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THE ONE 音楽界の偉人を毎週1人ピックアップ。アーティストの持つ世界をみつめます

2009年12月20日(日)
Paul McCartney
「No More Lonely Nights」
Paul McCartney
No More Lonely Nights / Paul McCartney
今年で、67歳になったサー・ポール・マッカートニー。
ビートルズとしてデビューして以来、ポップス界で最も成功した作曲家として、世界中で愛されるミュージシャンの一人です。
今年9月に、全オリジナル・アルバムをリマスターしたCDがリリースされ、改めて、ポール・マッカートニーの作る曲の世界に浸られた方も多いのではないでしょうか?そんな彼は先月、ニューヨークでのライブを収めたアルバム「Good Evening New York City」をリリースしています。そのライブからは、とても67歳とは思えない、エネルギッシュなポールを見ることができます。
会場は、ビートルズが1965年に史上初めてスタジアム・コンサートを行ったシェア・スタジアムの代わりにできた新球場「シティ・フィールド」。そのオープニングイベントと言うだけに、様々な想いがあってのライブだったようです。
彼が67歳にもかかわらず、精力的にライブを行うその理由。それは、彼の歌を愛してくれる観客のため。そして、根っからのバンドマン気質が彼を突き動かしているようです。
1970年のビートルズ脱退宣言後、「もう一度、小さなクラブからやり直そう」とメンバーに提案するポール。そう、ビートルズは、1966年からライブ活動を停止していたのです。生の音楽を愛し、音楽をパフォーマンスすることで、自らも癒される場として、ライブは欠かせないものとなっていたのでした。
「Let It Be」
Paul McCartney
Let It Be / Paul McCartney
今から29年前。ジョン・レノンが亡くなり、しばらく人前から遠ざかっていたポール。そんな彼が、85年のライブ・エイドに出演した時に体験したのが、観客がくれた大きな愛…。
次から次へとミュージシャンが登場したウェンブリー・スタジアム。そんな中、登場したポールが「Let It Be」を歌おうとした時、ハプニングが起こります。マイクトラブルのため、彼の歌声が会場に届いていなかったのです。しかし、そこに鳴り響いていたのは、確かにビートルズの名曲、「Let It Be」でした。そうです、およそ8万人の観客が合唱していたのでした。この歌声に感動したポールは、ザ・ビートルズが今なお多くの人々に愛されているのかを体感し、再び、精力的なツアーを開始し、世界中を巡り始めたのです。
「Hey Jude」
Paul McCartney
Hey Jude / Paul McCartney
44年前に、世界で初めてスタジアムで演奏したミュージシャン。ザ・ビートルズ。会場となったのは、ニューヨークを本拠地にするアメリカ大リーグ、NYメッツの本拠地、シェア・スタジアム。その球場の建て替えで、新しく登場したシティ・フィールドで初めてのコンサートを行ったポール。彼にとって、この球場には実はもう一つ、想い出がありました。それは、44年前のシェア・スタジアムには、最愛の妻だったリンダがカメラマンとしてこの会場にいたのです。妻であり、ミュージシャンであり、カメラマンであり、料理研究家でもあったリンダが亡くなって、11年。
去年は、彼女の死後10年ということもあって、イギリスでは大規模な写真展が開催されました。そこには、並んだのは、ポールと、カメラマンとして活躍する娘、メアリーが選び出したリンダの作品でした。どれもリンダの温かい視線を感じさせるものが多く、深い愛情に包まれたピースフルな写真展だったようです。
そんなリンダへの愛を歌った『My Love』も、今回のライブアルバムでは披露されています。また、今回のライブアルバムでは、この世を去ったかつてのメンバー、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンへの、ポールなりのオマージュを感じることができます。ジョージから生前にプレゼントされたというウクレレで歌う彼の作品「Something」。
そして、ライブ会場がニューヨークと言うだけに、ジョン・レノンの作品である「Give Peace A Chance」を、会場のオーディエンスと共に歌っています。
現在の音楽シーンを築いてきたと言っても過言ではない重鎮、ポール・マッカートニー。数々の偉業を残しつつも、常に、前進し続ける彼の心には、今もなお、愛しい人々を敬愛する光がともり続けているのです。
『曲を書くのが好きだから、書き続けているだけだ。』と語るポール。何度となく引退の噂が立ちながらも、今夜はアイルランドのダブリンでライブを行っています。去って行った者たちからの愛を胸に、これからも新しい挑戦を続けるポール・マッカートニー。
今夜は、ポール・マッカートニーをピックアップしました。

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