
この沖島、1.5平方キロメートルほどの小さな島で、人口はおよそ360人。高齢化が進み、過疎の危機に瀕した島に自動車は1台もありません。
住民の大半は漁業で生計を立てていらっしゃいますが、開発に伴う環境変化などによって琵琶湖全体の漁獲量は、50年前の5分の1にまで減っているそうです。
さらに追い討ちをかけるようにブラックバスとブルーギルといった外来魚の被害が年々大きくなってきています。これらは10年以上前から、琵琶湖でも姿をみせるようになったのですが繁殖力が強く、生態系に与える影響が大きいため駆除の対象となっているのですが、駆除後の処理がとても大変なんです。そんな中、沖島では、この厄介者を利用した新たな取り組みが始まりました。
沖島漁業協同組合はこのほど、琵琶湖で駆除した外来魚“ブラックバスとブルーギル”で作ったペット用のおやつ、その名も「おさかなまるごと」を発売しました。
魚肉ミンチを棒状に整形し乾燥させたものなんですが、ブラックバスはタウリン、ブルーギルはビタミンEが多く含まれるため、栄養豊富なペットフードになっているということです。ペットたちのしつけの際に与えるおやつとして1袋200グラム、630円で販売されるそうです。
これが軌道に乗れば、島に新たな雇用ができるのではと、いまから期待が膨らんでいるといったところです。


