
山口県央部には、日本有数のカルスト台地、秋吉台が広がっています。
秋吉台上には川や池はほとんどありません。でも、国際的に重要な湿地を守るラムサール条約に登録されているんです。
ラムサール条約は本来、 水の自然と生物の環境を守るための国際条約で、湿地や池などが中心です。
なぜ地表に水がほとんどない秋吉台が登録されたかというと・・・実は、秋吉台の地下にはたくさんの川が隠されていて、その豊かな地下水系がラムサール条約の登録対象となったのです。
(秋吉台の地下水系および秋芳洞、大正洞、景清洞の三つをあわせた563ヘクタールが「秋吉台地下水系」として、ラムサール条約の「条約湿地」に登録)
秋吉台の地下を流れる地下水は、石灰岩を溶かし続けて洞くつを成長させています。秋吉台には450個近くの洞窟が発見されており、洞窟内にはコウモリやアキヨシシロアヤトビムシなどの新洞窟性動物が生息し、地下水にはホラアナミジンニナ類などの多様な貝類も生息しています。
独特な地形を構成し多くの命を育む地下水系ですが、実は深刻なのがゴミの問題です。
大雨の後など地域の川などから鍾乳洞内に流れ込んだ水とともにゴミも流入し、一部の狭くなった洞窟(くつ)の奥に堆積してしまうのです。
この環境を改善しようと、秋吉台エコ・ミュージアムでは、ボランティア・環境学習活動の一環として、鍾乳洞内や周辺の川の清掃活動を行っています。
11月10日には、鍾乳洞「三角(ミスマ)田(ダ)洞(ドウ)」に家族連れらが集い、ゴミの回収作業を行いました。あき缶、ビニール袋、肥料袋、扇風機やイノシシよけに畑に使われるトタン板までの50リットルのゴミ袋5杯分ものゴミが集まったそうです。
合わせて洞くつに迷い込んだかえるなどのレスキューも行いました。
人の暮らしは洞窟の環境に深くかかわっています。
ラムサール条約に指定されている地域にとどまらず広範囲で環境を守る意識が大事なんですね。


