yes!~明日への便り~presented by ホクトプレミアム 霜降りひらたけ

yes!~明日への便り~presented by ホクトプレミアム 霜降りひらたけ 第四十九話 志を貫く -【山口篇】 吉田松陰-

yesとは?

  • 語り:長塚圭史
  • 脚本:北阪 昌人

『自分にyes!と言えるのは、自分だけです』
今週あなたは、自分を褒めてあげましたか?
古今東西の先人が「明日へのyes!」を勝ち取った 命の闘いを知る事で、週末のひとときを プレミアムな時間に変えてください。
あなたの「yes!」のために。

―放送時間―
TOKYO FM…SAT 18:00-18:30 / FM OH!…SAT 18:30-19:00
@FM(FM AICHI)…SAT 18:30-19:00 / FM長野…SAT 18:30-19:00
FM FUKUOKA…SAT 20:00-20:30 /FM軽井沢…SAT 18:00-18:29

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第四十九話志を貫く

本州の最も西に位置する山口県。
三方を海に囲まれ、歴史と文化に彩られたこの場所は、明治維新以降、多くの政治家を輩出したところでもあります。
その流れの源にいる長州の偉人が、吉田松陰です。
山口県萩市には、今も松陰ゆかりの場所がいくつもあります。
松陰神社、誕生の地、墓地、そして国の指定史跡になっている松下村塾。
わずか8畳から始まったこの塾こそが、のちの日本をリードする多くの人物を生み出した原点になりました。
伊藤博文、高杉晋作、山縣有朋、近代日本の礎を築いた彼らは、松陰の教えを生涯、大切にしました。
吉田松陰は、わずか30年の生涯を、己の思いや思想を、行動や言葉で示すことに費やしたのです。
「己に真の志あれば、志無き者は、おのずから引き去る。恐るるにたらず」
「志を立てるためには、人と異なることを恐れてはならない」
松陰の言葉には、『志』という一文字が、数多く入っています。
幕末の混迷の中、己の志を貫くということは、命がけ。
それでも松陰は、日本の行く末を思い、よりよき日本を目指すことを本懐としました。
彼は塾生に言いました。
「死して不朽の見込みあらば、いつでも死ぬべし。生きて大業の見込みあらば、いつでも生くべし」。
自分が何かの役に立つのであれば、死のうが生きようがかまわない。
牢獄に入れられ、ひどい扱いを受けても、その志を曲げなかった吉田松陰が大切にした、明日へのyesとは?

吉田松陰は、1830年、今の山口県萩市に生まれた。
父は、長州藩の藩士、杉百合之助。
下級武士で、農作業をしないと暮らせないほど貧しかったが、家族思いで慈悲深い男だった。
子供たちに畑仕事の手伝いをさせながら、勉強を教えた。
次男だった松陰は、5歳の時、吉田家に養子に出される。
吉田家は、長州藩山鹿流の兵学師範の家柄だった。
兵学とは、武士としての心得に始まり、戦略戦術を学ぶ、厳しい学問。
何もわからぬ松陰の師匠に選ばれたのが、叔父の玉木文之進だった。
文之進が、自宅に作った塾こそが元祖「松下村塾」だ。
その教育方針はスパルタで知られていた。
松陰も、叔父、文之進に厳しく鍛えられた。
ある日、頬にとまった蚊に気をとられていると、文之進に激しく叩かれた。
「おぬし、何をしておる!」
幼い松陰は答えた。
「はい、蚊に刺されてかゆかったものですから」
「ばかもん!」文之進は烈火のごとく怒った。
「おぬしは、朝起きてから寝るまで。いや寝ている時も武士であらねばならぬ。武士とはなにか?公のために、自らをささげるものだ!かゆいなどという私事を優先させるな!」
子供ながら、松陰の心にある思いが刻まれた。
「何かを成せるものは、自らを律する力を持つものである」。

吉田松陰は、猛勉強した。
天賦の才もあったに違いないが、努力のひとだった。
11歳のときには、長州藩の学校の先生になり、藩主の前で兵学の講義をするまでになった。
このままいけば藩の中での地位を確立できる。
でも、松陰は思っていた。
「オレは、もっともっと広い世界がみたい。我が国の沿岸には、異国の船が出没しているという。外に出たい!」
その要求は通り、長崎の平戸に遊学が認められた。
そこで欧米各国がアジアの国々に迫っている事実を知る。
さらに全国を旅した松陰は、日本の将来を憂えた。
「我が国は、このままでいいわけがない」
江戸に滞在しているときに、ペリー来航に遭遇。
黒船を見て、日本が世界に取り残されていることを痛感した。
松陰にとって大切なのは、行動すること。
いくら高邁な思想を持っていても、動かなければ、思わなかったも同じ。
彼は海外に行きたいと願い、密かにペリーの船に近づいた。
当時、無断で海外に出ることは死罪に匹敵する重罪だった。
見つかり、つかまった松陰は、長州に強制的に連れ戻され、牢獄に入れられた。
それでも彼は、少しも後悔しない。
牢獄の中で囚人に講義をして、出獄すると、松下村塾を主宰して、たくさんの若者に教えた。
「夢なきものに、理想なし。理想なきものに、計画なし。計画なきものに、実行なし。実行なきものに、成功なし。ゆえに、夢なきものに成功なし」

