2月7日のミドリトマモルは・・・ back next

バングラディシュを猛毒から救う男
谷 正和 (たに まさかず)
『砒素』という毒物を知っているだろうか?
古くから、「毒物の王」と呼ばれ恐れられ続けてきた『砒素』は、自然界に存在する猛毒。地球の深い部分からマグマに溶け出し、時には、地下水などに混ざることもある。

今、世界で6000万人の人々が、地下水の『砒素汚染エリア』で暮らしている。そして、アジアは特に深刻である。

感染症にかかる危険があるため、川や池の水を飲むことができなくなったバングラディシュ。この、水不足の国のために、ユニセフなどの補助を受けて、井戸が掘られることになった。
井戸は十分な水質調査を行わずに増え続け・・・そして井戸水は、砒素に汚染されていた。毒は少しずつ、体を蝕んでいく。

あまりにも悲しく、皮肉な結末。
しかし、九州大学准教授である谷は、立ち上がった。
現地の村に入り、雨水タンクを設置したり、川の水を安全にくみ出したりするだけでなく、砒素汚染のことを知らせる、環境教育も行っている。

彼はこう話す。

『まずは、砒素汚染の問題が、この世界にあるということを知って欲しい』。

さあ、あなたはこの話を聞いて、何を思いますか?

参考HP: 『 NPO法人アジア砒素ネットワーク 』