子宮頸がんQ&A |
監修:安達知子 総合母子保健センター愛育病院 産婦人科部長 東京女子医科大学医学部客員教授 医学博士 |
Q.一般的に言う子宮がんとの違いはなんですか?
A.子宮がんは2種類あります。簡単に言えば、子宮の奥の方にできるのが子宮体がんで、子宮の出口、子宮頸部の粘膜にできるのが子宮頸がんです。この2つは発生する場所だけでなく、原因、がん細胞の形、発生しやすい年齢なども大きく異なります。子宮頸がんは検診をすることで予防や早期発見が可能です。 |
Q.子宮頸がんの死亡率は高いのですか?
A.子宮頸がんは、6番目に死亡率の高いがんです。しかし、この10年位は緩やかに上昇傾向を示しているばかりでなく、がんの発症率(死亡率ではなく)から見ますと、20-30歳代の女性で一番頻度の高いがんは子宮頸がんで、乳がんと共に若い女性で1-2位を争う最も発症率の高いがんです。 |
Q.子宮頸がんの原因は何ですか?
A.子宮頸がんの原因は、性行為で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)といわれています。また、子宮頸がんの症状はほとんどなく、進行していきますと段階的に不正性器出血や性行為の時などに接触出血があります。 |
Q.ヒトパピローマウイルス(HPV)とはどのようなウイルスなのですか?
A.HPVは、現在100種類以上が発見されていますが、そのうち40種類あまりが女性の性器で病気を引き起こすことが明らかにされてきました。性器やその周辺部にイボを発生させ、がんを発生させることはほとんどない種類もありますが、一部のHPVはがんにつながる種類でハイリスクHPVと呼ばれ、15種類くらいあります。 |
Q.ヒトパピローマウイルス(HPV)はどうやってうつるのですか?
A.ただ手を繋いだとか、一緒に入浴したくらいではうつりません。性的接触で感染します。この場合、微細な傷がつくような接触でもウイルスは粘膜深くまで入り込みます。オーラルセックスでも感染しますので、注意が必要です。 |
Q.どんな症状があらわれるのですか?
A.子宮頸がんは、最初の頃は全く症状がないことがほとんどで、自分で気づくことがありません。 そのため、不正出血やおりものの増加、性交のときの出血などに気がついたときには、がんはかなり進行していることがあります。 |
Q.子宮頸がんであることはどのようにしてわかりますか?
A.子宮頸がんを発見する一般的方法は、子宮頸部細胞診です。細胞診の結果で子宮頸部に異常細胞があることが示されれば場合は、医師の指示に従って、細胞診の再検査を受けることが大切です。 |
Q.子宮頸がんは何歳くらいの人が一番かかりやすいですか?
A.HPV感染は10歳台がピークで、年齢とともに、徐々に低下していきます。しかし、子宮頸がんの発症はこのうちの一部の人が持続感染し、さらに異形成を経ておこりますので、30歳代半ばがピークです。 |
Q.治療法はどんなものがありますか?
A.子宮頸がんの治療は主に手術療法が行なわれ、このほかに放射線療法や化学療法が行なわれます。がんの進み具合やがんの部位、患者さんの年齢、合併症の有無などによって治療法を決定します。 がんになる前(前がん病変)やきわめて初期のがんでは子宮頸部の異常な組織を取り除く手術(円錐切除術)がよく行なわれます。 |
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