2017/08/11 O.A

今日は山の日、祝日ということでお出かけの予定が入っている方、多いんでしょうか。
三連休のスタートは気分もアガりますよね。
こう暑いとファッションはつい、涼しく、ゆる〜くなりがちですが、せっかくの休日!
ちょっとしたコスプレ気分で、おしゃれに気合いをいれて出かけるのも、楽しみのひとつです。
会社員や妻や母や娘として、いつも品よく、つつましくしているあなたこそ、夏の一日くらい、自分を思いっきり解放してみましょう!
そこで、今日のコードは「BAD GIRL」。

■今週のChordは“BAD GIRL”

Material Girl / Madonna

学生のころ、夏休み明けの新学期、クラスに何人かいませんでしたか?
「あの娘、一線を越えちゃったよね・・・」という女子。
いずれにしても、羽目をはずしてみたくなるのが夏という季節。悪さのひとつやふたつもしたくなる、まさにBAD GIRLデビューしたくなるというものです。

BAD GIRL・・・といっても、定義はいろいろありそうですが、見た目だけでいうなら“ビッチ”で“アバズレ”風。
でも、実は人目など気にすることなく、自分の気持ちにただ正直でいようとするピュアな女性、だったりもします。同じ女性として、ひいき目でしょうか?
「BAD GIRL」というと、アメリカのとてつもない田舎から都会に出てきた女の子・・・そんなイメージもあります。
テキサス州とかアイダホ州とか、田舎では目だってしょうがない不良娘。
「こんなとこ、出てってやるわよ!」と、扉をブーツで蹴ってN.Y.へ家出!
おちるところまでおちる少女・・・。
そんな女の子たちの人生をきりとった「BAD GIRL」ムービー・・・そう、勝手に名づけていくつかピックアップしてみると。

『ブルックリン最終出口』(1989年・アメリカ・西ドイツ映画)
N.Y.のブルックリンを舞台に、恐喝で生計をたてるチンピラと、その情婦、労働者の男・・・彼らの人生が交錯するさまを描いた作品。そこに登場するトララという、いわゆる売春婦まがいの女を演じていたのが、ジェニファー・ジェイソン・リー。
ちょっと意地悪顔で口が大きくてほうれい線が迫力!そんな彼女ですが、この映画でNY映画批評家協会賞 助演女優賞を獲得しています。

そもそも両親ともに俳優、妹も女優というサラブレッド!
もちろん今も現役で、2015年にはタランティーノ監督作品『ヘイトフル・エイト』で女囚人役を演じ、アカデミー助演女優賞にノミネートされていたとか。今年はテレビドラマ『Twin Peaks』に出演が決まっています。

それと、これはものすごくカルトな映画なんですが、ディビッド・クローネンバーグの『ビデオドローム』という作品に出ていたデボラ・ハリー。彼女もいかにも「BAD GIRL」ですよね!
日本ではユーロスペースで1985年に上演されましたが、とにかく問題作・・・内容は、説明のしようがないのですが、現代のSNS時代を予言するかのようなお話で、20年早かった!って感じの作品です。

デボラはご存知「ブロンディ」のボーカリストで、金髪 & 真っ赤なルージュがトレードマークでしたが、この作品ではブロンドを染めて、アブノーマルな演技と大胆なヌードを披露しています。
デボラ・ハリーは世界ではじめてラップをやった女性アーティストともいわれていて、ミュージシャンとしても大成功。唇が魅力的で、高額な保険がかかっていたとか。ふだんのビッチなファッションがまたかっこいい!

ジュリエット・ルイスもかなりBADな感じの女優です。
ブロンドヘアーに真っ黒な眉毛にアイライン、個性的な顔立ちですよね。
彼女の父親は俳優のジェフリー・ルイス。14歳でテレビデビューして高校を中退し、本格的な女優の道へ。パンク・バンドのボーカルもつとめていました。タランティーノ監督作品『ナチュラル・ボーン・キラーズ』では、史上最悪の大量殺人鬼としてアメリカの犯罪史にその名を刻む、ミッキー & マロリーの逃亡劇を描いたものでした。
3人はみな、アメリカはロサンゼルス生まれです。

『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の元祖といえば、『俺たちに明日はない』。
1967年のアメリカ映画で、世界恐慌時代の実在の銀行強盗カップル、ボニーとクライドの出会いから破滅にいたるまでを描いた名作です。クライドを演じたのはウォーレン・ベイティ、BAD GIRLのボニーをフェイ・ダナウェイが演じました。

