受粉用のハナアブ
オンエアレポート
2026.08.13
今回は、こちらに注目します。「受粉用のハナアブ」

今回のイノベーターは、岐阜県に本社があるアピ株式会社 ミツバチ課の中野剛さんです。

アピ株式会社は明治40年創業。
前身は岐阜養蜂という社名で養蜂器具の卸業から始まり、
現在では「養蜂/農業支援事業」「飲料原料受託製造事業」「健康補助食品事業」「医薬品事業」と
健康に関する様々な事業を展開しています。
「アピ」は、ミツバチの学名、ラテン語の「アピス・メリフェラ」からとっているということです。
アピ株式会社は「受粉用のハナアブ」も販売しています。
そもそも「ハナアブ」は、どのような虫なのでしょう?
「ハナアブは低温にも高温にも強く、曇天でも活躍し、
刺したり咬んだりせず、安定供給が可能な次世代の花粉交配昆虫です」
「アブの仲間は国内だけでも数百種類いるといわれていますが、吸血するアブは、そのうち10種類ほどの少数派です。
ハナアブの仲間は花の蜜と花粉だけを食べて暮らしています」

メロンの受粉
中野さんによりますと、自然界の受粉の30%程度はハナアブ類が担っていると言われており、
ミツバチに次ぐ受粉媒介昆虫ということです。
ハナアブは、どのような野菜や果物の受粉に使えるのでしょう?
「イチゴ、マンゴー、スイカ、メロンなどミツバチを受粉に利用している作物なら、基本的にはすべて使用可能です」
「今シーズン初めて、国内に紹介し、8か月間で40都道府県、わかっているだけで14の作物に使用されました。
ミツバチ不足は慢性的であり、今後さらに広まっていくと予測されます」
ハナアブを導入した農家さんは、どのような感想を話していますか?
「ミツバチより良い点としては、暗くて寒い朝早くから働いてくれる。暑くてもよく飛んでいる。
刺される心配がないのが良い。今年ミツバチが借りられなくて、ハナアブがいなかったら作物ができなかった、などです」
「ミツバチより悪い点は、寿命が短いこと、巣箱に戻ってこないのでミツバチのように移動できないこと、などです」

ブルーベリーの受粉
今後は農業に関して、どのようなことをしていきたいと考えていますか?
「ミツバチが人間にもたらす恩恵は8つあると言われてますが、
そのなかで最も重要なのにあまり知られていないのが『花粉交配』です。
日本で花粉交配を専門にやっている会社は数社しかありません」
「今、日本中、どの地域も養蜂家もミツバチも激減しており、作物の受粉が危機的状況になっています。
ミツバチがいないと作物が採れなくなるという状況を、もっと世間一般の方にも広く啓蒙していき、
ミツバチと人とが共存できる取組、環境づくりを考えていきたいです」
「また、日本の農業のため、ミツバチ以外の花粉交配が可能な昆虫の導入を、さらに調査・検討を続け、
アピを花粉交配昆虫の総合商社のようにしていきたいです」

ズッキーニの受粉
ハナアブのように、ミツバチ以外の花粉交配が可能な昆虫の導入を検討する取り組み、
これからも応援しています。
