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アーティストLOVEがお届けしています。

TOKYO FM

Message in the Music/Nina Simone

ON AIR REPORT / 2022.06.06 update
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ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」

今日紹介いただいたのは
Nina Simone「I Shall Be Released」(1969)

去年公開された「SUMMER OF SOUL」というコンサート映画。
1969年の夏に開催された「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」を記録したもの。

これが先日、黒人の文化・意識・表現の転換を象徴するものとして称える決議が
アメリカの上院で全会一致で承認されました。
アメリカの上院は民主党50人・共和党50人の構成になっていて、
民主党が何かしようとすると、共和党がほぼ全員がそれを阻止する構造になっているので、
全会一致で可決しようと思うとほぼ無理な話です。
だから、アフリカンアメリカンが50年以上前とはいえ、
彼らが作ったこのフェスティバルをそのように称えるというのは驚く話でした。

しかも、この決議では、ニーナ・シモンとマヘリア・ジャクソンのパフォーマンスを
黒人の文化・意識・表現における変化、
そして白人の観客に受け入れられるようにつくられたパフォーマンスから、
より自由な表現と黒人芸術への称賛への動きを表すものとしてあげている。
アメリカの政治の歴史の中で、これまでこんなことはなかったと思う。

今日は、The Bandのレコードで有名になった曲を、
ニーナ・シモンのバージョンでお届けしました。

「I Shall Be Released」

「私の光が西から東へさしてくるのがわかる 間もなく私はきっと解放されるだろう」

(権利の関係上歌詞は要約しています)



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