6月は「土砂災害防止月間」です。
傾斜が急な山が多い日本は、台風や大雨によってがけ崩れや
土石流、地すべりなどによる土砂災害が発生しやすい環境にあります。
また、これからの季節は台風や大雨などによる「土砂災害」に注意が必要です。
けさは、「土砂災害から身を守る3つのポイント」についてご紹介します。
国土交通省が公表している、土砂災害の発生件数を見てみると
2014年から2023年までの直近10年で
平均1年間におよそ1499件の土砂災害が発生していて、
2004年から2013年の10年間と比べて、およそ1.3倍増えています。
また、ほとんどの都道府県で土砂災害が起きています。
土砂災害が発生するおそれのある区域は、
日本全国でおよそ70万区域にのぼります。
土砂災害から身を守る3つのポイント
まずは住んでいる場所が「土砂災害警戒区域」かどうか確認しましょう。
自分の家が土砂災害のおそれがある区域かどうか、
市区町村のホームページや国土交通省の
「ハザードマップポータルサイト」などで確認をしましょう。
土砂災害警戒区域ではない所でも土砂災害が発生する場合があります。
家の近くに、「がけ地」や「ちいさな沢」があれば注意が必要です。
次に、雨が降り出したら「土砂災害警戒情報」に注意しましょう。
この情報は、大雨による土砂災害発生の危険度が高まった時に
区市町村長が避難指示を発令する判断や住民の自主避難の参考になるように、都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報です。
この土砂災害警戒情報は、警戒レベル4相当の情報ですから、
災害の切迫度が高まっている事を知らせるものです。
「土砂災害警戒情報」が出た場合は気象庁のHPやラジオやテレビで
情報を知る事ができます。区市町村によっては、
携帯電話に自動で情報を教えてくれるサービスもあります。
さらにキキクルでは1キロから5キロ単位の危険度を確認する事もできます。
最後に、警戒レベル4が出た地域の方は全員避難です。
先ほどもお伝えしましたが、土砂災害警戒情報は警戒レベル4相当にあたります。
自治体からの避難指示の発令を確認すると共に、避難指示が出ていなくても
キキクルを参考にして、家族や地域の方々に声をかけあって早めに安全な場所に避難するようにしましょう。
特にお年寄りや障害がある方は避難に時間がかかる為、
高齢者等避難の発令、これは警戒レベル3に値しますが、
移動時間を考えて早めに避難する事が大切です。
これが、まず、土砂災害から身を守る3つのポイントです。
土砂災害の多くは、木造家屋や建物の1階で被災しています。
どうしても避難場所へ行く事が難しい場合は、
土石流が想定される区域については、頑丈な建物の高層階に避難しましょう。
がけ崩れが想定される区域は自宅の斜面とは反対側のできるだけ高い階に避難する様にしましょう。
夜間に豪雨となった時の避難はためらってしまいがちですが、
普段から避難訓練に参加しておくと、暗い中で何を注意するべきか、
明確になる為、いざという時も行動する事ができます。
今月は、土砂災害の避難訓練などが行われている地域もありますから
参加してみる事もおすすめです。
最後に、
国土交通省では地方自治体では、土砂災害の被害を防ぐために、
土石流など上流から流れ出る有害な土砂を受け止め、
たまった土砂を少しづつ流す事によって
下流に流れる土砂の量を調節する施設、
「砂防えん堤」の整備を進めるなど整備などを進めていますが、
それと合わせて、私たち1人1人が土砂災害に対して
日頃から準備する事が重要です。