photo
20.11.19
ツイッター
LINEでシェアするボタン

米どころ福島の願いを込めて。新ブランド米『福、笑い』誕生ものがたり


全国各地の災害被災地の「今」と、その土地に暮らす人たちの取り組みや、地域の魅力をお伝えしていくプログラム、「Hand in Hand」。今回のテーマは、

「米どころ福島の願いを込めて。新ブランド米『福、笑い』誕生ものがたり」。

取材の様子のダイジェスト動画はこちら

◆◆

新米が美味しい季節。今回は、全国有数のコメどころ・福島県で、いよいよ産声を上げる、新しい銘柄のお米をめぐるストーリー、お伝えします。その名も「福、笑い」。“日本一の米をつくりたい”という思いのもと、14年もの歳月をかけて福島県が開発したお米です。

もともと全国のお米の食味ランキングで最高評価「特A」の獲得銘柄数が、福島県は3年連続獲得数日本一という美味しいお米の産地です。そんな福島が満を持してデビューさせるのが、この「福、笑い」。来年秋の本格デビューに先駆けて、今月、期間と店舗を限定して、先行販売が行なわれています。

「福、笑い」オフィシャルホームページ

まずは全国有数のコメどころ・福島県の基礎知識。じつは食味ランキング特Aの獲得銘柄数日本一!これ意外と知られていないのかもしれません。

ということで福島県のコメ作りの現状について、福島県農業総合センター作物園芸部長の佐久間秀明さんに伺いました。

◆◆

「福島県は『コシヒカリ』が品種の比率としては一番多いです。評価されてるのは『ひとめぼれ』も評価されておりまして、県としては中通り、浜通り、会津の『コシヒカリ』3点、あと中・浜・会津の『ひとめぼれ』3点すべてを特A評価にしようという取り組みをやっておりまして、なかなか全て特Aというのはまだ達成できていないんですが、会津の米というのは前から評価は高いんです。中通の米も特Aとれる水準にありますし、あと浜通りも『コシヒカリ』が最近連続して特Aをとってますので、全県的に美味しい米の生産ができるレベルになっております。あと県のオリジナル品種としては『天のつぶ』が9000ヘクタールまで拡大して生産して頂いておりますし、高冷地向けの『里山のつぶ』も県全体の品種の中ではまだ少ないですが、2.4%という比率になっておりまして、それぞれ美味しいという評価を頂いております。さらに今回、良食味というのを売りにした『福、笑い』がデビューしたということで、本当に福島県は美味しいお米の産地だということを全国の皆さんに知って頂きたいと思います。じっさい放射性物質の影響があるとか、生活に何か支障があるとかというのは、震災後一時を除いてはまったくもう無くなっているわけですが、それでもやっぱり『福島県』という上にですね『原子力災害があった場所』というのは事実なわけです。それを今まで、安全性を担保するということで、米については全量全袋検査を実施していまして、5年間まったく基準値越えがなかったということで、今回モニタリング検査に移行したわけですけれども、特に福島県産だからどうこうというのは、もう市場について、消費者の方についても、払拭して頂いたんじゃないかと思っております。」


福島の「コシヒカリ」は、全国的に有名な「会津」だけでなく、中部の「中通り」や、東部の「浜通り」でとれるものも、特A評価を獲得している、ということなんです。またこれまでずっと全量全袋検査をしてきましたが、一袋も放射線基準値超えはない。美味しさと安全の両方が保障されているわけです。

様々な苦労を乗り越え、美味しいお米作りを続ける中で、福島のお米の美味しさをより広く知ってもらおうと開発されたのが「福、笑い」。14年もの月日をかけて開発されたわけですが、その開発秘話についても伺いました。

◆◆

「『福、笑い』の交配をしたのは平成18年で、米の品種開発ってなかなか目標を持って交配はするのですが、その目標通りのものが出るというのは少ないです。そこできっちり選抜をして絞り込みをしていくわけですが、真摯に選抜を行ってきたということの集大成が『福、笑い』であります。米の形質なり、あと栽培もしやすい品種なんですが、それを残してきたということは当農業総合センターとしても誇れるところだと思います。『コシヒカリ』は福島県の主力なのですが、背が高く丈が長いので倒れやすい。今年なんかも随分倒れている田んぼが見られます。『福、笑い』については『コシヒカリ』よりも断然倒れにくいというのが特徴の一つです。最近夏に猛暑日が続いていまして、なかなか米の品質を維持するのが難しい条件になっているんですが、綺麗な米の比率というのは『コシヒカリ』よりも若干上回っているという特徴があります。まず粒が大きくて粒感は感じられる。粒感を感じながら適度に柔らかい、食べやすい食感だと。さらに香りがあって、味については『コシヒカリ』に決して負けない食味ということで、是非一口ずつゆっくりと味わって頂きたい。そういう米です。」


「『福、笑い』は、全国各地のブランド米に負けない食味食感を持ったお米です。“やっぱり福島県といえば『福、笑い』、美味しいんだよね〜”と言って頂けるような品種に、みんなで育てて頂きたいなと思います。食べ方としてはやっぱりご飯の美味しさというのを味わって頂きたいので、福島県は“いかにんじん”なんかが郷土料理で有名ですが、そういう“ご飯のとも”というか、“飯のとも”って各地にありますので、そういう米の味を生かすものをお供に味わって頂きたいなと思います。」


長い年月をかけて作られた「福、笑い」。来年秋の本格デビューに向け、今季は、限られたごくわずかの農家さんによって栽培されています。ということで今回私たちは、そんな選ばれた農家さんのお一人、福島県南相馬市で50年にわたり農業を営んでいる、寺澤白行さんにお会いしてきました。

◆◆

高橋 先ほど田んぼの方を拝見してきまして、綺麗に稲穂が垂れていて黄金色で美しいですね。

寺澤 そうですね今年はですね、春先にちょっと冷害、そして7月に入梅の長雨、そして8月になって晴天が続いて、稲に対して農作物に対しては非常に良い日が続きました。多少降雨障害はでておりますけれども、今年の作況指数が「やや良」ということで、安心しております。

高橋 寺澤さんは「福、笑い」の生産というのはいつからやっていらっしゃるんですか?

