語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2024年01月07日(日)

七草粥と七とこずし

ボクの宿主は27歳、新婚の直樹さんです。

今日は七草の日。
キッチンから、いい香りが漂っています。

直樹さん「これは七草粥だろうなぁ〜。
独身時代は風習なんて、まったく気にしなかったけど、いいもんだよなぁ〜、結婚って」

あは! 直樹さんったら、ノロケちゃって!
でも、お正月に食べ過ぎたおなかをひと休みさせるには、七草粥は最高だよね!

ところが、直樹さんの目の前に置かれたのは…。

直樹さん「あれ? これ、雑炊じゃない?」

サキさん「うん。宮崎の実家の方では、七草の日は“七とこずし”を食べるんだよね〜」

直樹さん「七とこずし?」

サキさん「うちのほうでは、雑炊のことを“ずし”って言ってさ、子供の成長を願って、七草の日に、数えで7歳の子が晴れ着をきて、近所の家を7軒まわって、雑炊をいただくんだよ。
意味合いは違うけど、ちょっとハロウィンみたいだよね〜」

直樹さん「そんな行事があるんだぁ〜。
サキと一緒にいると知らないことが色々知れて、やっぱいいもんだなぁ〜、結婚って。
う〜ん、おいしぃ」

あは! またまたノロケちゃって!
ホントに、ごちそうさま。
いつか、二人の子供が七とこずしを食べる日がくるかもね〜。

ボクら乳酸菌は、いろんな菌と仲良くして、おなかの調子を整えているよ。
今年も、どうぞよろしくね!

じゃあ、また、日曜のお昼に!