2022/05/03

旅するシンガーソングライター・Caravan、久々の有観客ライブに感動「うるっとくる瞬間が何度かありました」

DDP編集部

5月1日(日)の放送では、旅するシンガーソングライター・Caravanさんをゲストに迎え、旅と音楽についてや、コロナ禍におけるライブへの思いなどを語っていただきました。

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(左から)Caravanさん、ホラン千秋

親和性が高い“旅”と“音楽”

若い頃から“旅好き”というCaravanさん。旅先で聴く音楽は、「曲と旅の思い出がリンクして(旅をしたときの)景色を思い出すことがみんなもあると思うので、必需品だと思います」と語ります。

例えば、1970年代に多くのヒット曲を世に送り出したバンド、アメリカの「ヴェンチュラ・ハイウェイ」という楽曲を聴くと、アメリカを旅したときの思い出が蘇るそう。

路線バスでヴェンチュラ・ハイウェイを走っていたときに、車内で流れていたラジオからこの曲が流れてきて、「“今、その場所にいるんですけど”みたいな(笑)。すごく(気分が)アガった経験がありますね。それまでその曲に対する思い入れはなかったけど、今はイントロを聴くだけで泣きそうになる」と笑顔をのぞかせます。

“音楽で食べていきたい”とミュージシャンとしての道を志すよりも前に「“いろいろなところに行ってみたい!”という欲求が強かった」というCaravanさん。それがなぜ音楽へと傾倒していったのかというと「音楽はツアーがあったりして旅と密接な職業だから、そういう意味では2つの欲求を満足させてもらえるものなので、余計に“音楽がやりたい!”と思うようになった気がしますね」と振り返ります。

幼少時代は南米・ベネズエラで過ごしたCaravanさん。日本に帰ってきてからは、「日本の風潮になじめなくて、日本人なのに日本にいながら『日本が嫌い』と言っている自分がいた」と振り返ります。しかし、音楽を生業とし、ライブで全国を回るようになったときに「意外と日本のことを知らなかったんだな」と気付かされたと言います。

番組初の弾き語りにホラン千秋、大興奮!

とあるツアーでは、1台のバスで北海道から種子島まで回ったこともあるそう。そのバスは、中古で売り出されていた路線バスを友人が購入したもので、「“こんなことが日本でもできるんだ!”というようなことをやってみたかったので、すごくワクワクしながら回った面白いツアーでした。とはいえ、バスなのでそれほどエアコンは効かないし、すごく揺れるし……初めのうちはアドレナリンが出て楽しくてしょうがなかったけど、やっぱり仙台あたりで腰にきちゃって……(バスでの全国ツアーは)“もう一度やろう”とはならなかった(笑)」と笑いを誘います。

そんなツアーの思い出話にちなみ、この日は楽曲「ワゴン」を弾き語りで披露! 当番組で生演奏は“初”とあって、ホランは「すご〜い! 最高です!」と大興奮。「今、完全に私は“ワゴン”に乗って走りだしていました(笑)。ワゴンで移りゆく景色を見ながら、特別な空間で旅しているようなワクワクが伝わってきて最高でした!」と声を弾ませます。

スタジオで素敵な歌声を響かせてくれたCaravanさんは、現在、「Caravan “Lonesome Caravan TOUR 2022” 対話と詩」の真っ只中。5月5日(木・祝)には「キネマ倶楽部」(東京都)、5月14日(土)「ジョイアミーア」(新潟県)、5月21日(土)「YEBIS YA PRO」(岡山県)、5月22日(日)「Gate's 7」(福岡県)での公演を控えています。そして5月29日(日)は、横浜赤レンガ倉庫(神奈川県)にて開催される「GREENROOM FESTIVAL'22」に出演予定です。

「こうしてまたツアーをできるようになったのが、とてもうれしくて。日常が少しずつ戻ってきて、フェスの予定も入ってきて……ここ2年間は(音楽イベントが)まったくなかったので、業界全体が大きな一歩を踏み出した感じはしますね」とCaravanさん。

コロナ禍で無観客ライブや配信ライブも経験し、「配信ならではの良さがあるけど、自分がイメージしている“ライブ”とは違う感覚は(どうしても)拭えなかった」と本音を吐露。有観客ライブをおこなえることに、「お客さんあってのコミュニケーションやバイブレーションのキャッチボールというか……お客さんから見られているわけじゃなくて、実は僕らもみんなを見にきていたんだというか、会場にいるお客さんの顔や雰囲気をステージから見るためにやっていたところもあるんだな、ってすごく気付かされました」と話します。

今回のツアーで札幌、仙台、名古屋、大阪と巡ってきたCaravanさんは「みなさんの目や拍手の熱量が今まで以上に胸に響いて、うるっとくる瞬間が何度かありました」と実感を語りつつ、ツアー完走に向けて「『最近、どうだった?』って旧友と久々に会うときのような感じの、距離の近いライブをしたい」と意気込んでいました。

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