Tokyo Planetary Cafe

TOKYO FM  毎週土曜日  20:30−20:55  ONAIR パーソナリティ:篠原ともえ

STAR NEWS

2025.01.04

GUES
国立天文台上席教授
渡部潤一先生

2025.01.04
本日のスター☆ゲストは、国立天文台上席教授・渡部潤一先生です☆先生には毎年この時期に様々な天文ニュースを伺っているんですが…特に先生といえばなんと言っても彗星★昨年大きな話題になったのが、ツチンシャン・アトラス彗星ですよね!「稀に見る大彗星になった」と先生も大喜び!!実は一時期、彗星の研究者の方々が「消える」という論文を書かれていたりもして、世界中ががっかりしていたそうなんですが…結果はみなさんもご存知の通り♪ 先生は大分県の関崎みらい海星館で講演会を行われた後にご覧になったそうですが「彗星ってほんとおもしろい。あんなに明るくなるとは思っていなかった…!」と本当に嬉しそうにお話くださいました。残念ながら篠原さんは見逃してしまったそうなんですが、今回はとてもレアな彗星ではあったものの、またきっと大きな彗星が現れるはず…みなさんも楽しみに待ちましょうね!!
そして昨年といえば、先生はNHK大河ドラマ「光る君へ」の天文監修も務められていました☆舞台となった時代、1000年前の星空は、今の人が見ている星空とまったく同じではないそうで、とても気を遣われたとのこと。例えば…(庚申待の夜を舞台にした回で)北極星の下を北斗七星が通過する様子が描かれていたのですが、現在の位置だと「京都の山がさえぎってしまって隠れて見えないのでは」という懸念があったそうなんです。しかしきちんと計算すると見えることがわかり、山の上のほうに描くことができたということでした!もっとさかのぼり1万年になるとまったく違って、縄文時代には東京からも南十字星が見えていたというくらい、その時代その時代によって星の見え方は変わってくるとのこと。今あるこの星の姿も、この時代だけのもの…そう思うとより一層夜空を見上げるのが楽しくなりそうです♪
そんな渡部先生ですが、“彗星”にまつわるご著書を出版されました。タイトルは「なぜ彗星は夜空に長い尾をひくのか 宇宙を旅する不思議な天体の謎にせまる」

こちらはツチンシャン・アトラス彗星をはじめ、ハレー彗星、ヘール・ボップ彗星など歴史に残る大彗星などを例に、彗星の起源やその軌道、メカニズムについて詳しく解説された本なんです!「彗星はまだわかっていないこともあって予測と違うことも。そんな例も紹介しています」と渡部先生。けっこうなボリュームになってしまった!ということですが、過去の大彗星の写真もありとても深い内容になっていますよ♪ 昨年の彗星を見てハマってしまった…という方も必見です!「自分が生きている間に現れた彗星、その1つ1つの個性に魅せられている。これからも現れるか期待したい!」と語ってくださった渡部先生。来週は気になる今年の天文現象をお聞きしますよ♪お楽しみに☆

♪ HIRAKEGOMA / Number_i

♪ シリウス / ケイスケサカモト(坂本佳祐)

TOP