「食」と「社会」を繋ぎたい

森星(モデル)×田上彩(発酵人)

2020

08.29

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祖母に世界的デザイナーの森英恵さんを持ち、現在は、国内外の雑誌・広告・ファッションショーなどで活躍する森さん。そのルックスはもちろん、キュートなキャラクターにファンも多く、インスタグラムのフォロワー数は、およそ150万人。一方、田上さんは、湘南をベースに無農薬野菜を育てながら発酵にまつわる仕事に取り組んでいます。

モデルとしてのリミットを感じていた



私が大学に行きながら、モデルを始めようかなと思った時に、彩はモデルをしながらセレクトショップで働いて、お互いちょっとキラキラした世界に足を踏み入れた時に出会ったね。

田上
時々、海でバーベキューをしたり、ご飯を食べに行ったり、カラオケに行ったり。

共通の友達も多くて、東京の時間を一緒に過ごすモデルの先輩。最初のインプレッションは、自分と同じ匂いがすると勝手に思っていて、居心地も良かったし。私、その時、今もだと思うんだけど、結構うかれやすいというか、チャクラがどっしりしていない感じがお互いにあって、ちょっと浮かれた気持ちになっていたかな。

田上
ふわふわしてる感じね。

それが何年前だっけ?

田上
星が19とか20歳くらいだから7年くらい前。

お互いに連絡を取っていない時期もあったんだけど、インスタグラムで彩が湘南に引っ越して、発酵人として畑をやりながら活動してる姿を見て、私はファッションでも食事でも自分のライフスタイルを消費だけして、なんでこれを食べるのかとか、なんでこれを纏うのかをあまり考えずに自分の仕事と向き合ってたなと悩んでた時期がありまして、ちょっと自分のライフスタイルを深めないとモデルとしてリミットがある危機感みたいなのがあった時に彩が自分の環境をがらりと変えて、活動してる姿がすごく自分らしくて生き生きしていて、コンタクトを取りたいって思って、何年ぶりかな?

田上
3年、4年ぶりくらい。去年の4月か5月に連絡をインスタグラムでくれて、びっくりして、ご飯を食べに行った時に畑や食の話をして、その後、いろんな農家さんから学ばせてもらったり、福井にトリップに行って伝統工芸の方に話し聞かせてもらって自分たちなりに学んだ結果、アウトプットしたく、最初は、フードトラックという形で去年の夏にやってみたんだよね。


農家さんの思いを届ける



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田上
5年、6年くらい前からアパレルをやりながら湘南で畑を始めて、すごいお料理が大好きではなかったんですけど、畑で取れたものをどうにかして良い状態で体に入れたいと思ったら、お料理にも興味を持って、近くに発酵のお料理屋さんがあったので、そこに通って、そこの店主が本当に発酵オタクですごく面白い方で、そこから発酵にはまっていきましたね。湘南は発酵のカルチャーが盛んで、パン屋さんや発酵のごはん屋さんをやってる方が結構いるんですけど、その方から学ぶ部分がとても多くて、発酵のディープカルチャーを湘南で学ばせてもらいました。

「食」は、漢字で人を良くするって書くけど、本当にそう感じていて、私の母親もよく「あなたはあなたが食べるもので作られている」という健康の教えがあって、コンビニエントにご飯が食べられるようになって、ありがたい時代に生まれてきたけれども、同時にそこにすごく甘えている自分がいて、本当の意味での自立はしてないと思ったんだよね。その時にモデルとしてすごく恥ずかしくなっちゃった。

田上
そういう意味では私は3.11がきっかけで、すぐに生活のチェンジはできないし、アパレルで働き、モデルもしながら、もっとナチュラルの方にいきたいけど、どういう風にチェンジすればいいのかわからない気持ちをずっと抱えていた。

私のお母さんがすごく自分にとってはロールモデルで、東京にいながらも烏骨鶏の卵が欲しいから烏骨鶏を飼い始めて、本当に卵が美味しくて、クリーミーなの。

田上
大きかったり小さかったりいろんな大きさがある時にやっぱり私たちが消費しているものは、綺麗なもので、それはありがたいことだけれども、自然の形を見た時に、本当に命を頂いている、自然に生かされているなというのを形の違いでも感じる。

こういうことが伝えたかったんです!やっぱり人間一人一人みんな違うように食材も一つ一つ違って当たり前だし、いろんな人たちのラブとエネルギーが入ったものを頂きたいし、それをフードトラックという形で、農家さんの思いを「edain」というブランドを通して、消費者の口に想いを届けたい!それが一番の私たちのハピネス。自分たちもやっていて楽しいし、みんなが楽しくいられる場で、私たちもトライ&&エラーで、毎回反省だらけなんですけれど。

田上
素直な今の現状を伝えられるためにはどうすればいいんだろうと思った時に、フードトラックを通して発信しています。



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