夜9時頃、北の空を見上げると、「北斗七星」が高く昇っています。そして、その近く、頭の真上には、3等星と4等星の2つの星でつくられた小さな星座があるんです。うしかい座のアトラスに連れられた2頭の犬の姿「りょうけん座」です。
りょうけん座の明るいほうの星の名前は「コル・カロリ」。肉眼では1つの星に見えていますが、望遠鏡を向けると仲良く寄り添う2つの星だということがわかるんです。このように近くに並ぶペアの星は「二重星」と呼ばれています。コル・カロリは、明るい黄色の星と暗い紫色の星がペアになっている星。その色の組み合わせがなんとも美しく、ほんのり霞んだ春の夜空で宝石のような輝きを見せてくれています。夜空にいくつもある二重星の中でも、とても色が美しい二重星として知られているんです。
暖かくなりゆったりと夜空を眺められる季節、美しい二重星に望遠鏡を向けて夜空の宝石の輝きをたのしんでくださいね。

AuDee