2025年05月24日
今夜ゲストにお迎えしたのは、SFストップモーションアニメ『JUNK HEAD』で、2017年、カナダ・モントリオールで行われた「ファンタジア国際映画祭」で最優秀長編アニメーション賞を受賞し、世界を席巻。その後、数々の国際映画祭で栄誉に輝いた、堀貴秀さんです。
堀貴秀さんは、1971年、大分県のお生まれです。
2000年、アートワーク専門の仕事で独立。
2009年12月に短編アニメ『JUNK HEAD� 戮鮗�主製作として制作開始し、完成した『JUNK HEAD』をアップリンクにて1日だけ自主上映会をされています。
2014年、クレルモンフェラン国際映画祭にて、アニメーション賞を受賞。
また、ゆうばりファンタスティック映画祭にて短編部門のグランプリ受賞。
2015年、長編アニメ『JUNK HEAD』の制作を開始。
2017年、完成した本作は、カナダ・モントリオールで行われた「ファンタジア国際映画祭」で、最優秀長編アニメーション賞を受賞。
その後、数々の海外の国際映画祭で、入賞・入選され、話題を集めていらっしゃいます。

──予算から組み立てていった『JUNK HEAD』
茂木:国際的に評価された前作の『JUNK HEAD』は今ストリーミングでもご覧頂けますが、『JUNK WORLD』は6月13日(金)より全国で劇場公開ということで。皆さんにこの『JUNK HEAD』のあらすじをご紹介したいんですが、このようになっております。
「環境破壊が止まらず、もはや地上は住めないほど汚染された。人類は地下開発を目指し、その労働力として人工生命体『マリガン』を創造する。ところが、自我に目覚めたマリガンが人類に反乱、地下を乗っ取ってしまう。
それから1600年、遺伝子操作により永遠といえる命を得た人類は、その代償として生殖能力を失った。そんな人類に新種のウイルスが襲い掛かり、人口の30%が減少する。
絶滅の危機に瀕した人類は、独自に進化していたマリガンの調査を開始。政府が募集した地下調査員に、生徒が激減したダンス講師の“主人公”が名乗りを上げる。」
…という、大変魅力的な舞台設定になっています。
監督。まず、あの地下世界へのこだわりというのは何なんですか?
堀:やっぱり映画を作る上で一番に予算というものがあって、それで表現できることを模索していたんですよね。あの作品は地下世界がメインで、四角いツールがメインなんですが、あれはもう壁を取り外して、取り外して、色んな角度で色んなシーンを撮ったんですよ。
だからまず「節約する」というところから物語を設定して、更に人形に、例えば「目がない」だったり、そういうのもなるべく手を省くために逆算して物語を作っていった、という感じですね。

茂木:キャラクター設定などが、逆算して(作られた)。
堀:そうですね。もう予算から組み立てたというところではあります(笑)。
茂木:不思議なクリーチャーたちと言うか、私『JUNK HEAD』に登場するキャラクターの中では、「3バカ兄弟」が好きなんですけど、彼らはどこから出てきたんですか?
堀:いつの間にかできていたんですけど、自分も原点が分からなくて。「1個より3つのが面白くなるな」、という単純な発想で作っちゃったんですけど、結果的に一番人気ぐらいのキャラになりました。
茂木:やっぱり一番人気ですよね。僕もあれがすごく好きです。あと、すごく怖い生き物たち…クリーチャーと言うか、あれはどこから来たんですか?
堀:やっぱり『エイリアン』とか、その辺の今まで好きだった映画だったり、漫画だったり、そういうキャラクターに影響されたものが、自分の中で混ざって混ざって出てきた感じですね。
茂木:それにしても、最初の『JUNK HEAD』、そして今回の『JUNK WORLD』、凄まじすぎますよね。今までの経歴を全部伺って、総合芸術としての映画というお話を聞いても。監督のどこにあの作品世界があったんですか?
堀:結局、出てくるものは自分の中に溜まっているもので、多分膨大に観た映画のいいところ取りを自分でしていると思うんですよ。「このキャラはこの映画」みたいな、そういう寄せ集めで。
自分1人で作り始めたので、もう好きなようにできたんですよね。普通にお金がかかっている映画だと、やっぱりプロデューサーがいて、色んな役が決まっていて、と自由にできないところも、本当に自分の癖(へき)だけで作れたので(笑)。
茂木:自分の癖でね(笑)。メイキング映像も拝見しましたけど、凄まじい作業量ですよね。
堀:そうですね。もうあり得ないですね。
茂木:そもそも、人形とか舞台を作ることだけでも時間がかかるのに。大体1秒何コマなんですか?
堀:実写と同じ、24枚です。
茂木:24枚! 例えば、10秒撮るのにはどれぐらいかかるんですか?
堀:もう気が遠くなります。人形が何体かあれば、普通に2〜3日かかるんですよね。
茂木:ああそうですか、何体かあって、動かさなくちゃいけないから。

