STAR STORY
オリオン座の輝きとあの香り
R.N ごましお
中2の冬、スキー合宿での出来事です。風呂上がり、宿の前で友達と肩を並べて星空を眺めていました。昼間の猛吹雪が嘘のように、オリオン座がくっきりと輝いていました。不意に背後から、かすかなシャンプーの香り。クラスメイトの数人の女子が、私たちに背を向け、少し離れて立っていました。互いに意識をしていましたが、誰も言葉を発しません。ただ、無数の星が降る夜空の下、シャンプーの香りと沈黙だけがそこにありました。彼女たちも同じ宙を見上げて、何を思っていたのだろう…あの時のオリオン座の輝きとシャンプーの香り、甘酸っぱい記憶として、今も胸の奥に輝いてます。
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