Dream Heart(ドリームハート)

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Dream HEART vol.570 国連広報センター所長 根本かおるさん イベント「未来アクションフェス」

2024年03月02日

根本かおるさんは、東京大学法学部をご卒業後、
テレビ朝日のアナウンサー・記者を経て、
アメリカ・コロンビア大学大学院より、国際関係論修士号を取得されます。

1996年から2011年末まで、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)にて、
アジア、アフリカなどで難民支援活動に従事。

ジュネーブ本部では、政策立案、
民間部門からの活動資金調達のコーディネートを担当されました。

WFP(国連世界食糧計画)広報官、国連UNHCR協会事務局長も歴任され、
フリー・ジャーナリストを経て、2013年8月より、国連広報センター所長として、
ご活動をされていらっしゃいます。


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──地球の利益を考えた支援活動

茂木:UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)はノーベル平和賞を2回、そしてWFP(国連世界食糧計画)は2020年にノーベル平和賞を受けていらっしゃると思います。これは、それだけ素晴らしい活動をされているという一方で、やっぱり依然として世界の問題が続いているということでもあると思うんですけど、リスナーの方に、今世界ではどういう問題があるのか、目に入っていらっしゃるのはどういうことがあるのか、お伝え頂けますか。

根本:これは悲しいことなんですけれども、人道危機ですね。人道支援を必要とする人たちの規模というのは、どんどん膨れ上がっていて。

茂木:増えているんですか。

根本:はい。そして、それに必要な予算もどんどん膨れ上がっている、と。そういう非常に悲しい状況があります。それと同時に、国連の人道部門の職員をはじめ、人道支援関係者が安全に支援活動ができる環境というのは、どんどん狭まっています。

茂木:なるほど。

根本:ガザが一つの例だと思うんですけれども、爆撃があったりする中で、どうやって職員の安全も担保しながら、人々に支援物資を届けるのか、そこは非常に難しい状況です。

茂木:WFPのオペレーションなどを見ますと、トラックだとか、飛行機とかをご自身で持たれていて、いざとなったら食料を届けたりされているみたいなんですが。そういうオペレーションをされるというのは、それこそ善意だけではなくて、ビジネスマインドとか、もちろん語学力もそうでしょうけど、現状分析能力とか、色んな能力を必要とされると思います。これを聴いていらっしゃる方で国連などで働きたいと思ってる方もいらっしゃると思いますが、どういう力をつけたら働けますか?

根本:そうですね。国連機関の職員というのは、日本のように新卒を採用してOn the Job Training (オンザジョブトレーニング)で育てていく、というようなシステムが基本的にないんですね。ある程度の経験を備えていて、すぐ現場で活躍できる人たちを取る、という形なんですよね。やはり専門性があって、冷静な分析力があって、もちろん熱いハートは必要なんですけれども、それで頭がカッカしてしまっては、支援活動を持続的に回していくことは不可能ですよね。

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茂木:なるほど。

根本:ですので、熱いパッションがあり、そして国の利益…国益を代表するのではなくて、国際益…地球益を代表して活動できる方。

茂木:そうか。日本からと言いながらも、日本政府の利益と言うよりは、どちらかと言うと世界全体、人類のWell-being(ウェルビーイング)を考えていらっしゃるんですね。

根本:はい。例えば、今私は国連広報センターの所長として、日本人でありながら、日本で仕事をしていますけれども。自国をベースにして仕事をするというのは、実を言うと、稀なことなんです。

茂木:あ、そうなんですか。

根本:ええ。日本で広報活動をするには、日本語の能力は必須ですよね。そういったところで、日本語能力ということで、今私はこの仕事をしているわけですけれども、これはどの国の人であっても構わないんです。私の忠誠心というのは国連にあって、日本にあるわけではない。しかしながら、日本人として、日本のためにもなって国連のためにもなるという機会をできるだけ増やしていければ、それは自分にとってもやりがいのあることだと思っています。

茂木:色んな日本のメディアと、“(SDG)メディア・コンパクト”という取り決めを結ばれているということなんですけど、これはどういうものなんでしょうか?

根本:これは、国連と世界でSDGsに熱心に取り組んでいるメディアとの、連携のプラットフォームなんですけれども、2018年にできて、今では400のメディアがグローバルレベルで入っています。そのうちの217が、日本のメディアなんですよ。

茂木:え!? 根本さん、大活躍じゃないですか!

根本:いえいえ(笑)。日本におけるSDGsの認知度が9割以上になっているという背景には、日本のメディアの方々が熱心にSDGsについて伝えてくださった、そういったこともあると思います。

茂木:でもその背後には、今ご紹介いただいたメディア・コンパクト、(出版社との)パブリシャス・コンパクトがあるということですよね。

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根本:はい。

茂木:やっぱり根本さんのお陰じゃないですか。僕、どんなところに行っても、企業のおじさんたちがSDGsのバッジを着けているのを見ましたけど、あれはそういうことだったんですね。

──日本から若者たちの声を届ける

茂木:本当に、根本さん、そして国連広報センターの活動にこれからも注目していきたいと思うんですが。実は、今月3月24日日曜日に、東京の国立競技場で非常に興味深い入場無料のイベント、『未来アクションフェス』が開催されるということなんですね。未来を担う若い世代に向けて、国連の持続可能な開発目標、SDGsの実現。そして核兵器廃絶や、気候危機の解決に向けてなど、様々な問題を考えると共に、音楽イベントも開催される。…ということで、詳しくは『未来アクションフェス』の公式ホームページにアクセスしてみてください。
このイベントは、どんな感じなんでしょうか?

根本:はい。国連広報センターも後援団体の一つとして入っているんですけれども。若者というのは、少子高齢化が進んでいる日本ではなかなか感じられないんですけれども、例えば、世界の人口が80億人ですよね。若者は20億人いるんですね。もう大きな大きなステークホルダーですよ。
SDGsにしても、それから気候アクションにしても、今の若者たち、それからこれから生まれてくる人たちの将来を決するものですよね。それについて、若者たちが色々な決定の場に参画できないのはおかしい、ということで、「若者たちが政策を決定する場に参加することが、もっと制度化されるべきだ」というものの考え方になります。
国連もそういうものの考え方をしてるんですけれども、そういう若者たちの声を日本から上げて、それを国連の場に届けて、そして今年9月、国連総会の場で開かれる「未来サミット」という場に届けたい、と。そういった、大きな野望を持ったイベントなんです。

茂木:9月に史上初めて行われる、ニューヨーク「国連未来サミット」。ここに向けて、若者たちの色んな意味での参加、そういうことを図るイベントだということです。国連広報センターも後援されていらっしゃいます。
3月24日、「未来アクションフェス」。興味を持った方、ぜひホームページにアクセスしてみてください。

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根本かおるさん(@KaoruNemoto) 公式アカウント / X(旧Twitter)


国連広報センター 公式サイト


未来アクションフェス 公式サイト


未来アクションフェス (@MiraiActionFes) 公式アカウント / X(旧Twitter)