「BAD GIRL」っていうと、いわゆるアメリカの女の子、「ヤンキー娘」をイメージしちゃいます。
ふるまいは大胆でも、裏表のない、いい子、みたいなね。

The Tide is High / Blondie

「BAD GIRL」をヨーロッパ風に変換すると、ファム・ファタール(:Femme fatale)になります。
男性にとっての「運命の女」・・・・・・しかも、それはただの運命的な恋愛の相手、というだけでなく、「男を破滅させる魔性の女」、いわゆる「悪女」と呼ばれる女性をさします。
「ファム・ファタール」になると、「BAD GIRL」よりは大人、というイメージ。「BAD GIRL」は自分でがんばって演出している感がありますけど、「ファム・ファタール」は、半分無意識で、もはや天性のもの、という気がします。
と、いうわけで、「BAD GIRL」とは友達になれそうだけど、「ファム・ファタール」とは友達になれそうにありません・・・。っていうか、筋金入りのワル、って感じですよね。

もちろん、「ファム・ファタール」映画も古今東西たくさんあります。
男性は心のどこかで、「美しくて魅力あふれる女性に翻弄されて、破滅する人生を歩んでみたい・・・」そんな思いが多かれ少なかれ、あるのでしょう。

『白いドレスの女』は1983年のアメリカ映画。弁護士のネッドが白いドレスを着た美しい女性マティから、夫殺害計画に誘われて、事件にまきこまれていく・・・という物語。このマティを演じたのがキャスリーン・ターナーでした。
これがデビュー作だったんですが、ザ・美人女優登場!という感じ。
BAD GIRLは美人ならなお、決まります。

そのほか、フランス植民地のある北アフリカの砂漠の町を舞台に、領事館に赴任してきた若い外交官と人妻の恋を描いた『ヘカテ』。1982年、スイス・フランス合作の映画です。人妻を演じたのがローレン・ハットンでした。

フランスの小説で思い出すのがフランソワーズ・サガンの『悲しみよこんにちは』や、マルグリット・デュラスの『愛人(ラ・マン)』。さらにさかのぼると、『マノン・レスコー』(アベ・プレヴォ)、オペラで有名な『カルメン』(プロスペール・メリメ)などなど。

歴史上の人物の「BAD WOMAN」の伝説もたくさん、残されています。
権力も女としての幸せもほしかった・・・おのれの若さと美貌を保つため、数百人の罪なき娘を殺して、その血を浴びたハンガリーの伯爵夫人、エリザベート・バートリ。
中国の皇后たちも残酷きまわりない!自分の邪魔をするものは容赦なく消す!「呂后(ろこう)」や「西太后」が有名ですよね。歴史は、側面的な見方でしかありませんが、クレオパトラやマリー・アントワネットも「悪女」と呼ばれます。

映画や小説、伝説の「BAD GIRL」たちの生き方はなかなか私たちには真似できないので、せめてファッションで楽しむことにしましょう!モード界でも、「BAD GIRL」テイストは昨年秋冬のランウェイに数多く登場していて、そのまま、流行は続いているようです。
「BAD GIRL」感を演出するためのアイテムといえば・・・網タイツ、ダメージ・ジーンズ、ライダースジャケット、スカジャン。カラーとしては、黒×金、カーキ、柄はいわゆるアニマルプリント。メッセージ性もあるロゴTシャツでロックなテイストを演出するのはお手軽です。
ぜひ、にわか「BAD GIRL」を楽しんでくださいね。

ありのままを抱きしめて / 松任谷 由実

今日は「BAD GIRL」というコードでお話ししてきました。ちなみに、私自身は・・・夜抜けしてオールで遊んではいましたが、悪いことはしてなかった、はず・・・・・・。ちゃんと朝までには帰って、ふつうに学校へ行ってましたからね。

そんな私ですが、ただいま、「宇宙図書館」コンサートツアーは、短い夏休み中。
8月23日、京都からふたたびのスタートになりますが、残り10公演となります。いよいよカウントダウンとなってきました。でも、しみじみしている時間はあまりなく、その間はほかのお仕事やら家事やらで、けっこう忙しくしています。

たとえば、11月27日よりスタートする、『Yuming×帝劇 Vol.3 朝陽の中で微笑んで』。こちらの準備も少しずつ始まっています。
寺脇康文さん、宮澤佐江さんほか、豪華キャストでお送りする舞台、私は物語のご案内役としてステージでパフォーマンスします!くわしい公演スケジュールやチケットの発売に関しては、帝国劇場のサイトや私のオフィシャルサイトをチェックしてみてください。
日々の出来事はTwitterFacebokに随時、アップしていますので、そちらもあわせてどうぞ。


最後に番組からのお知らせ。
「Yuming Chord」は来週から2週にわたって「夕涼みSONG COLLECTION」をお送りします!
来週は私がセレクトした夕涼みSONGを、翌週18日はみなさんからのリクエストにおこたえします!
ゆっくり夕涼みを楽しみながら聞きたい私の曲、その曲にまつわる思い出やエピソードとともに、お送りください。
「Yuming Chord」の番組サイトのメッセージフォームにて、お待ちしています。