新コーナーもスタート! 番組へのメッセージ、お待ちしています!
『福のラジオ』は、みなさんからのメッセージでできています! 「人の温かさに触れたエピソード」を紹介する新コーナー【東京にもあったんだ】はじめ、福山さんに聞いてほしい話、いつでもお待ちしています! ▽番組でメッセージをご紹介した方には、番組ステッカーをプレゼントしています。お名前、ご住所、ご連絡先もお忘れなく!・・・
東京都清瀬市・になさん(42歳)
20年以上前です。
大学を受験するために、岡山県から上京してホテルに宿泊。
試験の日に、朝の新宿駅で階段を昇り降りしていた時のことでした。
私は慣れない人混みで階段が見辛くて、踏み外して転倒してしまいました。
その時は何とか事なきを得たのですが、電車の中でどんどん右足の痛みが増し、激痛に変わっていきました。
最終的に靭帯が伸びていたんですが、その時はそんなことわからなくて、痛みに耐えて足を引きずりつつ、駅から大学を目指し歩きました。
でも痛くてゆっくりしか進めない状態でした。
他の受験生にどんどん抜かされ、もう涙が出てました。
その時です。
横を自転車で通りがかった40代くらいの女性が
「どうしたの?」と声をかけてくれました。
私は「受験なんですけど、足をひねって」と泣きながら説明すると、女性は「乗りなさい」と、後ろに座るように言いました。
ご迷惑になりますから、と断ると、
「2人乗りは危ないか。じゃあ分かった。私が押すから、とにかく座りなさい。試験に遅れるよ」と言い、
私を自転車に座らせて、後ろから押してくれました。
私は自転車のハンドルを握って、試験会場の大学の校門まで5分くらいの道を、何度も「すみません。ありがとうございます」と言いながら、押してもらいました。
おかげで試験にも間に合いました。最後に校門の前で、
「お礼をしたいので連絡先を教えて下さい」
と伝えましたが、
「合格してくれたらいいよ。頑張って」
そんな言葉を残して女性は、手を振って、自転車で坂道を下って行きました。
私は、その女性のためにも絶対合格しようと思って、痛みに歯を食いしばって、試験に挑み無事に受かりました。
合格して、その自転車で押してもらった道を通うようになり、いつかまた会えたら、絶対にお礼を言おうと思って4年間を過ごしましたが、結局、一度も会えないまま大学を卒業しました。
でも、今でもあの時の女性の顔ははっきり覚えています。
今でも心の中で温かい思い出です。
先日の自転車の話を聞いて、そうなんです。
東京にも優しい人はいます!って、いてもたってもいられなくなって、メールを送らせて頂きました。
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