語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年04月18日(日)

藤の花

ボクの宿主は小学1年生、お花が大好きなゆきちゃんです。

ママ「寄り道しないで帰ってくるのよ〜」

いつもこう言われるけれど、通学路には誘惑がいっぱい!

公園に咲くチューリップ。
道端のハルジオン。
見つけるたびに、立ち止まっちゃう。

ゆきちゃん「♪ちょうちょう ちょうちょう 菜の葉にとまれ〜♪」

あは! まるでゆきちゃんが蝶々みたい。
ほら、今度は大きなお屋敷の前で立ち止まってる。

ゆきちゃん「ぶどうみたいだけど…?」

お庭に、紫色のお花を見つけたゆきちゃん。
あれ、なんだろう?

おじいさん「藤の花ですよ」

教えてくれたのは、お屋敷に住むおじいさん。

おじいさん「大きくて長くて立派でしょう〜。
でもね、よく見ると、蝶々のような形をした小さな花が房のように連なっているんだよ」

ゆきちゃん「ほんとだ〜、蝶々がいっぱい」

おじいさん「ほら、ひと房、持っていくかい?」

一瞬、うれしくなるゆきちゃん。
でも…。

ゆきちゃん「大丈夫です。一緒に咲いてるからキレイなんだもん」

あは! まだ幼いゆきちゃんにも、藤の花の風情がわかるんだ。
藤の花って最強だね〜。

ボクら乳酸菌も、仲間と集まると、いっーぱい力を発揮するよ。
どんな時も、仲間って大切だよね。

じゃあ、また、日曜のお昼に。