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22.12.17
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牡蠣の聖地・荻浜で奮闘する若手漁師


3週に渡って、番組では岩手・宮城の水産事業者にフォーカスしています。今回ご紹介するのは宮城県石巻市、荻浜で牡蠣養殖に取り組む若手漁師、豊嶋純さん。


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牡蠣の聖地・荻浜で奮闘する若手漁師

牡鹿半島の西側に位置する荻浜(おぎのはま)は、独自の養殖法の実用化に成功、延縄式の牡蠣養殖・発祥の地として知られています。東日本大震災では8mの津波が押し寄せ、半数以上の家屋が全壊・流出。養殖施設も壊滅的な被害を受けました。

その荻浜で震災後に牡蠣養殖の世界に飛び込んだのが、豊嶋純さんです。家業の牡蠣養殖は父と弟が担っていたという豊嶋家、純さんは当時、学習塾の講師というお仕事に就いていたそうですが、なぜ家業を継ぐ決意をしたのでしょうか。

「地震があったときにはちょうど荻浜にいて、ものすごく揺れたんですね。自宅の方も津波が被った状態で、瓦礫が散乱していて、こんな隣に家あったっけ?みたいな感じに色んなものが移動してきて、ヒドイ状況でした。僕はもともと塾の仕事があったのですが、浜の人たちは船が全部流されて仕事ができなくて、何したらいいか?みたいな感じで一か月くらい塾の仕事する傍ら見ていて、僕に何かできないかみたいな思いが日に日に芽生えてきたんです。自分も被災者だったけど、そういう時に活躍したいなという風に思ったのが経緯ですね。親父は、弟にここでもう漁業はできないから、責任は持てないから外に行きなさいと言っていて。ただ、親父もこの浜で支部長をやっていたので、浜の人たちが家業を続けようとしていたので、その先頭に立ってやっていました。親父と母ちゃんは夫婦でやってくつもりだったらしいんですけど、自分が「一緒にやろうよ」って言って。それが嬉しかったのか、船も予定より大きいのを作っちゃって。自分一人だったらそんな大きいのは作ってないと思います。」


船も施設も壊滅的な被害を受けるなか、牡蠣の聖地・荻浜の復興の先頭に立つ父。その姿を見て、長男の純さんも漁師を継ぐ決意したそう。とはいえ漁師1年生の純さん。家族や仲間と共に津波で壊滅した牡蠣養殖の再開に挑みますが、課題も多かったと言います。

「震災の年に、全部養殖筏ごと流されて種牡蠣も採れないのかなと思ったら、種は獲れたんですよ。だからこの辺りに牡蠣は色んな所にいるんですよ。震災があってもすぐに種は獲れたというのは、やっぱり恵まれた環境なんだなと、すごいんだろうなと思いましたね。ここは北上川の河口でちょうど湾になっていて、生水と海水が混じり合うところなので、牡蠣のエサになる植物プランクトンが多いのかな。でも最初はあんまり、いい牡蠣ではなかったんですよ、身が悪くて。その次の年くらいから信じられないような身の入った牡蠣になって、その辺りからみなさん手ごたえを感じたんだと思います。あとは震災で漁業者さんも減ったんで、養殖イカダも広がって、栄養も回るようになったので、おそらくそういった理由もあるのかなと思います。去年は近年にないくらい良かったなと思いますね。」


牡蠣養殖をメインに、春は小女子漁、夏はタコ篭漁、今はワカメ養殖にも取り組んでいるという豊嶋さん。漁だけでなく、荻浜が誇る豊かな海の恵みの価値を高め、伝えていくことにも取り組んでいます。

「ここで牡蠣養殖の仕事を始めて、なんでこんなに知られてないんだろう? やっぱり発信力が弱いのかなと思いました。消費者が直接、牡蠣を食べているとことは見る機会が少なかったんですよね。もっとそういうのを実感して、もっと自分の牡蠣を広めたいって僕だけじゃなくてみんなが思ってくれたら、すごく大きな力になるんじゃないかと思って、東京で組合単位で販売会をやってみました。そこで「美味しい、美味しい」と言って食べてくれて。それですごい自信になって。僕は一番蒸し牡蠣が好きなんですけど、色んな調理法も広めていきたいなと思っています。」

―――学びながら、子供たちに伝える活動もなさっていると?

「イベントのとき、僕は以前塾講師をしていたので、かみ砕いて伝えることはできるんですよ。ということで、対象は子供ではないんですが、一般の方に向けて“牡蠣講習”と文字って、せっかく塾講師という経験があるので、それを活かして発信していきたいなと。僕は途中から牡蠣養殖をやってますけど、僕にしかできないことがあると思うので、自分が選んだ仕事の中で自己実現をしていこうかなと思います。」

―――漁師歴11年ということで、現役のお父さんに、そろそろ認めていただいていますか?

「ぜんぜんです(笑) まだまだ父を超えるところまでは。たぶん父が現役でやっているうちはないのかなと思います。漁師の世界は、バチバチな感じで、馴れ合いでできる仕事ではないと思うんですね。それも必要なことなのかなと感じるので、そういうのも伝えていきたいとはおもいます、牡蠣講習で(笑)。」



まさにいま牡蠣のシーズンを迎えている荻浜。豊嶋さんの牡蠣を蒸していただきました! 殻が手のひらより大きい! 身も厚くてプリプリふっくら、味が濃い。鼻から磯の香りがフワッと抜けて、美味しい!!


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蒸したり焼いたりしてお召し上がりください♪

ご希望の方は動画をご覧になって、以下のキーワードを書いてメールフォームからご応募ください。
動画の中で豊嶋さんに「荻浜の魅力を一言で言うと?」という質問をしていますが、その答えがキーワードです。


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Hand in Hand。来週は宮城県塩竈市で海藻「アカモク」漁を営む、赤間親子のインタビューをお送りします。来週もお聞き逃しなく!

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