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TOKYO FM

Message in the Music/The Pogues

ON AIR REPORT / 2022.06.14 update
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ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」

今日紹介いただいたのは
The Pogues「A Pair Of Brown Eyes」 (1985)

The Poguesはアイルランドの伝統音楽をパンクのノリで聞かせたというグループ。
フロントマンのシェイン・マガウアンのドキュメンタリー映画が今月公開になっていますが、
泉谷しげるさんや、甲本ヒロトさん、チバユウスケさんらもコメントされています。

シェイン・マガウアンは、ボーカリストで、ほとんどのソングライティングをしてきましたが、大酒飲みでクビに・・。
ただ、彼の作った曲は非常に面白く、詩人の心を持った人です。

今回紹介する「A Pair Of Brown Eyes」 は「 茶色い2つの目」という意味。
語り手がパブで泥酔していたときのことを言っています。

ジュークボックスでジョニー・キャッシュの曲が流れていた。
店で、酔った老人がぼやいていた「愛についてあんた何知ってると思ってる?」
自分が戦争に行ったときに、そこら中に、吹っ飛んだ手や足が散らばっていた。
そこで彼の頭に浮かんだのが、自分の好きな人の茶色い目。待っていると思っていた。
でも帰ったら誰も待っていなかった。

語り手はおそらく、シェイン・マガウアン自身。
「何言ってんだ」と思いながら、その言葉が忘れられなくて。
彼もフラレていて、傷ついていて、寂しい気持ちになっていた。
おじいさんが言っていた「茶色い目の女性」が自分の恋人に重なる。
恋人に振られて、パブに行って、そこで聞いた、退役軍人の話が自分の体験に妙に重なってしまう、という…そんな曲

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