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20.02.13
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放射線って大丈夫?リスクコミュニケーションで不安解消!

全国各地の災害被災地の「今」と、その土地に暮らす人たちの取り組みや、地域の魅力をお伝えしていくプログラム、「Hand in Hand」。

今週のテーマは・・・「放射線って大丈夫?リスクコミュニケーションで不安解消!」!

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お迎えしたのは、長崎大学助教、折田真紀子さんです。

東日本大震災から9年を迎えようとしている福島県富岡町。町全体が東京電力福島第一原子力発電所の20km圏内に入りますが、約3年前に一部の地域を除いて避難指示が解除。少しずつですが、住民の帰還も進んでいます。今年3月14日には、JR常磐線も不通となっていた富岡から浪江の区間がいよいよ運行を再開。品川と仙台を結ぶ特急電車も走り始めるなど、復興は着実に進んでいます。

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この富岡町で活動を続けるのが折田さん。専門は「放射線と健康」。放射線に関する不安や疑問を取り除くため、東日本大震災による原発事故以降、最初は川内村、現在は富岡町で、住民の方たちと交流を続けてきました。活動のキーワードが、「リスクコミュニケーション」。

長崎大学は、2013年に富岡町の隣町の川内村と連携協定を結んで、放射線リスクコミュニケーションの活動を行ってきました。2016年には新たに富岡町と連携協定を結び、富岡町役場の健康づくり課とともに、食品検査所を拠点に活動を行なっています。

折田さんは、保健師や看護師として医療現場で働いたあと、震災の年の2011年に長崎大学の大学院に進みました。

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折田)2011年3月の東日本大震災のとき、わたしはちょうど大学院に入学するときでした。ちょうど放射線について勉強を始めるというところで、川内村で実習の一環として活動をしてみないかという話を頂いて、初めて川内村に伺ったのが2012年3月のことでした。
2012年4月から村への帰還が始まりましたが、そのときはまだ村民が帰還する前で、夜に入ったんですがまだ誰も帰ってきていなかったので、灯りがぽつんぽつんとともるだけ。悲しい気持ちになりました。でも川内村で活動をする中でそのイメージは大きく変わりました。全然変わりました。
2012年5月から地元の保健師さんと一緒に活動をさせて頂いたんですが、徐々に住民の方たちとお話する機会を頂いて、「戻ってきてよかった」とか「川内村ってこういうところなんだよ、わたしたちはこういう生活をしているんだよ」といったことを皆さんから教えてもらうなかで、勉強することが多かったです。
わたしは放射線に関する保健活動を実践していくということで川内村を訪れたので、「放射線と健康影響」を住民の方とお話するなかで、放射線に対する不安や懸念を少しでも和らげることができたらいいなと思って活動をしています。

高橋)川内村だけでなく富岡町でも活動しているんですよね?

折田)2012年から川内村で活動を始めて、2013年には川内村と長崎大学が連携協定を締結、活動を充実させることができました。そのあと富岡町が復興に向かってどんどん進んでいく中で、長崎大学でも2016年9月に富岡町役場とも連携協定を締結して、2017年4月に役場が富岡町に帰ってきたと同時に富岡町でも活動を始めました。いまは一か月のうち3分の1から2分の1は富岡町で生活して、それ以外は長崎に帰る、という生活をしています。
東日本大震災から6年経った後に富岡町に帰還されたみなさんは、放射線に対して詳しい方もいらっしゃれば、あんまり知らないよ、という方もいらっしゃいますし、不安だとおっしゃる方もいれば、全然気にしていないよ、という方がいらっしゃいます。最近では、やはり戻ってこられた方は「食の安全性」に対しては皆さん関心があるんじゃないかなと思っています。

高橋)富岡町には「食品検査所」というものがあるんですよね?

折田)富岡町役場では、町に帰還された住民のみなさんが“家庭菜園をやる”とか、“畑をつくっている”方が多いので、そういう方々に対して、いつでも測定ができるように、食品検査所を立ち上げています。たとえばこの時期だと、キウイとかゆずを住民の方が持ってこられたとすると、スタッフの方と住民の方が一緒に器械を操作して、放射性物質の濃度や種類を測ることができる体制を整えています。とくに山菜やきのこは測ってから食べるようにして下さいとお願いをしています。

高橋)その“食品の検査”は主にセシウムだけなんですか?

