大人になっても、
この２つの道のどちらを選ぶか、迷うことは多いです。
そりゃそうだよね。楽な方が、ラクだもん。

でも、この２つの道は不思議なことに、随分先で変化します。
楽だった道は、キツく。
キツかった道は、少し楽に。

「ブレイブハート」。

１９９５年に公開されて、
アカデミー賞も獲ったこの映画で描かれているのは、「勇気」。
誰かを守るために、自分の信念を守るために、
主人公は、バカみたいにキツい道を選びます。
そして最後には、命まで。
でも、彼が選んだキツい道、言い換えると「勇気の道」は、
消えることなく、ちゃんと後に続く人のための道となって残ります。

『人は皆死ぬが、本当に生きた者は少ない。』

いつか歩いてきた道を振り返った時、
後悔しないように、胸を張っていられるように、
迷った時はツラいほうを。面倒なことを。大変なことを。

そんなことを、ずっと教えてくれる映画です。

(その上で)この映画をオススメする理由それは、「僕らが何かに迷ったとき、信じるべきものは何か」そんな事を考えるのにぴったりな映画だからであります。

主人公の緋村剣心(佐藤健)は、斬れない刀＝逆刃刀という、刃が逆についている刀を持ち「もう決して人は斬らない」という "不殺(ころさず)の誓い" を心に強く立てた流浪人。舞台は、一瞬の迷いが命を落とすことになる乱世の幕末です。

そんな大変な時代があったんだなあと思いつつ、原作はマンガですけど、ていうか僕らが生きてるこの時代だってマンガみたいに超大変なわけです、超大変。超迷う。どうすればいいんだろう、どっちにすればいいんだろう、何が正しいの。常に迷ってる。

そんな迷いの中にあるとき、この映画の主人公：剣心のように、自分の中にルールを持っている人間はとても強いです。誰かからしたら滑稽なルールも、自分にとっては世界を真っ直ぐ見るための大切な物差しになる。ちなみに僕は何かに迷ったとき、誰かのことを思い浮かべるようにしています。誰かのことを思って、その人ための最善は何か。そう考える。それもひとつのルールかなと思います。例えば、そんなことを考えてみるよいキッカケになる映画が、この「るろうに剣心」な訳です。

(最初に書いた、いちど忘れていい部分が気になった人にも超おすすめです！)

友達がいない2人、オーストラリアに住む女の子、メアリーと、アメリカに住む中年男性、マックスが、手紙をやり取りする中で、物語が進んでいく。

世界観、造形がステキ。
主に、ねんどを使って製作される“クレイアニメーション映画”。
キャラクターはもちろん、背景や題字、細かなところまで、すべてがスキ。

音楽がステキ。
このシーンで、この音楽を流しちゃうんだ！
音楽が、喜びを悲しみを倍増させる、切なくさせる…スキ。

メッセージがステキ。
「まずは自分を愛せ！」
うまく笑うことができない2人の行く末は…。
見終わった後の、ギュッとしめつけられるような、なんとも言えない感じ。

スキだなぁ…ただ、それだけ！！

なんだか憎めない人間性。
いつも世之介の周りには人がいて、いつも周りの人は笑顔に包まれている。

本人はいたって真面目なのに、彼の近くでは何故か、面白い現象がおきてしまう。

世之介は、そんな人。

何でもない大学生の、何でもない日常を描いているだけなのに、世之介がいるだけで、周りのみんなが温かい気持ちになれる。

彼に関わったすべての人は、彼を思い出し、彼とのかけがえのない時間を振り返る。

この映画を見ていると、ふと、自分は『世之介のような存在になれているだろうか。』と思ってしまったり…。
『アイツがいないと始まらない。』『何故かそこには必ずアイツがいる…。』
私も誰かのそんな存在になりたい。と思わせてくれるような、映画です！！
ちなみに、この映画の主題歌はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「今を生きて」
映画のエンディングで世之介のその後の姿が描かれているんだけど、この「今を生きて」と言う曲とマッチしていて、何ともいえない気持ちになります。
（いい意味で！！笑）