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ECC WEEKEND CONNECTION

マイケルのメッセージ

ECC WEEKEND CONNECTION / 2021.06.25 update
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6月25日はマイケル・ジャクソンの命日です。
2009年6月25日、50歳という若さで突然この世を去ったマイケル・ジャクソン。当時、追悼のストリート・パフォーマンスなどが世界中で行われました。 “キング・オブ・ポップ”として、数々の偉大な記録を打ち立ててきたマイケル。ギネスワールドレコーズでは、最も成功したエンターテイナーとして認定されています。

マイケルの音楽はポップス、R&B、ヒップホップなど、ジャンルを超えてさまざまなアーティストに影響を与えていますが、あのブルーノ・マーズも自身の音楽ルーツはマイケルだと公言し「マイケルは不滅の存在。」など、その思いを語っています。

そんなマイケルが、本気で達成しようとしていたのは「世界平和」。
人種差別や偏見を止めるため、お互いを愛することの必要性を伝えるために、常にメッセージを伝えてきましたが、2002年、当時自らが名誉ディレクターを務めていたサッカークラブの本拠地、セント・ジェームズ・パークでは、こんな言葉を残したそうです。

「Don’t be shy! Do it! It starts now!」
「恥ずかしがらないで!やろうよ!今ここで始めるんだ!」

集まった人たちに対して、隣にいる人と手を繋いで、「あなたのことを愛しています」と言うよう、この言葉を織り交ぜながら呼びかけたそうです。

人種差別や偏見を止めるためには「お互いを愛することが大切」。
そう考えて、このメッセージを伝えてくれたのでしょうか。

では、フレーズをみてみましょう。

Don't be shy! 恥ずかしがらないで!
Do it! やってよ!やりなよ! 
こう言って、隣の人と思い切って手をつなぐよう呼びかけます。

そして、
It starts now! 今、始めるんだ!

特に、このIt starts now.
今こそ始めるときなんだ、と。
ぐずぐずしている時間はないよ、
もう人を憎んだりするのはやめて、今すぐすべての人に愛情を持つようにしよう、
というような意思がこもっています。

逆バージョンで、兄弟喧嘩をとめる母親などが、
'It ends now. '
今すぐにやめなさい。もう終わりにしなさい、と言ったりします。

'It starts now. '
今やらないといつやるんだ、すぐに始めようよ
という気持ちのこもったこのフレーズ。

マイケルの強い気持ちを想像しながら、言ってみましょう。

Don't be shy! Do it! It Starts now!

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歌を通して世界中の人々に、平和を訴えてきたマイケルですが、実際に多くの慈善活動も行なっています。
1992年には、世界中の不幸な子どもたちのために、「ヒール・ザ・ワールド基金」を設立。ボスニアの子どもたちに、おもちゃや文具が詰まったギフトボックスを3万個、クリスマスプレゼントとして届けたりと、子ども達への支援をたくさん行っています。

また、飲酒運転防止キャンペーンに協力したり、薬物乱用から若者を救う運動に参加したりと、その活動は、ノーベル平和賞にノミネートされるほど。(〜ギネスブックには「世界で最もチャリティー活動をした人物はマイケル・ジャクソン」と掲載されているそうです。)

そんなマイケル。
1987年、 初の単独世界ツアーの際、あるテレビ局のインタビュアーに最後の質問として、「もしひとつ願いが叶うなら?」と聞かれました。その時、「たくさんあるよ」と前置きをして、 こう答えたそうです。

「One of the main ones would be as simple as making the whole world happy and world peace.」
「そのうち大きなもののひとつといえば、全世界を幸せにして世界平和を実現するっていう、ごくシンプルなことだよ。」

非常にマイケルらしくて、どストレートながら、軽やかな答えです。

ポイントは、真ん中にある、as simple as

“as simple as 〇〇 ”は、そのあとに続くものについて。
「〇〇 というごくシンプルなこと」という意味を表しています。

この表現を押さえていただきつつ、順に見てみましょう。

One of the main ones would be そのうち大きなもの(主要なこと)のひとつといえば
as simple as ごくシンプルなこと
making the whole world happy and world peace.
全世界を幸福にして世界平和を実現する、っていうことなんだ。

「願い事は?」という質問に対し、
いくつもの答えが浮かんだマイケル。

one of the main ones
のonesはwishes 「願い事」のこと。
主要な願い事はいくつかあるけど、
そのうちのひとつはとてもシンプルなことなんだよ、と言って
「全世界を幸せにして世界平和を実現する」という願いを述べました。

実はすごく深い意味があるな、と思います。

とてもシンプルなはずなのに願わないといけないこと。
この言葉の裏には、いろいろな思いがあったのではないでしょうか。

同じ内容のことを言うにしても、
あえてこのような言い方をしたことで、
マイケルの思いがよく現れていると思います。

もし、「Making the world happy and world peace」だけ答えていたら、
きっと印象が違ったことでしょう。

何度も言いますが、英語の表現は一つだけじゃありません。

皆さんも同じ内容のことを言う時でも、
自分らしい言い方ができるといいですね!

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