折田)我々が注目しておくべき放射性物質の核種は、半減期の関係で放射性セシウムにより注目した形で測定がされています。で、食品の基準値には、その他の核種もきちんと考慮したうえで、「1キログラムあたり100ベクレル」という基準値が策定されていますので、決して放射線セシウムだけに特化しているというわけではなくて、基準値が決められているという状況です。

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やはり富岡町に帰還した住民の方々が不安を感じるのは、「食の安全性」。このために、富岡町を始めいくつかの町では、ちゃんと食品検査所があります。ちなみに食べ物に含まれる放射性物質の量は、日本では、世界で最も厳しいレベルの基準を設定しています。科学的な根拠を持って、正しい知識を伝えることも、折田さんの大事な仕事です。

◆◆

折田)放射線に関して、もちろんスーパーマーケットで販売されているものから放射性物質がでてくるわけではありません。地元の方々が自分でつくって自分で食べる食材からもほとんど放射性物質は検出されてないよという話もしますし、きのことか山菜などの野生のものからは放射性物質が検出される可能性があるので注意してくださいね、とお話していて、住民の方たちも理解してくれていると思います。
その他の話だと「帰ってきてよかったよ」という話があったり。まだ隣近所が帰ってきていないところもあって、そういう方々はやっぱり「さみしいなあ」とか「元通りになるわけじゃないから、そういうところに寂しさを感じる」という住民の方もいらっしゃるなと感じています。

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そしていよいよ話題は今日のキーワード、「リスクコミュニケーション」について。アメリカやヨーロッパで生まれたメソッドだそうです。

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折田)我々がふだん富岡町で行っている活動が「リスクコミュニケーション」の一環だと思っています。もともと放射線だけでなくいろんなリスクがあるなかでわたしたちは生活しています。そのリスクにどう対処し、折り合いをつけていくのかを、住民、行政、企業、関係者、専門家が集まって、話し合いをしましょう、話し合いのうえで自己決定していきましょう、ということを、リスクコミュニケーションと呼んでいます。長崎大学が実施したいと思っているのも「放射線に関するリスクコミュニケーション」。放射線の知識を持って行ってどーんと指導します!教えます!というのではなく、ふだんから一緒にいるなかで、放射線のことを話したり日常のことを話したり、そういう中で放射線とうまく付き合う方法、放射線に対する不安がすこしでも軽くなってくれたらいいなというのが、わたしたちが目指すコミュニケーション活動じゃないかと思っています。

高橋  折田さんは富岡町で開かれている「子育てカフェ」で講師も務めているとか?

折田)これはもともと環境省の事業だと聞いていますが、講師として依頼されることがあります。実施していることは、子育て中のお母さん方に、お子さんと一緒に参加してもらって、子どもたちは自由な時間を過ごし、お母さんたちと放射線についてお話をする、というもの。放射線の基礎知識から体への健康影響など、お母さんたちからの質問に答えられるように実施しています。

高橋)子育て世代のみなさんの関心事とは?

折田)とくに原発事故のあとにこの地域に嫁いできたとか、夫の転勤の都合で福島に来たという方は、「大丈夫なの?」といった率直な質問をされることもあります。「本当に大丈夫なのか」と感じても、それを誰かに聞く機会があるようで無いようで、そういったお母さんたちのためにも大切な場になっていると思います。

◆◆

そんな折田さん、「富岡町の好きなところはどこですか?」という質問をしたら、こんな答えが返ってきました。

◆◆

折田)やっぱり桜・・・(笑)

高橋)夜ノ森が桜すごくきれいで、夜ノ森駅の周辺も3月10日に避難指示が解除になるというニュースも入ってきて、これはうれしいニュースじゃないですか?

折田)とってもいいニュースだと思っています。少しでも住民の方々が思いを寄せている桜とか、そういう町が回復してくれるっていうことは、わたしたちにとってもすごく嬉しいことですね。

高橋)常磐線が開通したら住民の方もすごく喜びますよね。

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折田)原発事故があったときは放射線に対する知識があまり浸透していなかったので、大きな混乱があったと思うんですけど、それからだいぶ時間が経つ中で、福島はどんどん復興と新しい街づくりに向かって進んできていると実感しています。ぜひそういった、いまの川内村とか富岡町を知ってもらう機会があったらいいなと思っています。

◆◆

「Hand in Hand」、今週は、長崎大学助教、折田真紀子さんの活動を通して、「放射線リスクコミュニケーション」について学びました。

放射線リスクコミュニケーションについては、長崎大学だけでなく、富岡町役場や福島県、環境省、復興庁などでも、それぞれの活動を行っています。ぜひそれぞれのホームページも尋ねてみてください。

長崎大学 http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/fukushima/
富岡町 https://www.tomioka-town.jp/
環境省 http://www.env.go.jp/chemi/communication/index.html
復興庁 https://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat14/index.html

また復興庁のホームページでも、今回の放送に関するレポートが掲載されています。ぜひこちらもチェックをお願いします。

復興庁「タブレット先生の『福島の今』
http://www.fukko-pr.reconstruction.go.jp/2018/fukushimanoima/index.html


今回も番組からの“お土産プレゼント”があります。今回は、富岡の新名物!「鳥藤本店」の「浜鶏(はまどーり)ラーメン(3食入り)」を、3名様にプレゼントします。




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