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TOKYO FM

Message in the Music/Graham Nash

ON AIR REPORT / 2022.10.31 update
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ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」

今日お届けした曲は、
Graham Nash「Military Madness」

今日は、50年ちょっと前の曲、Graham Nashの「Military Madness」という曲を取り上げます。
「Military Madess」というと、直訳すれば「軍事的狂気」となります。
Graham Nashがこの曲を作った時に、彼が生まれ育ったイギリスからアメリカにわたっていて、
そのアメリカがベトナム戦争の最中でした。
グライアムが生まれたのは、第二次世界大戦中でした。
お母さんが疎開していて、お父さんは軍にいたんですけれど、本人は早くから戦争のばかばかしさを強く感じていたというんです。
歌詞を見ると、まず自分が生まれたときのことを歌っているんです。
ブラックプールという、イングランド北西部の、
昔リゾート地として有名で人気があったところなんですけど・・・・

ブラックプールの2階の部屋で母が私を産んでいる最中だった。
その時に父は軍に行っていた。
軍事的狂気が私の国を殺しつつあった。
そして私は孤独の寂しさに襲われていた。



今度は大人になった時の話で、学校が終わった後にあちら側、つまりアメリカに移住したことですね。

別の国を見つけたけれど、自分のプライドを失うことはなかった
軍事的狂気は国を殺しつつあった
そして孤独の寂しさが忍び寄ってきた 私に
様々な戦争が終わって、死者の数が最終的に記録されると、人々を狂わせるのは何なのか
その時の為政者が発見してくれるといいけど


というシンプルな曲なんですけど、若かったときの彼の気持ちをストレートに伝えたものでした。
言うまでもなく、50年以上経っても戦争があちこちで続いています。

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