堀:そうですね。全身動くか、片手か、でも違うんですけど。実写だったら10秒で済む時間が、本当に何時間、何日とかかっちゃうという。恐ろしい世界ですね。
茂木:監督、この『JUNKシリーズ』は第3弾まで構想があるということですが。
堀:はい。元々は「30分の短編を10個作ろう」と思ってスタートした話で…。
茂木:え? 10個!?
堀:そうですね(笑)。クラウドファンディングとかでお金を集めて作ろうとしていたんですけど、いきなり長編を作れるという機会が来たので、「じゃあ、10個分だから長編3個だな」と思って、まず『JUNK HEAD』を作っちゃった、という感じですね。
──タイムパラドックスと平行世界
茂木:『JUNK HEAD』に続いて、今回『JUNK WORLD』なんですけど、実は『JUNK HEAD』の前の話なんですよね。
堀:はい。時間系列としては前の話です。
茂木:どれぐらい前なんですか?
堀:もう1000年以上前の話で(笑)。
茂木:(笑)。監督の中では、確固たる時系列があるんですね。
堀:そうですね。1000年単位の人間の歴史を作る感じです。
茂木:こちらもストーリーをご紹介します。
「『JUNK HEAD』からさかのぼること1042年前。環境破壊の結果、地上に住めなくなってしまった人類は、地下開発を目指して、その労働力としてマリガンを創造する。
地下深部の都市起こった異変を調査することとなった、人間と人工生命体のマリガンたちが出会ったものは何なのか?
マリガンのカルト教団“ギュラ教”に襲撃されてしまったり、希少種とされる人間の女性、トリスがターゲットになったり。このトリスを護ろうとする、ロボットのロビン。この心と、そして奮闘。
果たしてどうなるのか…!?」
…ということで、本編をご覧頂きたいのですが。
『JUNK WORLD』を観ていて思ったんですけど、時間がタイムリープすると言うか、行ったり来たりしますよね。
堀:はい。4幕構成になっていて、「タイムパラドックスと平行世界」みたいなところを一緒に詰め込んだ、みたいな。ちょっとわかりにくいかもしれないんですけど、最近はそういうタイプの映画が増えてきているので、そういう設定も浸透してきたかな、と思いますね。
茂木:今の映画制作は皆でやるというのが当たり前になってしまっていますけど、これだけ1人のクリエイターの個性が貫かれているというのは奇跡ですね。
堀:そうですね。それだけやることは多くなるんですけど。でも出来上がったものは、刺さる人にはもう抜けなくなるぐらいの作品を作りたいと思っていて、1回観たら終わり、じゃなくて、何回でも観たくなる、そういう思いで作っています。
茂木:監督。色々お話を伺ってきたんですが、ファンの方にメッセージをお願いできますでしょうか?
堀:はい。JUNKファンの皆さん。必ず期待に応えられる作品になっているので、ぜひよろしくお願いします。
茂木:そして、まだ『JUNK HEAD』を観ていないという人たちには何かありますか。
堀:この作品はこっち(『JUNK WORLD』)から先に観てもいい作品になっているので、もういつでも来い、みたいな感じですね(笑)。
茂木:僕、監督と話していて思ったんですけど、すごい揺るぎない自信がありますよね。それはどこから来るんですか?
堀:ありますね(笑)。やっぱり自分的に「頑張った」と思っているから、だけですね。

