  

かくして、2009年の現代に舞い戻った “やしろ教頭”。昨晩体験したとんでもない体験を、 生放送教室にて、やましげ校長、SOL職員、そして全国のリスナーである生徒達に、一部始終告げた。
9年後の未来だとか、マシンが支配だとか、その常軌を逸したハナシを疑う時間は、そんなに長くはなかった。
何故なら、誰しもが校舎の廊下に火花を散らす、“光の球体” を目にしたからだ。
更に言うと、その場にいた全員が、この異常なハナシを信じざるを得なかった理由、それは、“光の球体” の内部にあったコントロールパネルの点滅ボタンを押した事にある。恐る恐る赤く点滅するボタンを押すと、謎の人物のフォノグラムが浮かび上がり、メッセージを告げ始めた。
メッセージは、時空の磁気の影響で、ところどころ乱れ、完全なモノではなかったが、おおよそ把握出来た。
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その謎の人物が名乗った名前は「ジョン・コナー」。自分は2018年では、 ターミネーターと戦う抵抗軍のリーダーだと言う。その抵抗軍には、当然SCHOOL OF LOCK!の職員や、生徒達も大勢いたが、その大部分がターミネーター達に捕獲されてしまったと告げた。そして、ターミネーターについても続けた。ターミネーターとは、人間の殺戮を目的として作られた、殺人マシンである事。それを作り出したのは、「スカイネット」という人工知能ネットワークである事。そして、「スカイネット」は自我に目覚めた途端、自分達を開発した人間を裏切り、世界に対して核攻撃を仕掛けたと言う。その日の事を、通称「審判の日」と言うらしい。「審判の日」以後、なんとか生き延びた人間達が抵抗軍を結成し、それ以来、長きに渡り、ターミネーター軍と戦っていると言う敵はおびただしい数のターミネーターと人工知能ネットワークいると言う。
敵はおびただしい数のターミネーターと、人工知能ネットワーク「スカイネット」だと続けた後、磁気の乱れが激しくなり、メッセージデータはバクを起こした。最後にかろうじて聞き取れたのは、ほんの数行だった。 |
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