2022/08/14

「恐竜の世界」を楽しむならココ! 爬虫類・恐竜研究家おすすめの博物館4選!

DDP編集部

8月14日(日)の放送では、前回に引き続き、爬虫類・恐竜研究家の富田京一(とみた・きょういち)さんをゲストに迎え、おすすめの博物館を教えていただきました。

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(左から)ホラン千秋、富田京一さん

恐竜の世界が楽しめる、おすすめの博物館を紹介!

前回は、富田さんが注目している化石スポットについて語っていただきましたが、今回は恐竜の世界が楽しめる、おすすめの博物館を教えてもらうことに。

東京・上野にある「国立科学博物館」や世界三大恐竜博物館の1つである福井県勝山市にある「福井県立恐竜博物館」の2つは、富田さんいわく「すごすぎて定番すぎる」ということで、それ以外の博物館を紹介してくれました。

おすすめ博物館① 御船町(みふねまち)恐竜博物館(熊本県)

1998年4月に開館した御船町恐竜博物館は、2014年4月に大幅リニューアル。「新館がオープンするなど、ものすごくカッコいい博物館に生まれ変わった」と言い、外観のデザインのカッコよさもさることながら、「館内も明るくて、展示がとても見やすい」と太鼓判を押します。

御船町といえば、1979年に当時小学1年生だった早田展生さんと父・早田幸作さんが日本で初めて“肉食恐竜の歯”を発見した場所として知られ、それ以降、発掘が進められてきたことから「ご当地ものの標本もすごく充実している」と言います。

おすすめ博物館② 奥出雲多根(おくいずもたね)自然博物館(島根県)

富田さんが監修として携わっている奥出雲多根自然博物館は“宿泊できるミュージアム”というのが大きな特徴です。「(展示物を)じっくり鑑賞して、閉館後は目の前に温泉施設があるので、温泉に入ってホテルで寝て、また朝から(博物館を)鑑賞するのもいい。夏はナイトミュージアムもやっているので、とても楽しい」とおすすめします。

また、子どもでも分かりやすい展示の仕方や仕掛けにもこだわったそうで、例えば、ティラノサウルスの頭蓋骨を展示しているエリアでは、「アクリル板のようなものがあって、スッと通り過ぎる人には何も起こらないんですけど、(立ち止まって)しばらく観察していると、アクリル板に生前のリアルなティラノサウルスの顔が、骨に被さるような形で復元されていきます」と解説します。

また、ティラノサウルスは“あまり毛が生えていなかった”という説と“毛がもじゃもじゃしていた”という説があることから、それぞれの説に沿った復元像が入れ替わるように表示させるなど「いろいろな復元が楽しめる」とアピールしました。

おすすめ博物館③ 群馬県立自然史博物館(群馬県)

「ここは、メジャーどころの恐竜がほとんど見られることに加えて、研究者の熱意がすごい。研究に関しては日本における総本山的なところ」と富田さん。

群馬県立自然史博物館の名誉館長である御年92歳の古生物学者・長谷川善和(はせがわ・よしかず)さんは、「日本で最初に見つかった大型爬虫類『フタバスズキリュウ(現:フタバサウルス)』を発掘した人で、すごく教育熱心な方。化石に詳しくて発掘がうまいだけでなく、後進の育成にもすごく力を入れていて、研究者が集まるすごくいい場所。恐竜のことを学芸員に聞くのであれば、ここが断トツ!」と舌を巻きます。

おすすめ博物館④いわき市石炭・化石館「ほるる」(福島県)

最後は、富田さんの生まれ故郷である福島県にある施設を紹介。富田さんによると、炭鉱と化石の発掘はとても密接な関係にあると言います。石炭を掘り進めていく過程で地質の研究や調査が進み、ときには中生代の地層が発見されて発掘ポイントになることも。

また、このエリアで化石好きの少年が1968年にフタバスズキリュウの化石を発見したそうで、「これによって“頑張って掘れば見つかるんだ”と証明する結果になり、日本中に恐竜発掘熱が一気に広まった。つまりここは、(恐竜発掘の)原点的な場所」と紹介しました。

2週にわたる富田さんとのトークを振り返り、ホランは「みなさんもぜひ、いろいろな思いを馳せながら、この夏は恐竜に触れられる場所で展示物を見て“恐竜って面白い!”と感じていただけたら」と話しました。


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