ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」

今週は、ピーターさんの大好きな女性ボーカリスト、ボニー・レイット特集をお届け。

今日お届けした曲は、
Bonnie Raitt「What Is Success」（1974）

彼女はもう70代に入りました。一番売れていた時代は、1990年から5〜6年くらいの間でしょうか。それでも30年近く前の話になります。
デビューしたのは1970年代の初めでした。
僕はいまだにリアルタイムで彼女のそのあたりのレコードを聴いているのですが、いまだに一番好きなのがそのあたりのボニー・レイットです。
この3日間で、彼女が選んだ素晴らしいソングライターの曲をお届けします。
今日は、前も取り上げていたアラン・トゥーサントという、ニューオリンズの優れたソングライターでもあり、ミュージシャンでもあり、プロデューサー。
彼の曲「What is Success」、成功とは何か。これは多くのミュージシャンが悩むことかもしれません。
ボニー・レイットの場合は、非常に才能があることが認められていたけれど、若い時に出したレコードが一般のレコード購買者まではなぜか届かなかった。

一生懸命やってるけどなかなか認めてもらえない
そこで本当に自分を信じるべきか、それとも人に合わせて妥協すべきか
そのうち自分が勝者になりたいからどうすべきか悩む
成功とは何か、自分のやり方がいいのか、それとも人に合わせるべきなのか
何度も試しながら、本当に信じられるものを見つけるしかない

僕は40年以上ラジオでDJをしていますが、自分のかける曲が決してメインストリームの者ばかりではないし、果たして、わかってくれる人がどれだけいるかどうか。
でも、万人受けをめざしているわけではないので、自分が納得できる活動を続けることが、僕にとってある意味Successというべきかどうかわかりませんが、
そういう意味では僕もこの曲にピンとくるものがあります。