茶の季節。幻幻庵にも、そろそろ新茶が登場するそうですよ!


■みんなで新しいお茶の魅力を形づくれたら。



幻幻庵の丸若裕俊さんが考えている、これからのワクワク、教えてください!

丸若裕俊さん
「幻幻庵は渋谷から始まったプロジェクトですが、6月にパリとロンドンでも同じスタイルで一緒にやる取り組みがあります。海外の人たちとも一緒に作っていきたいですね。数年後には、日本全国の、僕たちの気持ちに共感してくれる人たち、それ以外の人たちとも、みんなで新しいお茶の魅力を形づくれたら。これから何でもできるワクワクで今います」

www.gengenan.net


〈本日のオンエア曲〉
I'd Rather Dance With You / Kings Of Convenience
Where Am I feat. Joan Belgrave / Tribe