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21.11.11
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東松島をアートの町へ! 想いつなげるサンドアート



宮城県東松島市に3年前に誕生した、宿泊・飲食・入浴・遊び、そして防災が学べる施設「KIBOTCHA」。震災の被害にあった旧野蒜小学校の校舎を「残したい」という卒業生や住民の声をうけて、子どもたちが自然に触れて遊べる空間、そして防災を体験学習できる場として生まれ変わりました。

そんな「KIBOTCHA」を舞台に、東松島市では昨年から様々なアートの展示やイベントが催されています。その1つが、砂と水だけで制作された彫刻、“サンドアート”です。
今週はサンドアートの世界大会で優勝経験を持ちながら、昨年東松島に移住した保坂俊彦さんにフォーカス。『東松島をアートの町に変えていきたい』と語る、保坂の想いをお伝えします。


東松島市、旧野蒜小学校を再利用した施設、「KIBOTCHA」で現在も巨大な砂の彫刻を作っている保坂俊彦さん。そもそもなぜこの町へ移住することになったのでしょうか。

「最初に東松島に来たのは2018年。月浜でサンドアートを作ってほしいと依頼がきて作りにきたのがきっかけです。完成した作品を見にたくさんの人がいらしたんですけど、他の場所とは反応が違っていたんです。通常は、「すごい」「砂でできてるのは信じられない」などと言われますが、こちらでは「ここにこういうものを作ってくれて、ありがとうございます」とたくさんの方から言われました。その後市役所にメールが来て、その方は震災後海に行けなかったけれどどうしても作品が見たくて、気が付いたら砂浜を歩けていました。ありがとうございました。という想いをメールでいただいて。それで、今までと違う役割、お役に立てているのかなと感じました。
その翌年からKIBOTCHAの依頼をうけてここで作り始めていますが、もともとこの場所は野蒜小学校の体育館があった場所で、ここで何人もの方が亡くなっているので近寄りがたい場所だったらしいんです。僕が作っているときも離れたところからは見ているけど中まで入ってくる人はいなかったんですけど、作品が完成したら少しずつ来てくれる人が増えて、手を合わせる人や涙を流す方がいて。作品を通して心の復興の力になっているのかなと思って続けていました。
そんな中で新型コロナがはじまって仕事が激減して。その時KIBOTCHAの代表の方に、保坂さんの作品を見たいという人がたくさんいるのでここで地域おこし協力隊として働きませんか?と言われ、お役に立てるならぜひやりたいです、ということで移住してきました。」

こうして保坂俊彦さんは今年の4月、東松島に移住し東松島市「地域おこし協力隊」として市内各地で作品作りを続けています。


そして今、旧野蒜小学校の体育館跡地で制作に励んでいるのが「つなぐ」をテーマにしたサンドアートです。

「大きなテーマ『つなぐ』です。本来は今年「なないろの芸術祭」をここでやる予定でサンドアートの全国大会もやる予定だったがコロナでできなくなって。ただ全国大会の砂も用意していたし、何もできないのは寂しいということで、来年の「なないろの芸術祭」へ繋ぐイベントをやろうということで始まったのがこの制作です。
この作品は「鼓動」というタイトルで、正面に男性像がいて、天空からいろんな人が見守っているように見えますが、男性の後ろにある丸い円の部分は太陽をイメージ。太陽から7本の炎の柱が出ていて、そこに7人の人物が集まり、その7人の人物が、止まってしまった歯車を再び動かすというデザインです。プレッシャーはありますね。他の地域とは違った重みがあります。」

昨年第1回を開催し、今年はコロナの感染拡大により延期となった東松島のアートフェス「なないろの芸術祭」。保坂さんは「なないろの芸術祭」来年の開催につなげるために…と現在、KIBOTCHAで「つなぐ」をテーマにしたサンドアートを制作しています。
こちら、11月下旬に完成予定・・とのことなのでKIBOTCHAの校庭跡地では制作の過程を近くで見ることもできます。また完成したあとは少なくとも2〜3カ月は展示できるということです。

そんな保坂さん。今後は「子ども向けの体験教室をやりたい」と話します。

「僕ができることはサンドアートを通じてモノづくりの楽しさを伝えたり、地域の関係づくりしかできないかなと。なので今度は小学校へ行って子供たちに教えたり、市民センターで教えたりして、そこから少しでも芸術に興味もってもらったり、自分の手でつくるモノづくりの楽しさを知ってもらいたいと思っています。あと、思ったより地域の方が喜んでくれたので、少しずつ町全体でこの活動が広がっていって、サンドアートでこの東松島を有名にしたいですね。「あそこに行けばこういうの見られるよ」とアートの町みたいにできれば。一応市民として受け入れてもらったので精一杯やりたいと思っています。
来年は延期になった「なないろの芸術祭」を仕切りなおして全国大会をやるというのが大きな目標。それもこの町をアピールする重要な機会だと思っています。」

今年4月に東松島へ移住した保坂俊彦さん。自分ひとりではなく、「地域住民でつくるアートの町」を目指して来年の「なないろの芸術祭」にむけて、つないでいきたいと活動を続けています。

移住者だからこそ見えてくる東松島の魅力。保坂さんにはどう映っているのでしょうか?

「人は 僕を面白がってくれて、ありがたいし。
食は 海のものは美味しいし、酒も美味しい。
町は ぼくは市役所あずかりなんですが、市長が面白いことをやろうやろうと言ってくれて ありがたいですね。いろんな可能性を感じます。
宮戸島の風景は、日本画の風景みたいで美しくて、好きです。
居心地がいいですね。今のところ何も苦労ないです。」

東松島へ移住したサンドアーティスト、保坂俊彦さんの作品は、KIBOTCHAの他、矢本の駅前、野蒜海岸、図書館、縄文村などで見ることができます。ぜひ現地へ出かけてみてはいかがですか。


矢本駅前「昇鯉」

野蒜海岸「不死鳥」

「祈り」

宮戸島「江ノ浜レストラン」

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