吉田松陰が幽閉中に開いた、松下村塾。その教育方針は、破天荒だった。
24時間、いつ来てもいい。
月謝は米を持ってくれば良し。
テストはない。
それぞれの学力、やりたいことを優先して個別指導。
身分は問わない。
どんな生徒でもいいところを見つけ、それを伸ばすことに誠意を尽くした。
「悪いところを指摘するのは誰にでもできる。大事なのは、原石を磨くということだ」
松陰が最も力を入れた授業が歴史だった。
彼は塾生に言った。
「歴史を学び、偉人たちの行動を知り、自分のやる気を高めるんだ。いいか、歴史を学ぶときのコツは、自分自身も偉人になりきることだ。偉人の境遇に自らを置くことで、知恵がつく」
実際、彼の講義は熱かった。
主君のために死を決して行動する場面ではぼろぼろと涙を流して熱弁をふるった。
反対に悪い殿様に翻弄される家臣になると、怒りに声を荒げた。
松陰の講義に合わせ、塾生たちは、泣き、怒りに体をふるわせた。
魂の授業。
塾生たちは、吉田松陰に心酔した。
ただ講義をするばかりではない。
実際に行動し、常に志を貫こうとする気持ちに、後輩たちは、うたれた。
わずか30年の人生。
でも、松陰は、たくさんのひとに、希望という種を届けた。
「いいか、まずは志を持て。そして、動け。何かを動かすには、それしかない」

【ON AIR LIST】
Don't Stop Believin' / Journey
Go Do / Jonsi
We Are Young (featuring Janelle Monae) / FUN.
Dream Baby Dream / Bruce Springsteen

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今週のRECIPE

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霜降りひらたけとイカの生姜炒め

松陰神社、吉田松陰誕生の地、松下村塾など、山口県萩市には、吉田松陰ゆかりの場所がいくつもあります。今回は、そんな萩市で盛んに漁が行われている、イカを使った料理をご紹介します。

霜降りひらたけとイカの生姜炒め
カロリー
232kcal (1人分)
調理時間
15分
使用したきのこ
霜降りひらたけ
材料
【2人分】
  • 霜降りひらたけ
  • 1パック
  • イカ(刺身用細切り)
  • 1パック
  • いんげん
  • 50g
  • 生姜
  • 20g
  • 少々
  • 【A】塩
  • 小さじ1/4
  • 【A】ガラスープ
  • 大さじ2
  • 【A】酒
  • 大さじ2
  • 【A】こしょう
  • 少々
  • 【B】片栗粉
  • 小さじ1/2
  • 【B】水
  • 小さじ1
  • サラダ油
  • 小さじ2
作り方
  • 1.
  • 霜降りひらたけは食べやすくほぐす。
  • 2.
  • いんげんは筋をとる。
  • 3.
  • 熱湯に塩を入れた中でいんげんを茹で、水にとる。3cm長さに切る。
  • 4.
  • (3)の熱湯で、続けてイカをさっとくぐらすくらいに茹で、ザルにとる。
  • 5.
  • 生姜は千切りにする。
  • 6.
  • フライパンに油を温め、生姜とひらたけを炒め、霜降りひらたけに油がまわったらイカといんげんを加え、【A】で味をつけ、【B】の水溶き片栗粉でとじる。
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PROFILE

  • 長塚 圭史

    語り:長塚 圭史

    1975年生まれ。東京都出身。96年、演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を旗揚げ、作・演出・出演の三役を担う。08年、文化庁新進芸術家海外研修制度にて1年間ロンドンに留学。帰国後の11年、ソロプロジェクト「葛河思潮社」を始動、三好十郎作『浮標(ぶい)』を上演する。近年の舞台作品に、『鼬(いたち)』、『背信』、『マクベス』、『冒した者』、『あかいくらやみ~天狗党幻譚~』、『音のいない世界で』など。読売演劇大賞優秀演出家賞など受賞歴多数。
    また、俳優としても、NHK『植物男子ベランダー』、WOWOW『グーグーだって猫である』、WOWOW『ヒトリシズカ』、CMナレーション『SUBARUフォレスター』など積極的に活動。

  • 北阪 昌人

    脚本:北阪 昌人

    1963年、大阪生まれ。学習院大独文卒。
    TOKYO FMやNHK-FMなどでラジオドマ脚本多数。
    『NISSAN あ、安部礼司』(TOKYO FMなど全国FM37局ネット)、『ゆうちょ LETTER fo LINKS』(TOKYO FMなど全国FM38局ネット)、『世界にひとつだけの本』(JFN)、『AKB48の私たちの物語』(NHK-FM)、『FMシアター』(NHK-FM)、『青春アドベンチャー』(NHK-FM)などの脚本・構成を担当。『プラットフォーム』(東北放送)でギャラクシー賞選奨、文化庁芸術祭優秀賞受賞。『月刊ドラマ』にて、「ラジオドラマ脚本入門』連載中。
    主な著書に『世界にひとつだけの本』(PHP研究所)、『えいたとハラマキ』(小学館)がある。

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NEWS

OA 100回 記念特別企画 『ジョンとヨーコ、それぞれのyes!』
西田尚美さん長塚圭史さん
風も、雨も、自ら鳴っているのではありません。 何かに当たり、何かにはじかれ、音を奏でているのです。
誰かに出会い、誰かと別れ、私たちは日常という音を、共鳴させあっています。YESとNOの狭間で。 今週、あなたは、自分に言いましたか?YES!ささやかに、小文字で、yes。
明日(あした)への希望の風に吹かれながら、自分にyes!と言ったひとたちの物語をお贈りしている「yes!~明日への便り~」。
7月22日と7月29日の2週にわたり、番組100話記念スペシャルとして、軽井沢にゆかりのある、ジョン・レノンとオノ・ヨーコの物語をお届けします。
二人のインタビューや数多くの著作物をもとにフィクションでお送りするドラマ『ジョンとヨーコ、それぞれのyes!』。

オノ・ヨーコ役は女優の西田尚美さん朗読は、長塚圭史さんでお送りします。

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