Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.343 シンガーソングライター・ヒグチアイ

2019年10月26日

今週ゲストにお迎えしたのは、シンガーソングライターのヒグチアイさんです。

香川県生まれ、長野県長野市育ち。
大学への進学のために上京。

2歳の頃からピアノを習い、その後、ヴァイオリン、合唱、声楽、ドラム、ギターなどを経験し、様々な音楽に触れます。

18歳より鍵盤の弾き語りをメインとして活動を開始。
その後、2016年11月、「百六十度」でメジャーデビュー。
自身の恋愛体験を基にした赤裸々な歌詞の世界観は、同世代の共感を呼び、人気を集めています。

現在、フルアルバムを2枚リリースされており、
先月、9月25日に、待望の3枚目のアルバム『一声讃歌(いっせいさんか)』をリリースされました。


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──歌を記憶の鍵として

茂木:アルバム『一声讃歌』のジャケットが美しいですね!

ヒグチアイ:ありがとうございます!

茂木:お馬さんに乗っているんですね。

ヒグチアイ:そうなんです。覚悟の気持ちというか、戦に出ていく武将のような感じで。
私一人しか写っていないのも後に引けない朝。というイメージでこの写真になりました。

茂木:ジャケットでは赤色の服を着ていますが、ご自身のお気に入りの洋服なんですか?

ヒグチアイ:これは私のイメージから作ってもらったんですけど、私自身、顔とかにすごくコンプレックスがあるので、人から見てもらった良いところを前面に出せたらなという気持ちでビジュアルを作ってもらっています。

茂木:今までのアルバムは漫画イラストがジャケットになっているんですが、今回は初めてご自身を出されたということで。
このアルバムにかける情熱みたいなものが伝わってきます。
楽曲を作るときはどういうときに歌詞のアイディアなどが浮かぶんですか?

ヒグチアイ:生活の中です。道を歩いてると、たまにネギが落ちていたりするじゃないですか。
何でネギが落ちてるんだろうって思って、ぼーっとしながらレジ袋持っちゃってたのかなとか。なんでぼーっとしてたんだろうって考えるんです。
家帰って彼氏に料理作ろうと思ってたのに、”ごめん、ちょっと話があるんだ。”みたいな連絡が来て、それでぼーっとしてたらネギ落としちゃったのかなとか。そういう事を妄想しながら歌詞を書いていきます。

茂木:歌詞とメロディは、どちらを先に作りますか?

ヒグチアイ:歌詞の方を先に書きます。歌詞はメロディの10倍ぐらい書きますね。

茂木:ええっ! それじゃあたくさん歌詞を書いて、その中からお米を削って純米大吟醸にするみたいな感じなんですか。

ヒグチアイ:本当にそんな感じです! 歌詞のことはいっぱいメモ帳に書き留めてあって、今は3000件ぐらい入ってるかもしれないです。
それを見て、こことここは繋がるかもなとか、そういうことを繋げながら書きます。

茂木:そのノートを他の方が見ることはあるんですか?

ヒグチアイ:ないですね。絶対に見せたくないです(笑)。本当に恥ずかしいです!

茂木:そうなんですね。でも、ある意味ではそこにヒグチアイさんの創造の秘密があるんですもんね。

ヒグチアイ:そうですね。すごい恥ずかしいこともいっぱい書いてるというか。今日こういうことがあったって言うだけを書いてる日記みたいなものなので。

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茂木:11月には単独ライブも控えていますが、ヒグチアイさんにとって、ライブとはどのようなものですか?

ヒグチアイ:人の顔がやっと見えるので、それがないと歌を歌う理由にならないようなものですね。信頼感というか、やっとそこで確かめられるという気持ちで歌っています。
ライブがないのであれば、歌は歌わないと思います。

茂木:そこまで思ってらっしゃるとは、本当にライブを大事にしているんですね。
今の音楽業界もライブがすごく大事だという風になってきたわけですけど、ライブの記憶って何年経ってもずっと残るじゃないですか。

ヒグチアイ:そう。それを茂木さんに聞きたかったんですよ。
記憶は無くならなくて、それを思い出すことができなくなっちゃうだけだっていう話を聞いたことがあるんですけど、それは本当なんですか?

茂木:脳科学的にはかなり有力な説ですね。脳の中に神経細胞の痕跡としては残ってるんだけど、そこにアクセスできない。
思い出せなくなるとそこのアクセスへのルートがだんだん細くなっていっちゃって辿り着けなくなるんだけど、脳の中には残ってるんです。

ヒグチアイ:アクセスするものは何でもあるんですか?
匂いとかもそうだし、曲とかもアクセスする一つのきっかけになるというか。

茂木:恐らくそうですね。脳への刺激をしたりすると、自分が全く忘れていた記憶がフラッシュバックで戻ってくるみたいな研究もあって。
その記憶を自分では忘れてたんだけど、実は脳の中には残ってたんじゃないかという研究があります。

ヒグチアイ:本当にそうなんですね!

茂木:アーティストとしてそういうことにも興味がありますか?

ヒグチアイ:はい。私は、思い出っていうものは思い出すことで生きていける力になるんじゃないかっていう風に思って歌を歌ってるんですよ。
思い出してもらうための鍵のような、引き出しを開けるものだと思っていろんな要素を入れながら、自分の気持ちを思い出してもらえる曲であったら良いなと思っています。

茂木:今回のアルバム『一声讃歌』も、ある意味では記憶の鍵として歌おうと思っているんですね。

ヒグチアイ:そうですね。ずっとそういう気持ちを込めて書いてはいるんですけど、今回は特に自分の過去みたいなものを思い出してもらいたいと思って歌っています。
それを思い出せたらもっと強く生きれると思うし、辛いことでも良いことでも生きていく力になるのかな、って思うんですよね。

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■単独ライブ「HIGUCHIAI band one-man live 2019

・11月16日(土)【東京 Veats shibuya】open 17:30 / start 18:00
・11月24日(日) 【大阪 梅田 Banana Hall】open 17:30 / start 18:00


「ヒグチアイ-Official Web Site-」


「ヒグチアイ (@HiguchiAi) · Twitter」


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来週は、理論物理学の博士号を持つソムリエール、杉山明日香さんをゲストにお迎えします。お楽しみに!
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