リンゴの日焼けなど“温暖化による果物の被害”を予測するシステム
オンエアレポート
2026.02.26

リンゴの日焼け
(提供:農研機構)
今回、注目するのは、こちらです。
「リンゴの日焼けなど“温暖化による果物の被害”を予測するシステム」

今回のイノベーターは、農研機構 果樹茶業研究部門の杉浦俊彦さんです。

(提供:農研機構)
こちらは、どのようなシステムなのでしょうか?
「産地での果樹の生育状況を入力すると、
気象の予報データ数日~数ヶ月先に起こりそうな温暖化に関連する果樹の被害発生を予測します」
どのような仕組みなのでしょう?
「人工気象室などを使った被害の再現実験や、
過去の被害の発生状況から構築した被害発生予測モデルを使って予測を行います」
どのような果物の、どのような被害を予測できるでしょうか?
「暖冬年に開花が早くなるとリスクが高まるナシ、モモ、リンゴ、ブドウ、カキ、オウトウの『晩霜害』、
夏の猛暑でミカンやリンゴで被害が出る『日焼け』、成熟期が暑いと発生するブドウの『着色不良』の3つです」

ウンシュウミカンの日焼け
(提供:農研機構)
どのような思いがあって、このシステムを開発したのでしょう?
「被害の対策は被害が起きる前に行う必要がありますが、対策をとるためには余分な労力やコストが必要です」
「被害は必ずしも毎年発生するわけではないことを考えると、対策を講じることに躊躇してしまいがちですが、
被害発生が明確なら対策を促すことができます」
日焼けや着色不良を予測できると、農家さんは事前に対策がとれるものなのでしょうか?
「日焼け対策としては、遮光ネットを張ったり、果実に日よけのテープを貼ったり、袋をかぶせたりします」
また、散水して果実の温度を下げることもできます。ブドウの着色対策では、
着色を向上させるホルモン剤を散布したり、環状剥皮などの処理ができます」

遮光ネットによるリンゴ日焼け対策
(提供:農研機構)
このシステム、すでに使われているのでしょうか?
「現在では、生産者団体や自治体などが契約して利用する形になっているので、
農家さんは、そこから情報を得ていただく形になります」
現状、課題だと感じていることは、ありますか?
「中山間地など地形が複雑な場所では正確な気象の予報が難しいので、現場で補正して利用する必要があります。
補正の仕方などを工夫していく必要があります」

着色不良予測システムの画面例
(提供:農研機構)
現状は生産者団体や自治体などが契約して利用する形になっている、こちらのシステム。
今後は農家さんが気軽に利用できるサービスの提供が始まることを期待しています。
