夜9時頃。東の空高く「すばる」の愛称で知られるプレアデス星団が、そしてその下にはおうし座の1等星アルデバランのオレンジ色の輝きが見えています。「アルデバラン」はアラビア語で「後に続くもの」という意味。プレアデス星団の後を追いかけるように続いて昇ってくることから、このように呼ばれたと言われています。アルデバランは、日本でも「後星」と呼ばれていて、これもやはり「すばる」の後に続いて昇ってくるためについた名前だそうです。日本と西洋で、同じような起源の名前がついているなんでおもしろいですね。このアルデバランのまわりをよく見ると、いくつもの星がアルファベットの「Ｖ」の字のように連なっていることがわかります。このV字は「ヒアデス」と呼ばれていて、「すばる」と同じように100個くらいの星が集まっている「散開星団」の姿なんです。ただ、すばるに比べて星がまばらに見えるのは、地球からの距離がずいぶん近いためなのだそうですよ。

AuDee