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TOKYO FM

MUSIC WORLD MAP 〜KYLIE MINOGUE〜

ON AIR REPORT / 2021.09.01 update
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音楽で世界を知る/歴史を知る企画 『MUSIC WORLD MAP』
Vol.11 KYLIE MINOGUE「All The Lovers」 (2010)

ロコモーション、ラッキーラブなどキラキラとしたポップソングで知られるカイリー・ミノーグですが、LGBTQ=性的マイノリティからの支持が高いミュージシャンでもあるんです。2000年代から、LGBTQについての楽曲をいくつも発表するようになり、世界最大規模のLGBTQパレード「シドニー・マルディグラ」にも何度も出演を果たしていますそんなカイリーですが、2016年。当時、婚約者がいましたが、彼女の故郷でもあるオーストラリアで「同性婚が認められるようになるまで結婚しない」と、表明しました。

現在同性婚が可能な国は、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアなど30の国・地域。最初に実現したのが2001年。オランダ。(20年前のお話)アジアでは唯一、台湾が2019年に同性婚ができるようになっています。日本では法律上は同性の結婚はまだ認められていません。同性カップルを自治体が証明したり、宣誓を受け付けられる【パートナーシップ制度】が2015年の渋谷区をキッカケに、現在110以上の自治体に拡がりましたが、まだ法律の結婚とは違うものなので、しかし、“所得税の配偶者控除”、“相続”、“健康保険や厚生年金の被扶養者”など公的な恩恵は受けられません。「精神的に辛いのは、病院で万が一の時に立会いができないのは本当に苦しい」とLOVEちゃんは話します。


そんな日本では、2018年に議員から「生産性が無い」という発言もありました。「いろんな考えがある」という話ではなく、ヘイトや差別は「議論の余地のない、完全にアウト」な発言、考え方。同性婚については、有名なスピーチがあります。2013年、ニュージーランドで同性婚を認める法案が採択されたときに、賛成票を投じたモーリス・ウィリアムソン元議員がしたスピーチなんですが、モーリス議員はこんな風に話しました。


「私たちはこの法案を通して、愛し合う2人の愛を“結婚”というかたちで認める。ただそれだけです。この法案は、関係のある人にとっては素晴らしいものです。一方、そうでない人にとっては、いつも通りの生活が続くだけなのです。」


世界中でバイラルになったスピーチ。ユーモアたっぷりのスピーチを行いました。・・・本当にそのとおりですよね。ちなみに、先程話題に挙がったオーストラリアでは2019年に同性婚が認められてました。首相はスピーチで「オーストラリア国民は、意思表示をした。圧倒的多数で、結婚の平等と愛、敬意と誠意に賛成した」「国民が政治家に、さっさとやれと言ったので、我々はさっさとやった」と話しました。


オーストラリアでは、同性婚が採決されたときには、傍聴席から、多様性と共存を祝う愛国歌「I Am Australian(私はオーストラリア人)」の合唱が沸き起こり、議員たちも一緒になって歌ったんだそうです。この曲のミュージックビデオでは、いろんなカップルが抱きしめあったり、キスをしたり、愛を表現しています。


■今日の『MUSIC WORLD MAP』放送を聞き逃した方はこちらから。
(*1週間聴取可能です)

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