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アーティストLOVEがお届けしています。

TOKYO FM

Message in the Music/「Water No Get Enemy」

ON AIR REPORT / 2022.08.17 update
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ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」
今月は『サマーキャンペーン2022 Back to the Summer! 〜あの夏の音〜』と連動。1ヶ月間、夏をテーマに選曲してくれてます。

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今日お届けした曲は、
D'Angelo, Femi Kuti + Macy Gray featuring Roy Hargrove, Nile Rogers, the Soultronics + Positive Force 「 Water No Get Enemy」 (2002)

ナイジェリアの伝説の歌手・バンドリーダーFela Kui(フェラ・クティ) の歌。
Fela Kuti の曲ではよく、ピジンイングリッシュ(基本は英語・文法的におかしい)が使われている。
本人は十分に英語を話せるけれど庶民にメッセージをより有効に届けるためにそのような英語をよく使っていた。

「Water No Get Enemy」とは、水には敵はない。誰でも水を必要とするもの。水がなければやっていけない。(ナイジェリアのヨルバ民族の格言でもあるらしい)自然と共に生きれば、賢くもなるし、寿命も長くなる。そのように言われている。

水=大自然の象徴のようにしているが彼らの曲はすべて政治的な意味がある。

彼は、ナイジェリアの軍事政権に対して反対の立場をとっていた。
体を洗うときは、水を使う。スープを作るなら、水を使う。頭が熱いときに水をかけて涼しくなる、など水の使い方をうたっている。=水には敵がない という話に戻る。=要するに比喩の展開をしていく。水と自然は裏切らない。敵を作らない。自然信仰と、戦うことの無意味さを歌う曲。

フェラ・クティの曲は大体15分くらいと長いので、今日は面白いカバーバージョンを。
ALトリビュートAL「Redhot and riot」。「RedHot and 〜」は、エイズ撲滅運動の啓もう活動の一環で作られたものをお届けしました。




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