夜9時頃、真南の空を見ると、赤い色の星の輝きが目にとまります。明るさはやや控えめながらもその色が印象的な、さそり座の1等星「アンタレス」です。このアンタレスを中心に、アルファベットの「Ｓ」の字のように並ぶ星をむすんでいくと、それが「さそり座」。夏を代表する星座としておなじみですね。アンタレスは、ギリシャ語で「火星に対抗するもの」という意味。月や惑星の夜空での通り道にあるアンタレスには、しばしば赤い色の惑星・
火星が近づくことがあります。そのときは、2つの星がその赤い色を競っているかのように見えるんです。日本では、真っ赤な色のアンタレスは、「赤星」や、「酒酔い星」なんて、ちょっとたのしい呼び名もあったりするそうです。

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