『アグリで世界を面白く!』を合言葉に活動している若手農家さんの集まり
オンエアレポート
2025.12.18
今回、注目するのは、こちらです。「『アグリで世界を面白く!』を合言葉に活動している若手農家さんの集まり」

今回のイノベーターは、
熊本県八代市の一般社団法人Fam Lab8(ファムラボエイト)の代表理事、林孝憲さんです。

「Fam Lab8」は、どのような集まりなのでしょうか?
「2022年に八代市がスマート農業実証プロジェクトの支援を受け、
八代青年農業者クラブ(4Hクラブ)やJAやつしろ青年部などの現役・OB・OGが集められたのがきっかけです」
「3年間のプロジェクトで様々なことに取り組んだのですが、このメンバーがこのまま解散するのはもったいないと考え、
2024年の11月に一般社団法人Fam Lab8を設立しました」
「30代前半のメンバーが中心の8名で、
八代市特産の畳の原料・イグサや世界最大のカンキツ・晩白柚を栽培する農家や、
水稲生産法人がいたり、バナナ栽培やキッチンカーもやるなど、バラエティに富んだメンバーが揃っています」
林さんは、どんな農作物を栽培している農家さんなんですか?
「牛のエサになる飼料用の稲の栽培と収穫受託をメインに牧草=イタリアンライグラスや
ポテトチップスの原料になるジャガイモ、そして、ブロッコリーの栽培を行っています」

「Fam Lab8」は、どのような思いがあって、立ち上げたのでしょう?
「『アグリで世界を面白く!』という思いです」
「それぞれのメンバーが農業を通してやりたい“面白いこと”を様々な人とコラボレーションもしながら、
実行・実現していくワクワクするような“実験室”のような場にしていきたいという思いで立ち上げました」

アグリスポーツのトマト積み競技
たとえば、どのような活動をしているのでしょうか?
「『循環化』『省力化』『魅力化』の3つを活動の柱にしており、
その中でも『魅力化』を進める『アグリスポーツ』の開催に注力しています」
「アグリスポーツ」って、何ですか?
「アグリスポーツとは、“農業”と“スポーツ”を掛け合わせた新感覚のリアルな農業体験で、
農業者が日々、磨き上げた“匠の技”をスポーツ競技化し、観て・体験して・鍛えて、楽しむアクティビティです」
「技能オリンピックに着想を得て、ブロッコリーを機械で植える速さや、イチゴ4パックを詰める速さを競ったり、
お米の品種や等級を当てる正答率を競う競技を実施しています」

おコメ等級当て競技
「Fam Lab8」の活動によって、八代市の農業に、何か良い影響が出ていると感じていますか?
「念願だったアグリスポーツ・トマト祭りを11月に開催しました」
「八代市は日本一のトマト産地のため、裂果などで廃棄するしかないトマトが畑に山積みされ、
土壌バランスの悪化や臭いや病虫害が発生する問題になっています」
「この廃棄されるトマトを有効活用するため、正しく潰して堆肥化・土に還す作業をアグリスポーツ化し、
トマトを制限時間内に潰した搾汁の量を競ったり、トマトを畑全体に撒くためのトマト玉入れや、
トマト搾汁を畑に撒くため水鉄砲で陣取り合戦などの競技で、
楽しみながら循環型農業に触れてもらうことができました」

トマト祭のトマト玉入れ
「Fam Lab8」で、今後は、どのような活動をしていきたいと考えていますか?
「アグリスポーツの世界大会を八代で開催し、世界中から農業の魅力で人が集まる町にしていきたいです」

アグリで世界を面白くする取り組み、これからも応援しています。
