Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.325 お笑い芸人・やついいちろうさん

2019年06月22日

今週ゲストにお迎えしたのは、PARCO出版より発売されました初のエッセイ本「それこそ青春というやつなのだろうな」の著者でもあり、お笑い芸人「エレキコミック」の、
やついいちろうさんです。

やついいちろうさんは、1974年三重県のご出身。
1997年にお笑いコンビ「エレキコミック」を結成し、2000年にはNHK新人演芸大賞を受賞されます。
そして、2010年にはコント日本一を決めるキングオブコントで決勝まで進出されました。
お笑いとは別に敬愛するサニーデイ・サービスの曽我部恵一さんの勧めでDJ活動を始めて、現在までに9枚のCDをリリースされています。

2012年からはお笑い、ミュージシャン、アイドル、文化人といったジャンルレスの「やついフェスティバル」 のオーガナイザーを務めてらっしゃいます。

2014年には、TBSのリアル脱出ゲームTVで俳優としてのキャリアをスタートさせ、
NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」、フジテレビの「FINAL CUT」などに出演されるなど、多方面にわたり、ご活躍中です!


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──初のエッセイ本「それこそ青春というやつなのだろうな」

茂木:やついさんはコメディーはもちろん、音楽に関しても才能に溢れている方で、注目のクリエイターなんですけれど、今回発売された初のエッセイ本「それこそ青春というやつなのだろうな」は、一種の青春小説ですね。
椎名誠さんの「哀愁の町に霧が降るのだ」とかの傑作青春小説と言われているものにも並ぶ、絶対にドラマ化映画化間違いない作品だなと思いました。

やつい:嬉しいなあ! 僕、椎名誠さんの本好きで。「哀愁の町に霧が降るのだ」読んでたんです。
エッセイを書いてる時は影響を自分でわかってなかったですけど、今言われて俺、その作品好きだったなぁって思いました。
似てると言うのはおこがましいですが、実話を元に時系列でずっとお話が進んでいくところとかはスタイルが似てるかもしれないですね。

茂木:読味がすごい良いんですよね。やついさん、本当にいい人なんだなぁというのが僕の感想です。普通、クリエイターって自分の作品が一番大切だけど、やついさんは場を作ってるもんね。

やつい:そうですね。このエッセイは大学の1年生から4年生までの話なんですけど、僕が落研というところにいて、大学で2連覇するという話で。
それをやろうとすると一人だけだと難しいんですよね。団体戦とかは他の人たちも面白くないと無理なんですよ。

茂木:こちらのエッセイは、元々メールマガジンの「エレマガ」で連載していたということなんですけど……。

やつい:エレキコミックでメールマガジンっていうのを毎週発行してるんですけど、そこでは毎週毎週コラムや文章を載せていたんですね。
そこで、エレキコミック物語というのをずっと書いていたんです。本一冊になるまで書き続けてみようと思って。そこで書いてたものを加筆修正したり増やしたり減らしたりして一冊になったという感じですね。

茂木:このエッセイ、異様にディテールが書き込まれているんですけど、これってかなり資料を見たりしながら書かれたんですか?

やつい:当時の資料を後輩の子がいっぱい持っていて、僕がメールマガジンで連載を始めた時に提供してくれたんですよ。
その頃からお笑いをやっていたんですけど、その時のお客さんのアンケートとかも全部残ってたんです。お笑いの大会のトーナメント表とか全部残っていて。だから詳細に書けたというのもありますね。

茂木:ある意味では物語なんだけど、ノンフィクションの部分もあって。濃い大学4年間でしたね!

やつい:そうですね。ずっと落研というところにいてお笑いの活動しかしてないというか、勉強した記憶がないですね(笑)。

茂木:落研って世間では落語をやるところっていうイメージあると思うんですけど、この落研ではコントなどをやっていたんですよね。

やつい:お笑い全般ですね。コントや漫才をやっていて、落語をやる人も少しだけいたんですけど、僕はコントやってました。

茂木:そして、全日本の大学選手権で2連覇をしているんですよね。すごくないですか!

