ALL-TIME BEST〜LUNCH TIME POWER MUSIC〜

アーティストLOVEがお届けしています。

TOKYO FM

Message in the Music/Jimmy Cliff『The Harder They Come』

ON AIR REPORT / 2022.08.01 update
null
ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」

今週はレゲエをテーマに選曲いただいています。

今日の選曲は・・・

Jimmy Cliff『The Harder They Come』 (1972)

この曲を歌ったジミー・クリフは、ジャマイカのレゲエ歌手で、
ボブ・マーリーのちょっと前くらいにとても人気があり、ヒット曲もたくさんありました。
ちょうど50年前、1972年に公開された同じタイトルの映画の主題歌です。
「The Harder They Come」というのは、ジャマイカで初めて作られた劇映画ですが、
ジミー・クリフがその主役の話をもらったときには、まだこの曲ができていませんでした。
映画の撮影に入った後に、彼がこのワンフレーズを思いついたそうです。

The Harder They Come 奴らが激しく突っかかってくるほど

といったニュアンスなんですが、映画の監督は、
「それいいね、映画のタイトルにもいい。ぜひそういう内容の曲を作ってください」
と言って、ジミー・クリフが作ります。
そして、映画を観ると、この曲を録音しているスタジオのシーンがあるんですけど、
実際に、それがこの曲の録音をそのまま撮影していたということです。
本当に名曲なんですけど、これがまた素晴らしいメッセージソングにもなっています。

死んだ後に天国に行けば いいことがいっぱいあると言われるけれど そんなことを待っていられない
俺は、欲しいものは今欲しい そのために闘うんだ
そして、俺の闘いを阻む奴らが激しく突っかかってくるほど みんな落ちるのも同じくらい激しいんだ

The Harder They Come
The Harder They Fall

そういうことを言っています。僕がこの歌詞のなかで一番気に入っているのは、

欲しいもののために闘い続ける 死んでからじゃ何も手に入らないんだから
だけど、誰かの操り人形になったり 奴隷になったりするよりは
俺は自由なままお墓に入った方がましだ

今でも聴くたびに鳥肌が立つ1曲。

Page TOP