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野菜の栽培に使える“植物由来の新たな殺菌剤”

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TIME 2026.03.26

thumb今回は、こちらに注目します。

「野菜の栽培に使える“植物由来の新たな殺菌剤”」


今回のイノベーターは、クミアイ化学工業株式会社 マーケティング部の海老原友稀さんです。


この新たな殺菌剤の名称は「プロブラッド液剤」。どのような特徴があるのでしょうか?

「ポルトガルの会社、CEV S. A.社が発見し、開発した植物由来の農業用殺菌剤です」

「プロブラッド液剤に含まれる有効成分の正式名称は『発芽スイートルーピン抽出たんぱく質』と言います」

「スイートルーピンという、海外で食用として栽培されている豆がありまして、
その豆が発芽するとき、数日間だけ特殊なたんぱく質を植物体内に蓄積します。
このたんぱく質に抗菌活性がありまして、それを抽出して農薬として利用できるようにしたものがプロブラッド液剤です」

「国内で販売するのはクミアイ化学工業が初めてとなります」

どのような野菜に使うことができるのでしょうか?

「プロブラッド液剤は日本国内で『野菜類』という正規の農薬登録を取得しているので、
野菜類に分類される作物全般に使用することができます」

「なかでも、トマトやなす、いちごなど、主に農業用ハウスなどの施設栽培の野菜での使用をおすすめしています」

どのような病気に対して、効果が期待できるのでしょう?

「国内の公的研究機関で、作物の病気に対する効果の試験が実施されておりまして、
野菜類に発生する『うどんこ病』、トマト、ミニトマトに発生する『灰色かび病』に対する効果が確認されています」


「植物由来」であることは、農家さんにとって、どのようなメリットがあるのでしょう?

「プロブラッド液剤は食用の植物由来のため、一般の化学農薬と違って使用回数の制限がありません。
そのため、栽培期間中に何度でも使用できることがメリットと考えています」

「農薬は、成分と作物ごとに使用回数が定められています。
たとえば、ある農薬はトマトだと栽培期間中3回までと使用回数が決められていて、
それ以上に使用することはできません」

「一方で、プロブラッド液剤は健康を損なう恐れがないものとして、使用回数制限は設定されていないため、
栽培期間中は何度でも使用可能です」

この殺菌剤を使った農家さんは、どのような感想を話していますか?

「化学農薬と置き換えて使用しても、『うどんこ病』や『灰色かび病』が発生しなかったと感想をいただいています」

「特に栽培期間の長いトマト農家さんからは、栽培後半になると使用回数制限により、
化学農薬の選択肢が少なくなってしまうため、防除の選択肢が増えて助かると言ってもらえました」

この殺菌剤を開発したのはポルトガルの会社で、日本で販売しているのがクミアイ化学工業。
どのような思いがあって、販売を決めたのでしょう?

「ヨーロッパでは、化学農薬の削減や有機農業の拡大など、環境調和型の持続可能な農業への取組みが進んでいます。
こうした背景からポルトガルにてプロブラッドが誕生しました」

「日本においても、2021年5月に『みどりの食料システム戦略』が農林水産省より示され、
生産力の向上と持続性の両立に向けた取組みが始まっています」

「クミアイ化学は、かねてより、微生物農薬など、環境調和型の資材の開発・普及にも努めてまいりました。
海外で実績があり、日本が今後 目指す農業にも合致するプロブラッド液剤を販売することで、
持続可能な農業に少しでも貢献できればとの思いから、取り扱いを決めました」

この殺菌剤、どのような農家さんに使ってほしいですか?

「いろんな農家さんに使ってもらいたいのですが、
特にハウスで育てるトマト、なす、きゅうり、いちごなど、果菜類を作っている農家さんにつかってもらいたいです」

「幅広い野菜に使えるので、
しそ、パセリなどの使える農薬が少ないマイナー野菜を栽培している農家さんにもおすすめしたいです」


「栽培期間中、何度でも使用可能」な、この殺菌剤。
今後、多くの農家さんが使うようになることを期待しています。

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