寺澤 今年から県の方で福島県内の生産農家13戸を選出しました。条件としてはGAPを取得した農家、そして『福、笑い』の研究会に入会出来る農家を対象として今栽培しているわけでございます。私は「ふくしま未来農業協同組合」なんですけれども、管内で4箇所、中通とここ浜通り、この相馬地方では私だけ作付けしております。

高橋 広さ的にいうとどのくらいなんでしょうか。

寺澤 6500平方メートル、65アール作付しているんですけれども、ソフトボールぐらいはできるくらいの面積になりますね。

高橋 手のかかり具合とか育成具合ってどうでしたか?

寺澤 種まきから初体験したわけなんですけども、その他の品種と変わりなく、育苗もしやすかったし、田植えもスムーズに行われまして、生育の方は『コシヒカリ』より若干丈が短く、穂も長くて、倒伏に強い品種だなというふうに思っております。でJAの米検査は“オール1等”で通っております。

高橋 1等米というのは“すごく美味しい”というイメージでいいですか?

寺澤 米質がですね、粒が揃って整粒歩合が70%以上で奇形米とか茶米みたいなのが混ざっていないという条件が1等米です。

高橋 やっぱり全てを1等米として寺澤さんが手がけたというのは、ここまでの長い米農家としての歴史というか、生産者としての思いみたいなものがあるから、だと思いますが、一方で本当に風評被害というのには苦しんできたかなと思う部分もあります。その辺はいかがですか?

寺澤 そうですね。風評被害を払拭するために、南相馬市を始め福島県では震災後、「実証水田」を作付しながら放射能線量を測るなど検査を徹底。“福島県内で生産をしているものはこれだけ安心なんですよ”ということを示しながら風評被害払拭のために安全第一というようなことで頑張っております。日本どこを探してもこれ以上安全な米はないわけですから、安心して全国の消費者の皆さん召し上がって頂きたいと思っています。


「福、笑い」の公式ウェブサイトには、こんな特徴が書いてあります。

香りが立ち、強い甘みを持ちながら、ふんわり柔らかく炊きあがる。魅力を最大に引き出すため、炊き方にもこだわってみると、なおのこと美味しいごはんと贅沢な時間を楽しめることでしょう。

今回、役得ということで、そんな「福、笑い」を頂きました。
つぶ感がしっかりあって、もっちりみずみずしい。そして新米らしい香りと甘み、冷めても美味しく、お弁当や塩むすびにもぴったりという上質なお米でありました。



寺澤 『コシヒカリ』より粘りがちょっとあるのかなと。炊き方によっては歯ごたえもいいし、大変美味しい。よその県の銘柄米に負けないような「福、笑い」ではなかろうかなという風に思っています。

高橋 福島県産のお米としてトップブランドになっていくんじゃないかという期待がありますが、いかがですか?

寺澤 まったくその通りで期待しております。“福島県のお米は「福、笑い」ですよ”と言えるようなお米を作っていきたいというふうに思っております。今もまだ福島県の農産物は風評被害で苦しんでおります。水稲に関しては「福、笑い」、美味しいお米ができましたよというようなことで、これを食べて頂いて、食べた人が笑顔になるようなお米になって頂ければ、非常にありがたいなと思います。

◆◆

この「福、笑い」。来年秋に本格販売がスタートしますが、今年はそれに先行した限定販売が行われています。詳しくは、「福、笑い」のウェブサイトをご覧ください。

ちなみに、パッケージデザインは福島県の赤べこをモチーフにしたキャラクター「ベコ太郎」でおなじみ寄藤文平さんデザイン。福島県クリエイティブディレクターの箭内道彦さん監修により制作されています。


「Hand in Hand」、今回のテーマは、「米どころ福島の願いを込めて。新ブランド米『福、笑い』誕生ものがたり」でした。

取材の様子のダイジェスト動画はこちら

◆◆

さてここでプレゼントのお知らせです。今日はもちろん!来年本格的に販売がスタートする、福島の新ブランド米「福、笑い」の先行限定販売のもの、2kg袋を3名様にプレゼントします。
ご希望の方は、「Hand in Hand」ホームページのメールフォームからご応募ください。応募の際、下記のクイズにお答え頂きます。

―――――――――――――――
Q:放射性セシウムに関する基準を超える食べ物は売り場に出ないようになっています。
では日本のお米を含む一般食品の基準は次のうちどれでしょうか?
ちなみに、 ・アメリカ:1200 ・EU:1250 となっています。(単位:ベクレル/kg)

100
1000
1500

下記サイトにヒントがあります。
https://www.fukko-pr.reconstruction.go.jp/2018/fukushimanoima/game/?quiz=08
―――――――――――――――

メールに答えの番号を書き添えたうえ、「『福、笑い』希望」と書いて、ご応募ください。また番組の感想や、今日ご紹介した福島の農業に関わる皆さんへの応援メッセージもお待ちしています。是非たくさんのエールをお待ちしています。

◆◆

来週の「Hand in Hand」ですが、『福島の若い世代が取り組む、復興への未来志向のアクション』についてお伝えします。来週もどうぞ聴いてください。

プレゼントの応募 感想・応援はコチラから

オンエアレポート

もっと見る
Top