●2025.6.13(金) 全国公開!映画「JUNK WORLD」公式サイト
●『JUNKHEAD』の続編、“JUNKシリーズ”第2弾!映画『JUNK WORLD』(@JUNKWORLD_moviei)さん 公式 X(旧Twitter)
※もし、この『JUNK HEAD』にご興味を持った方は、ぜひ、ご覧になってみてください。
現在、Netflixをはじめとする配信サイトで見る事が出来ます!
(エンドロールも必見です!)
堀貴秀さんは、1971年、大分県のお生まれです。
2000年、アートワーク専門の仕事で独立。
2009年12月に短編アニメ『JUNK HEAD� 戮鮗�主製作として制作開始し、完成した『JUNK HEAD』をアップリンクにて1日だけ自主上映会をされています。
2014年、クレルモンフェラン国際映画祭にて、アニメーション賞を受賞。
また、ゆうばりファンタスティック映画祭にて短編部門のグランプリ受賞。
2015年、長編アニメ『JUNK HEAD』の制作を開始。
2017年、完成した本作は、カナダ・モントリオールで行われた「ファンタジア国際映画祭」で、最優秀長編アニメーション賞を受賞。
その後、数々の海外の国際映画祭で、入賞・入選され、話題を集めていらっしゃいます。

──予算から組み立てていった『JUNK HEAD』
茂木:国際的に評価された前作の『JUNK HEAD』は今ストリーミングでもご覧頂けますが、『JUNK WORLD』は6月13日(金)より全国で劇場公開ということで。皆さんにこの『JUNK HEAD』のあらすじをご紹介したいんですが、このようになっております。
「環境破壊が止まらず、もはや地上は住めないほど汚染された。人類は地下開発を目指し、その労働力として人工生命体『マリガン』を創造する。ところが、自我に目覚めたマリガンが人類に反乱、地下を乗っ取ってしまう。
それから1600年、遺伝子操作により永遠といえる命を得た人類は、その代償として生殖能力を失った。そんな人類に新種のウイルスが襲い掛かり、人口の30%が減少する。
絶滅の危機に瀕した人類は、独自に進化していたマリガンの調査を開始。政府が募集した地下調査員に、生徒が激減したダンス講師の“主人公”が名乗りを上げる。」
…という、大変魅力的な舞台設定になっています。
監督。まず、あの地下世界へのこだわりというのは何なんですか?
堀:やっぱり映画を作る上で一番に予算というものがあって、それで表現できることを模索していたんですよね。あの作品は地下世界がメインで、四角いツールがメインなんですが、あれはもう壁を取り外して、取り外して、色んな角度で色んなシーンを撮ったんですよ。
だからまず「節約する」というところから物語を設定して、更に人形に、例えば「目がない」だったり、そういうのもなるべく手を省くために逆算して物語を作っていった、という感じですね。

茂木:キャラクター設定などが、逆算して(作られた)。
堀:そうですね。もう予算から組み立てたというところではあります(笑)。
茂木:不思議なクリーチャーたちと言うか、私『JUNK HEAD』に登場するキャラクターの中では、「3バカ兄弟」が好きなんですけど、彼らはどこから出てきたんですか?
堀:いつの間にかできていたんですけど、自分も原点が分からなくて。「1個より3つのが面白くなるな」、という単純な発想で作っちゃったんですけど、結果的に一番人気ぐらいのキャラになりました。
茂木:やっぱり一番人気ですよね。僕もあれがすごく好きです。あと、すごく怖い生き物たち…クリーチャーと言うか、あれはどこから来たんですか?
堀:やっぱり『エイリアン』とか、その辺の今まで好きだった映画だったり、漫画だったり、そういうキャラクターに影響されたものが、自分の中で混ざって混ざって出てきた感じですね。
茂木:それにしても、最初の『JUNK HEAD』、そして今回の『JUNK WORLD』、凄まじすぎますよね。今までの経歴を全部伺って、総合芸術としての映画というお話を聞いても。監督のどこにあの作品世界があったんですか?
堀:結局、出てくるものは自分の中に溜まっているもので、多分膨大に観た映画のいいところ取りを自分でしていると思うんですよ。「このキャラはこの映画」みたいな、そういう寄せ集めで。
自分1人で作り始めたので、もう好きなようにできたんですよね。普通にお金がかかっている映画だと、やっぱりプロデューサーがいて、色んな役が決まっていて、と自由にできないところも、本当に自分の癖(へき)だけで作れたので(笑)。
茂木:自分の癖でね(笑)。メイキング映像も拝見しましたけど、凄まじい作業量ですよね。
堀:そうですね。もうあり得ないですね。
茂木:そもそも、人形とか舞台を作ることだけでも時間がかかるのに。大体1秒何コマなんですか?
堀:実写と同じ、24枚です。
茂木:24枚! 例えば、10秒撮るのにはどれぐらいかかるんですか?
堀:もう気が遠くなります。人形が何体かあれば、普通に2〜3日かかるんですよね。
茂木:ああそうですか、何体かあって、動かさなくちゃいけないから。

