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シシド・カフカさんが髪を切ったわけ  (2018/07/21 放送)

今週は、ミュージシャンのシシド・カフカさんをお迎えしました。

ドラムを叩きながら歌い、女優としても活躍しているシシド・カフカさん。メキシコ生まれで、2才までメキシコで育ち、その後は日本へ。ちなみに、“カフカ”という名前は芸名だそうです。また、中学1〜2年生の時はアルゼンチンに住んでいたそうで、今年春にはパーカッション集団の指揮者を目指してアルゼンチンに留学したとか。

「3年ぐらい前にお仕事で、中学時代に住んでいたブエノスアイレスに行くっていう企画があって、とあるイベントを見に行ったんですよ。パーカッション集団なんですけど、その前にコンダクター、指揮者が立っていて、その指揮者がハンドサインでどんどんリズムを変えていくんですよ。お客さんの反応を見ながら、お客さんを盛り上げつつ、どんどん演奏も盛り上げていくっていう」

「そのイベントがとにかく楽しくて、これを日本に持っていきたい!って思ってたんですよね。それを今年時間が作れたので。ブエレスアイレスにサンドサインの学校があるって聞いたんで、行ってみようと思って、2ヶ月間行ってきたんです」

シシド・カフカさんはそのパーカッション集団とハンドサインについて、こう説明してくれました。

「何台でも大丈夫なんですけど、最低10台。ジャンベとかコンガとかいろいろな種類の。ジャンベ2人とかコンガ2人とかっていうセクションはあるんですけど、使う楽器はホント様々で。『今のフレーズ面白かったからそれをリピートしようよ』とか『今からこういうフレーズをやるよ』っていう指示を出すハンドサインなんです。140種類ぐらいあるんですけど、そのサインを巧みに使ってリズムを変えていくっていう」

「ベーシックがなくて、最初に『あなた好きなフレーズ叩いて』って、そっから始まるんですよ。で、『今日こんな気分かな?』って言ったら、『ああわかった、それ面白いからあなたそれに乗っかっていって』みたいな。2時間だったら2時間、パーカッショニストはコンダクターを見続けるイベントなんですよ」


以前は「思いついてもなかなか行動に移せないタイプ」だったというシシド・カフカさんですが、最近、心境の変化があり、「やれるものなら、やれるうちにやっとなきゃ!」と思うようになったとか。

「去年の頭から夏頃にかけて精神状態が酷かったんですよ、私(笑)。ぐっちゃぐちゃで。溜まりに溜まってたんでしょうね、いろいろが。でも、頭の中ではわかったんですよ。思考をちょっと変えれば、絶対的にもっと楽になれるって」

「それでいろんな人と話をしたり本を読んだりして、やっと“いろいろ”が変えられるようになった。で、そのタイミングで髪も切ったんですよね。そしたらホント心が軽くなっちゃって。今しかない!今だったらなんでもできる!ってなってしまって、やりたかったことを全部始めてみたんですよ。去年から今年にかけてが自分にとっては変化の年ですね」


そんなシシド・カフカさんは7月25日に2枚組のニューアルバム『DOUBLE TONE』をリリース。1枚目は豪華アーティストとの共演曲を収録したセッション盤で、2枚目はオリジナル盤となっています。

「セッションしている時は『シシド・カフカにこんな曲を歌わせたら面白いと思う曲をぜひ書いてください』ってお願いしているところもあるので、ある意味で皆さんのイメージ通りのシシド・カフカがそこにいるのかもしれないなって」「オリジナル盤は最近の自分自身の心情をわりと素直に表現できたので、そういった意味で二面性を見てもらえるっていうのもありますね」

セッション盤には、恵さんも「これ良い映画でしたよ。感動しました」という映画『リメンバー・ミー』の日本版エンドソング「リメンバー・ミー」も収録。また、クレイジーケンバンドの横山剣さんとデュエットした「羽田ブルース」のミュージックビデオには、シシド・カフカさんが長い黒髪をバッサリと切るシーンが登場しますが、撮影は去年の9月だったそうです。

「次の映像作品で絶対に髪を切るって決めてたんですね。ミュージックビデオで切るか、ライブ中に切ってお客さんに投げつけるか(笑)どっちかにしようと思ってたんですけど、とにかく音楽にまつわる時に髪を切りたかったんですね。で、ミュージックビデオの撮影の話が先に来たので」

「でも、横山剣さんにはそれをお伝えせず、曲を素直に書いて頂きたいっていうので書いて頂いたら、たまたま男女の別れの歌だったんですね。これはテーマとしてもピッタリとハマってしまうと思って、ホントにそういう意味での盛り込み方をして撮影したって感じですね」

それまでは長い髪が「名刺みたい」だったというシシド・カフカさん。髪を切ることを決めた理由とその時の心境をこう話してくれました。

「デビューしてちょうど5年たったぐらいの時で『アーティストとはこういうものだ』みたいなものにずっと自分を押し込めてる感じがしたので、その象徴的なものをまず手放すところから始めようと思って髪を切ったんです」

「あそこまで伸ばすのに、もう10年以上切ったり伸ばしたりをずっと続けてたわけですよ。ちょっとでも寂しい気持ちになったりするのかなと思ってたんですけど、ハサミが入った途端にニヤニヤが止まらなくて(笑)、もう嬉しくてしょうがなかったですね。あ、新しいこと始まるなっていうワクワクが凄かったです。いろんな情念が詰まってたんだと思うんですけど、それを切り離せるっていうことに対しての期待感が凄かったですね」

ちなみに、ニューアルバム『DOUBLE TONE』の2枚目に収録されている「ひとり シンプル」は、スカパラの谷中敦さんが作詞を手がけた楽曲で、「髪を切った女性の話を書いてください」と伝えて書いてもらったそうです。


シシド・カフカさんは音楽のルーツについて伺うと、こんな答えが返ってきました。

「小学校5年生の時にKinki Kidsのファンになったんですけど、それまでは『一番好きな音楽はなんですか?』って聞かれたら、賛美歌って答えるような…クラシック畑にいたんですけど、ポップスとかロックとかっていうのはほとんど触れたことがなかったですね。子供の頃はクラシックを弾いていて、唯一聞くのはKinki Kidsみたいな感じでした」

横山剣さんと共演した「羽田ブルース」は昭和歌謡テイストたっぷりな1曲ですが、シシド・カフカさん自身も昭和歌謡が好きなんだとか。

「ものまね歌合戦を見るのが大好きで、元々知ってはいたんですけど、自分で歌を歌いだして歌詞を書くようになってから改めて昭和歌謡の歌詞の世界観に凄く魅了されてしまって」

「それまで音楽、楽曲っていうのは伴奏とメロディーだけで充分だったんですよ。だから、邦楽でも洋楽でも自分にとっては関係なかったんですね。なんですけど、ある日ぱっと耳に入ってきた昭和歌謡の世界観に、なんだこの切り取り方は!って思ったりとか、こんなに心に寄り添う曲があるのか!っていういろんな発見があって。そこから一気にどっぷりハマって、いろんな曲を聴きながら自分の歌詞を見つめ直すっていう感じでしたね」

来週も引き続き、シシド・カフカさんをお迎えします。お楽しみに!
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