やつい:実は、後輩も優勝してるんで4連覇してるんですよね。で、大会自体がなくなったという。

茂木:王者として終わったんですね。しかも、今もずっとラジオを一緒にやられています片桐さんが所属しているラーメンズも出てくるし、あの頃のお笑いブームに至る流れがドキュメントされているという意味においてはものすごく貴重な作品であり、記録でもありますね。

やつい:今やもう、ゴールデン番組とかで活躍されてる方とかと多分大体同じぐらいなんですよね。当時のお笑い界を生きてきた当事者として、色々と書けたのは良かったかもしれないですね。

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茂木:本の帯に「僕が今も続けていることは全部大学時代にやっていたことだ」と書いてありますね。

やつい:書いてるうちに、今やってることで大学時代で全部やってたんだなっていう事に気付きましたね。お笑いはもちろんやってますし、音楽もやってたんですよね。武道館ズっていうグループを組んで歌を歌ったりとか、DJをやったり、
カセットテープに自分の好きな曲入れて皆にあげたり……。よくよく考えたら全部やってるな、みたいな。

茂木:クリエイターとしてやっていくって、そういういろんな合わせ技ができるんだけど、いろんなことが肥やしになるって分からないし、若いときってなかなかそれに気づかないじゃないですか。なんでやついさんはそれができたんですかね?

やつい:最初から選択肢を多く持っていたんですかね。でも、高校くらいの時はミュージシャンになりたかったんですよね。
どれもこれも好きだから、まずはお笑いからやろうかなと思ってたら、続いちゃったっていう(笑)。

茂木:お笑いと音楽って相性がいいですもんね。

やつい:そうかもしれないですね。やっぱりドリフターズさんとかクレイジーキャッツさんを考えると、ミュージシャンとお笑いってほとんど一緒ですもんね。

茂木:エレキコミックのコントを観ていても、間とかリズムとか、一種の音楽といってもいいですもんね。
そういう意味においては、今やっていることは大学時代にやっていたことは原点でもあるし、その頃に今やりたいことの形みたいなものは見えてたんですかね?

やつい:そう思いますね。大学の中だけなので規模は小さいですけどね。

茂木:当時も全日本の大学選手権で優勝したわけですけど、競争の厳しさ、辛さ、負けていっちゃう人たちのこと、そこらへんの青春の残酷さみたいなものもエッセイには描かれていて。
どうしても勝ち負けってあるじゃないですか。

やつい:そうですね。僕らも大学で優勝したりして、それをきっかけにプロになるんですけど、プロになると、当時は爆笑問題さんとかネプチューンさんとかが普通にライブに出てらっしゃってて。
当然、芸歴的にも10年以上経ってるわけですよ。そこに1年目の僕らが同時に出た時のウケの違いとか、結局いろんなところで壁にぶつかるんですけど、ずっと比べられますもんね。
だからどう戦っていくのかっていうのは、僕もやりながら考えてますけど、
結果、自分がどうしたいかだな、と思いましたよね。
自分が何をやりたいのかというか、自分が面白いと思うものをやり続けるための環境ができればいいんだなっていう。
勝たなくても別に負けないというか、やり続けられる環境を自分で作ることが出来れば戦ったりする必要もないじゃないですか。

茂木:例えば、一つのポジションをめぐる争いじゃなくて、自分が続けられる形ができればそれでいいと。

やつい:そっちにシフトしたかもしれないですね。コントを続けて行くにはどうしたらいいんだろうと。

茂木:今振り返ると、いい4年間だったんじゃないんですか?

やつい:そうですね。4年間お笑いをやっていたから、就職しないで絶対お笑いをやった方がいいと思ったんですよね。
4年間ずっと就職活動してる奴には勝てないぞと思ったし、良い人材になろうとしたことがないのに急に良い人材になろうとしても絶対に勝てないなって思ったので、自分が一番やってることを今までやってきたから、4年間無駄にしないという意味では良かったのかもしれないです。

茂木:「それこそ青春というやつなのだろうな」の発売を楽しみにしてるファンの方に向けて、メッセージをお願いできますでしょうか。

やつい:本が苦手な方でも読めると思いますので、是非一度ペラペラと読んでいただければ。とにかく2ページくらいは読んでください!(笑)


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エレキコミック公式サイト エレキズム

やついいちろう
(@Yatsuiichiro) | - Twitter


●それこそ青春というやつなのだろうな / やついいちろう (著)


(Amazon)



来週も引き続き、お笑い芸人「エレキコミック」の、やつい いちろうさんをお迎えしてお送りいたします。
お楽しみに!
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