
福岡県の有明海に面した柳川市には、珍しい「つるし雛」があります。「さげもん」と言われていますが、イメージとしては赤ちゃんのベッドの上についている、くるくる回る飾りを想像していただくとよいかもしれません。
真ん中に柳川の名産、柳川鞠を2つ、その周りの7箇所に7つずつの飾りを下げていきます。ちょうど7かける7が49。真ん中の二つの鞠をあわせると合計が51。
人生50年といわれた時代に、それより少しだけでもいいから長生きしてね。という親の願いが込められているんです。そして、49個の飾りですが、上から下に、空を飛ぶもの、地上のもの、水中のものをかたどっています。それぞれの飾りにも意味があります。
蝶は サナギから蝶へ。きれいになって嫁に出したい親心。
梅は 寒さに耐えて、春にさきがけて咲く。金魚はゆるやかに泳いで、人の目を楽しませる。これらのお人形はすべて女性たちが着ていた着物の端切れなどで作られていました。
着なくなった着物が子供たちの遊び道具として、そして成長への願いを込めた飾りとしてリサイクルされる。使っていたものだからこそ、そのお人形にも特別な思いが宿る。そんなリサイクルの形がここにはあったようです。
この「さげもん」が街中で見られる「さげもんめぐり」は来月の3日まで、柳川市街地で開催されています。