堀:そうですね。全身動くか、片手か、でも違うんですけど。実写だったら10秒で済む時間が、本当に何時間、何日とかかっちゃうという。恐ろしい世界ですね。
茂木:監督、この『JUNKシリーズ』は第3弾まで構想があるということですが。
堀:はい。元々は「30分の短編を10個作ろう」と思ってスタートした話で…。
茂木:え? 10個!?
堀:そうですね(笑)。クラウドファンディングとかでお金を集めて作ろうとしていたんですけど、いきなり長編を作れるという機会が来たので、「じゃあ、10個分だから長編3個だな」と思って、まず『JUNK HEAD』を作っちゃった、という感じですね。
──タイムパラドックスと平行世界
茂木:『JUNK HEAD』に続いて、今回『JUNK WORLD』なんですけど、実は『JUNK HEAD』の前の話なんですよね。
堀:はい。時間系列としては前の話です。
茂木:どれぐらい前なんですか?
堀:もう1000年以上前の話で(笑)。
茂木:(笑)。監督の中では、確固たる時系列があるんですね。
堀:そうですね。1000年単位の人間の歴史を作る感じです。
茂木:こちらもストーリーをご紹介します。
「『JUNK HEAD』からさかのぼること1042年前。環境破壊の結果、地上に住めなくなってしまった人類は、地下開発を目指して、その労働力としてマリガンを創造する。
地下深部の都市起こった異変を調査することとなった、人間と人工生命体のマリガンたちが出会ったものは何なのか?
マリガンのカルト教団“ギュラ教”に襲撃されてしまったり、希少種とされる人間の女性、トリスがターゲットになったり。このトリスを護ろうとする、ロボットのロビン。この心と、そして奮闘。
果たしてどうなるのか…!?」
…ということで、本編をご覧頂きたいのですが。
『JUNK WORLD』を観ていて思ったんですけど、時間がタイムリープすると言うか、行ったり来たりしますよね。
堀:はい。4幕構成になっていて、「タイムパラドックスと平行世界」みたいなところを一緒に詰め込んだ、みたいな。ちょっとわかりにくいかもしれないんですけど、最近はそういうタイプの映画が増えてきているので、そういう設定も浸透してきたかな、と思いますね。
茂木:今の映画制作は皆でやるというのが当たり前になってしまっていますけど、これだけ1人のクリエイターの個性が貫かれているというのは奇跡ですね。
堀:そうですね。それだけやることは多くなるんですけど。でも出来上がったものは、刺さる人にはもう抜けなくなるぐらいの作品を作りたいと思っていて、1回観たら終わり、じゃなくて、何回でも観たくなる、そういう思いで作っています。
茂木:監督。色々お話を伺ってきたんですが、ファンの方にメッセージをお願いできますでしょうか?
堀:はい。JUNKファンの皆さん。必ず期待に応えられる作品になっているので、ぜひよろしくお願いします。
茂木:そして、まだ『JUNK HEAD』を観ていないという人たちには何かありますか。
堀:この作品はこっち(『JUNK WORLD』)から先に観てもいい作品になっているので、もういつでも来い、みたいな感じですね(笑)。
茂木:僕、監督と話していて思ったんですけど、すごい揺るぎない自信がありますよね。それはどこから来るんですか?
堀:ありますね(笑)。やっぱり自分的に「頑張った」と思っているから、だけですね。

●2025.6.13(金) 全国公開!映画「JUNK WORLD」公式サイト
●『JUNKHEAD』の続編、“JUNKシリーズ”第2弾!映画『JUNK WORLD』(@JUNKWORLD_moviei)さん 公式 X(旧Twitter)
※もし、この『JUNK HEAD』にご興味を持った方は、ぜひ、ご覧になってみてください。
現在、Netflixをはじめとする配信サイトで見る事が出来ます!
(エンドロールも必見です!)











